目次
1. はじめに
Web ページにアクセスするとき、私たちの端末からサーバーまでは複数のルータや中継機器を通過する。この経路を可視化するために使えるツールが今回紹介する tracert
(または Linux では traceroute
)である。
今回はこのコマンドを実行し、その結果を調査する。そして、どのような経路を通ってパケットが目的地に届いているのか、各地点でどれくらいの遅延が発生しているのかを観察する。
2. tracert コマンドの実行結果とその見方
今回は、tracert
コマンドを使って Google.com
へのネットワーク調査をする。
2.1. 実行したコマンド
実行したコマンドを次に示す。
tracert google.com
2.2. 実行した結果
実行した結果を次に示す。
google.com [172.217.161.46] へのルートをトレースしています
経由するホップ数は最大 30 です:
1 1 ms 1 ms <1 ms aterm.me [192.168.10.1]
2 3 ms 3 ms 3 ms 203.xxx.xx.xx
3 4 ms 3 ms 4 ms 203.xxx.xx.xx
4 3 ms 3 ms 3 ms 142.250.169.16
5 4 ms 3 ms 4 ms 209.85.245.1
6 5 ms 5 ms 6 ms 216.239.41.71
7 4 ms 3 ms 3 ms nrt12s23-in-f14.1e100.net [172.217.161.46]
トレースを完了しました。
上記の tracert
実行結果は、自分の端末から google.com
(IP: 172.217.161.46
)へ到達するまでに通過したルーターの一覧を表している。各行は「ホップ」(中継点)を示しており、以下の情報が含まれる。
番号 1回目 2回目 3回目 ホスト名とIPアドレス
- 番号:到達したルーターの順番(1が近い)
- 3つの時間:それぞれのホップに対して、3回ICMPパケットを送信した際の往復時間(RTT: Round Trip Time)をミリ秒単位で表示
- ホスト名とIPアドレス:対象のルーターの名前とIPアドレス
ホップ | 解釈 |
---|---|
1 | 自宅ルータ(aterm.me )。プライベートIP 192.168.10.1 で、RTTは 1ms 以下 |
2 | 自宅から最寄りのISPのアクセスポイント。ここから先はパブリックIPに。 |
3 | ISPの中継ノード |
4 ~ 6 | Google の中継ノード。 |
7 |
google.com に割り当てられているCDNサーバ(nrt12s23-in-f14.1e100.net は東京地域のGoogleエッジサーバ)。 |
2、3番目は私の自宅から近いISPのアクセスポイントとその中継ノードのIPアドレスに接続されていた。4、5、6、7は、Googleのサーバであることが確認された。
それぞれの IP アドレス(4 ~ 7 番目)について、Whois(IP 所有者情報)を確認した。
NetName が GOOGLE で Organization が Google LLC となっているため、いずれも Google が保有するアドレスであることが確認できる。
この調べたときに使用したサイトは、4. 参考資料 の [3]、[4]に示している。
2.2.1. 4番目のIPアドレス - 142.250.169.16
2.2.2. 5番目のIPアドレス - 209.85.245.1
2.2.3. 6番目のIPアドレス - 216.239.41.71
2.2.4. 7番目のIPアドレス - 172.217.161.46
3. さいごに
今回は tracert
コマンドを用いて Google までの経路と遅延を可視化し、各ホップの所有者を Whois で確認した。
4. 参考資料
[1]. tracertコマンドでネットワークの経路を調査する
[2]. ハイパフォーマンス ブラウザネットワーキング
[3]. APNIC
[4]. IPinfo