はじめに
こんにちは。元現場作業員のひよこです。
自宅で安くサーバー構築の経験を積みたいと思っていたところ、眠っていた古いデスクトップPCを思い出し、これを使ってproxmoxでホームラボを構築することに。
本記事は
・物理設置(写真付き)
・BIOS設定
・proxmoxインストール
までを書き綴っています。
単独でも読めますが、一応続きもののパート2となっております。
前回の記事↓
サーバーとして使用するPCのスペックはこちらです。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 機種 | HP Pavilion Wave 600-a305jp |
| CPU | Core i5-7400T |
| メモリ | 16GB |
| ストレージ | 512GB SSD + 2TB HDD |
前回の記事(#1 準備編)では、VentoyによるインストーラUSBの作成と、自宅ネットワークの下調べ(DGWのIPアドレス確認など)までをまとめました。
今回はいよいよ物理設置からBIOS設定、そしてProxmox VEのインストールまで進めていきます。
途中で unable to partition harddisk というエラーに遭遇し、原因調査に少し時間がかかったので、それも含めての記録です。
同じエラーで詰まっている方の参考になれば幸いです。
物理設置
まず前提として、うちはルーターが2階の狭い場所にあります。
みてください。階段の上です
運用方針として、
普段はサーバーの電源をOFFにしつつ、使いたい時だけ3階のノートPCから遠隔での電源起動(Wake-on-LAN)、及びリモート操作をします。
電気代を節約するためです。
(サーバー常時稼働はしない)
設置手順は以下の通りです。
- サーバーPC ⇔ ルーターをLANケーブルで接続
- サーバPCの電源を接続
- インストール作業のため、モニター・キーボードを一時的に接続
- proxmoxの入ったVentoy USBメモリを挿す
こんな感じ。
作業中、低過ぎて首と腰が悲鳴あげてた。
事前準備:固定IPを決める
Proxmoxのインストール中にサーバーの固定IPアドレスを決めるので、事前に「他の機器と衝突しない固定IP」を決めておくとスムーズだそうです。
ルーターのDHCP払い出し範囲を確認する
前回、ipconfigによって、ルーターのipを割り出していますので、その管理画面に入ります。
- ノートPC側のブラウザでルーターの管理画面(
http://192.168.11.1など、機種によって異なります)にアクセス - 管理者ID・パスワードでログイン
- 「LAN設定」等を開く
- 「割り当てIPアドレス」(DHCP)の開始アドレスと台数を確認
我が家の場合は「開始アドレスから64台分」という設定になっていました。
つまり、192.168.11.2〜192.168.11.65までの64個のIPアドレスは自動割り当て用に予約されている、ということになります。
範囲外のアドレスを固定IPに選ぶ
上記の範囲外、たとえば 192.168.11.100 のような大きな番号を選べば、自動割り当てされる機器と衝突する心配がほぼありません。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 固定IPアドレス | 192.168.11.XXX/24 |
| ゲートウェイ | 192.168.11.1 |
| DNSサーバー | 192.168.11.1 |
BIOS設定
インストール前に、BIOSでいくつか設定を変更しました。
Secure Bootの無効化
Proxmox(Linux)は、Windows標準のSecure Boot設定のままだとUSBブートが弾かれることがあるため、無効化しておきます。
- BIOS起動後、上部メニューの「セキュリティ」を選択
- 「安全なブートの構成」を選択
- 警告画面が出るので
F10で進む -
Secure Bootの項目を「無効」に変更 -
F10で保存
USB起動優先順位の設定
- 上部メニューの「ストレージ」を選択
- 「ブートオーダー」からUSBメモリの項目を最優先に設定
Wake-on-LANの有効化(次回記事で使用)
- 上部メニューの「電源」→「ハードウェア パワー マネージメント」
- 「S4/S5ウェイク オンLAN」を「有効」に設定
WAKE ON LANに関しては本記事ではまだ使いませんが、次回のヘッドレス化編で必要になるので、このタイミングでまとめて設定しておきました。
Proxmox VEインストール
用意していたVentoy USBから起動し、Proxmox VEのISOを選択してインストーラーを起動しました。
-
Install Proxmox VE (Graphical)を選択 - 使用許諾に同意
- インストール先のディスク(512GB SSD)を選択
- ファイルシステムは
ext4を選択。
- ファイルシステムは
- Country / Time zone / Keyboard layout をそれぞれ「Japan」に設定
- rootパスワードとメールアドレスを設定
- Network Configuration画面で、事前に決めておいた固定IP・ゲートウェイ・DNSを入力
ここまでは特に問題なく進みました。
トラブル発生:unable to partition harddisk
インストールの進捗バーが進み、「ひと段落ついた」と安心していたところ、以下のエラーが表示されてインストールに失敗しました。
Installation failed!
Proxmox VE could not be installed.
unable to partition harddisk '/dev/nvme0n1'
日本語訳
インストールに失敗しました!
Proxmox VEをインストールできませんでした。
ハードディスク '/dev/nvme0n1' の
パーティション分割ができませんでした。
最初に疑ったこと
最初は「ディスクに古いパーティション情報が残っているのでは」と考えました。
インストール設定途中のディスク選択画面にある Options ボタンを確認し、
ワンチャンoptionからそのまま元データの初期化ができるのでは?
と思いましたが、ここには「ディスクの初期化(wipe)」のような選択肢はなく、あくまでディスクの使用容量やファイルシステムを指定する画面でした。
ここは触らず、一旦そのまま再インストールを試すことにしました。
別の警告に気づく
再インストールを進めていく途中、以下の警告が表示されました。
No support for hardware-accelerated KVM virtualization detected.
Check BIOS settings for Intel VT / AMD-V / SVM.
日本語訳
ハードウェアアクセラレーションを
利用したKVM仮想化への対応が
検出されませんでした。
Intel VT / AMD-V / SVMに
関するBIOS設定を確認してください。
これを見て、「もしかしてさっきのパーティションエラーも、これが原因だったのでは」と思い至りました。
原因判明:BIOSの仮想化支援機能(VT-x)が無効だった
調べてみると、Intel VT-x はCPUの仮想化支援機能で、Proxmoxのような仮想化基盤ソフトが正常に動作するために必要な機能とのことでした。今回このPCでは、購入時からこの機能がBIOS上で無効になっていたようです。
推測にはなりますが、Proxmoxのインストーラー内部でも仮想化支援機能を利用する処理があり、それが有効になっていないことで、パーティション操作を含むインストール処理全体が不安定になっていたのではないか、と考えています。
BIOSでの有効化手順
- BIOSの「セキュリティ」→「システムのセキュリティ」を開く
-
仮想化技術(VTx)の項目を「有効」に変更 -
F10で保存
再インストール→成功
VT-xを有効化した状態で、改めてUSBから起動してインストーラーを最初からやり直しました。今度は他の設定は一切変更せず、前回と全く同じ手順で進めましたが、今回はパーティションエラーが発生することなく、インストールが完了しました。
再起動後、コンソールに以下のような表示が出れば成功です。
https://192.168.X.XXX:8006/
root としてログインできることも確認しました。
学び・まとめ
- ハードウェアの設定(BIOS)とソフトウェアのインストール処理が、思っていた以上に密接に関わっていることを知りました
おわりに
無事Proxmox VEのインストールとログイン確認まで完了しました。次回は、モニターやキーボードを外して運用するための「ヘッドレス化」に向けて、Wake-on-LANの設定などの体験談を書く予定です。よければ次回もお付き合いください。










