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自称「通販プラットフォーマー」が教えるEC通販サイトオンボーディング②~倉庫編~

Last updated at Posted at 2021-10-15

この記事は何回かにわたって投稿します。

自称「通販プラットフォーマー」を自負する筆者が、これまでやってきた経験からECで通販やるなら
知っておくとスムーズに開発プロセスに進めることを紹介していきます。

1回目が気になる方は以下より

本セクションでの内容

  • 倉庫ロジスティクスシステム(WMS)
  • ECと倉庫が連携するためのデータフロー
  • 物流オペレーション
  • おまけ(筆者流倉庫選定基準)

通販オンボーディング2image.png

倉庫ロジスティクスシステム(WMS)

「WMS」ってご存知ですか?

Warehouse Management System=倉庫管理システム と呼ばれます。
ECサイト側がtoCに向けてシステムを作るのと同様、倉庫側もtoC(実際は企業クライアントのB)に向けたシステムを持っています。

上部イメージのうち、物流倉庫側がもつシステムを指します。そのシステムの役割は以下です。

  • クライアント(ECサイト側)との受発注を連携
  • 配送業者側のシステムとの集荷・出荷の連携

通販サイトを作る側は、配送商業者側と連携する必要はなく、中間I/FとしてWMSがそれを担ってくれています。
そのため、契約する物流のWMSの仕様を把握する必要があります。

WMSが提供している主流I/Fはなにか?

各社オリジナルで作るものがあればパッケージを導入していることもあります。
そのため、統一的なものはありませんが、筆者が経験したものだと以下のI/Fが多いと感じます。

  • (s)ftpでのファイル送受信型
  • http(s)でのAPI連携型
  • 管理サイトによる画面操作型

その中でもファイル連携型が多い印象で、APIなどのリアルタイム通信連携は具備してあるが、
利用実績は少ない、というような傾向を感じます。

※ECが出店モールという形で提供している企業は、ほぼ管理サイトかAPIを提供しているので、あくまでこれは直接物流と連携する場合としてご留意ください。

ECと倉庫が連携するためのデータフロー

image.png
ざっくりイメージとして、双方向で図のようなデータを連携していきます。
取り扱う商材や事業スキームに応じて、サイクルを決めていくような感じです。

物理的なモノがない商材の場合には、ECサイトの中だけでデータ管理でよいですが、
モノを保管する・配送する というセクションが分かれる場合には、関連する全システムに対してほぼ同じデータを同期するような感じで構成していきます。

物流オペレーション

よく使う共通言語をご紹介します!倉庫選定のときやWMSと連携するときに知っておかないといけない単語です。

  • 入庫/入庫確定
    • 商品を倉庫に納品すること。また納品したことの結果を返すこと
  • 出庫 /出庫確定
    • 商品を配送したこと。
  • 検品
    • 荷受け時にダンボールを開けて商品の状態のチェックや数をカウントすること
  • 保管
    • 商品を倉庫に保管すること
  • 伝票
    • 商品を入荷・出荷するときのダンボールに添付されている荷札のこと。
  • 納品書
    • 出荷時のダンボールの中に同梱する商品の明細書のこと。
  • その他プチノウハウ
    • パレット:商品保管時の尺度となる面積を指す。
    • 〇期制:保管時にかかるコストを月に分割して請求するサイクルのこと(3期制なら10日締めで3回にわたって請求)

その他にもいろんな用語がありますが、あとはぐぐれば解決です:point_up:

今回は倉庫周りのシステム連携とそれを決定するために必要なデータフローと用語をお伝えしました!
何か参考になると幸いです!。

第3回目は、実際にローンチするまでに必要な開発物とプロセスを説明していきます:writing_hand:

おまけ 筆者流倉庫選定基準

ECサイトでCtoBtoCではないビジネスの場合、荷物を保管・配送するという物流倉庫との連携が必要不可欠です。
そのため、プランナーになった場合には、いかにビジネスに適合する物流倉庫の正しい選定が必要になります。

私自身も倉庫選びをする機会がいくつかあり、評価ポイントとして見えた点があるので、ご参考として紹介します。

選定優先度

①場所(高速に面しているか、働く人環境満足度が高いか)
②取り扱い商品の倉庫インフラ環境(清潔さ、温度湿度、クリーニング、補修)
③入庫出庫処理のオペレーション品質
④システム連携ができるロジスティクス化対応可否
⑤値段

のような感じです。
システムだけの世界を見るとついつい③④の自動化とコストに目線をあてがちですが、実際はその上位にビジネスが達成でき、長期間にわたり利用できるかの視点で見るべき、と考えています。
(方針や予算などにも左右されるので、ここは筆者の経験則とご理解くださいませ)

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