「仕事で、スプレッドシートで管理している予定をGoogleカレンダーに一括登録できるようにしたいんだけど...」
と頼まれたので初めてGASを使ってみました...

やりたいことなど...

・その日の配達の予定を下記のような感じでスプレッドシートで管理している。これをGoogleカレンダーにも登録して予定を見やすくしたい。

・スプレッドシートに記載した日付でカレンダーに予定を登録したい

・カレンダーの予定の開始終了時間は「配達時間」、タイトルに「お客様名」、場所に「配達場所」、説明欄に「備考」を入れて予定を登録できるようにしたい

・配達時間が入っていない予定は、終日の予定として登録したい

・スプレッドシートには、カレンダーには登録したくない予定も記載されている

・カレンダー連携後にスプレッドシートの予定を修正した場合、元の予定は削除し、修正した予定を新しく登録してほしい

・日付がまだ入っていない予定はカレンダーに登録されないようにしてほしい

スプレッドシートとカレンダーを連携する方法！

1. スプレッドシートの作成

・「連携ステータス」欄は、連携しない or 連携済をセレクトボックスで選択できるようにしておく
・カレンダーを連携後に予定を修正、再度カレンダー連携をした際に元の予定を削除できるようにするために「イベントID」を保持しておく列を作成

2. スクリプトを設定

「拡張機能」 → Apps Script

Apps Scriptの画面になるのでここにコードを書く！

スプレッドシートに「カレンダー連携」メニューを追加する関数を追加

/**
 * スプレッドシート表示の際にカレンダー連携メニューを表示する
 */
function onOpen() {
  
  // アクティブなスプレッドシートを取得
  var ss = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();

  // スプレッドシートのメニューにカスタムメニュー「カレンダー連携 > 連携する」を作成
  var subMenus = [];
  subMenus.push({
    name: "連携する",
    functionName: "createSchedule"  //実行で呼び出す関数を指定
  });
  ss.addMenu("カレンダー連携", subMenus);
}

Googleカレンダーに予定を作成する関数を追加

/**
 * Googleカレンダーに予定を作成する
 */
function createSchedule() {

  // 連携するアカウント
  const gAccount = "xxxxxx@gmail.com"; // ★★ここに連携するカレンダーのアカウントのGmailアドレスを入れる
  
  // 読み取り範囲（表の始まり行と終わり列）
  const topRow = 5;
  const topCol = 2;
  const lastCol = 8;

  // 0始まりで列を指定しておく
  const statusCellNum = 0;
  const eventIdCellNum = 1;
  const dayCellNum = 2;
  const startCellNum = 3;
  const endCellNum = 4;
  const titleCellNum = 5;
  const locationCellNum = 6;
  const descriptionCellNum = 7;

  // シートを取得
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();

  // 予定の最終行を取得
  var lastRow = sheet.getLastRow();

  //予定の一覧を取得
  var contents = sheet.getRange(topRow, topCol, lastRow - topRow + 1, lastCol).getValues();

  // googleカレンダーの取得
  var calender = CalendarApp.getCalendarById(gAccount);

  // 予定を作成
  for (i=0; i <= lastRow - topRow; i++) {

    //「連携済」、「連携しない」、日付が空の場合は飛ばす
    let status = contents[i][statusCellNum];

    if (status == "連携済" || status == "連携しない" || contents[i][dayCellNum] == "") {
      continue;
    }

    const eventId = contents[i][eventIdCellNum];

    // イベントIDが既にある場合(編集の場合)
    if (eventId && status !== "連携済") {
      try {
        const existingEvent = calender.getEventById(eventId);
        // 既存のイベントを削除してセルを空にする
        existingEvent.deleteEvent();
        sheet.getRange(topRow + i, 3).setValue('');
      }
      catch(e) {
        Logger.log(e);
      }
    }

    // 値をセット 日時はフォーマットして保持
    var day = new Date(contents[i][dayCellNum]);
    var startTime = contents[i][startCellNum];
    var endTime = contents[i][endCellNum];
    var title = contents[i][titleCellNum];
    // 場所と説明をセット
    var options = { location: contents[i][locationCellNum], description: contents[i][descriptionCellNum] };

    try {
      // 開始・終了時間が無ければ終日で設定
      if (startTime == '' || endTime == '') {
        // 予定を作成
        const newEvent = calender.createAllDayEvent(
          title,
          new Date(day),
          options
        );
        const newEventId = newEvent.getId();
        // イベントIDを書き込む
        sheet.getRange(topRow + i, eventIdCellNum + 2).setValue(newEventId);
        
      // 開始・終了時間があれば範囲で設定
      } else {
        // 開始日時をフォーマット
        var startDate = new Date(day);
        startDate.setHours(startTime.getHours())
        startDate.setMinutes(startTime.getMinutes());
        // 終了日時をフォーマット
        var endDate = new Date(day);
        endDate.setHours(endTime.getHours())
        endDate.setMinutes(endTime.getMinutes());
        // 予定を作成
        const newEvent = calender.createEvent(
          title,
          startDate,
          endDate,
          options
        );
        const newEventId = newEvent.getId();
        // イベントIDを書き込む
        sheet.getRange(topRow + i, eventIdCellNum + 2).setValue(newEventId);
      }

      // 無事に予定が作成されたら「連携済」にする
      sheet.getRange(topRow + i, statusCellNum + 2).setValue("連携済");

    // エラーの場合（今回はログ出力のみ）
    } catch(e) {
      Logger.log(e);
    }
    
  }
  // ブラウザへ完了通知
  Browser.msgBox("連携が完了しました！");
}

スクリプト名を決めて保存する

3. カレンダー連携

スプレッドシートに戻り、リロードするとメニューに「カレンダー連携」ができる。
「連携する」をクリック！

初めてカレンダー連携を実行する時は認証画面が表示されます。許可しましょう.. !

連携が完了しました！のポップアップが出たら実行完了！

連携実行後、スプレッドシートの連携ステータスが「連携済」に変わります

カレンダーを確認してみると...

予定が登録されていました！

予定を変更して再度連携してみる！
連携ステータスを空欄にし、日付を変更 → 再度カレンダー連携を実行！

元の予定は削除されて、変更後の予定が登録されました！

参考にした記事はこちら...