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ロボスイーパーをつくろうとしている話

Last updated at Posted at 2025-12-28

これはマイクロマウスアドベントカレンダー2024、16日目の記事です。

前回の記事はコヒロさんの「昇圧について」です。

ステッピングモーターでマウスを作っていたころはLT1170 というコントローラを使って昇圧回路を作っていましたが、最近は昇圧よりもLiPoを直列に増やすほうが楽ちんですね…。
ただ、昇圧回路自体は設計していて楽しいものなので、マイクロマウス以外で使う機会があれば、ぜひ作ってみてください。

ロボスイープ

ロボスイープはいわずとしれたマイクロマウス系新競技です。
全日本大会で公開されたでも動画をKurokawaさんが撮影して公開してくださっています。

スピードだけではなく、ボール検出や、投擲、複数台連携などの要素のある競技です。

最近ロボスイーパーを作り始めたので、(まだ未完成ですが)本記事では特にアーム部分についてお話ししたいと思います。

image.png

アーム

アームはマイクロマウスとロボスイーパーの最大の違いと言っていいでしょう。ボールをつかみ、相手側迷路に投げる機能が必要になります。三菱電機の開発したムブアイは以下のようなアームを持っています。

  • 2関節
  • 遠心ファンによる吸引でボールをキャッチ
  • 人間と同じように関節の力でボールを投げる

関節を構成する2個のサーボモータにはフタバのRS204MD(6,500円)、吸引ファンのモーターにはDCX10S(シャフトを8.6mmに延長した特注品)を使っているとのことです。

めちゃくちゃ豪華ですね。

ロボスイープは複数台での出走が想定されているので、こんなお高いパーツで作るのは個人では厳しいです。
なので、なるべく安い部品で作ってみようと思います。
なお、今回様々な部品を3Dプリンタで製造しています。3DプリンタにはBambu Lab A1 mini + 0.2mmノズルを使用しています。

動画

先に動画を見てもらったほうが分かりやすいと思うので、まずはこちらをご覧ください。

コンセプト

ムブアイのアームはとても良くできていて、とても参考になります。しかし同じような構成では面白くありませんので、少しだけオリジナリティを混ぜてみようと思います。

  • アームの関節は1軸。前におろす/上にあげるの動作のみ
  • ボールは遠心ファンで吸引する
  • ばねを使ってボールを打ち出す

吸引ファン

ファンはムブアイを参考に何度か実験を繰り返し、直径45mm、高さ22mmとしました。下図は遠心ファンの断面です。

image.png

ドローン用の1020モーターを使って回転させます。
このモーターは定格3.7-4.2Vで、本ロボスイーパーではLiPo2Sを使用する予定なので、PWMを使って出力を絞っています。電源電圧7.4V時に、Duty比35%でボールをつかむことができています。

ボールの検出

吸引ファンがボールをとらえたかどうかは、ファンモーターの消費電流をもとに以下のように判断します。

  1. モーターを起動させる。
  2. モーターの回転数が上がるまで1秒待機
  3. 1秒間、25ms間隔で消費電流の平均値を計測
  4. 消費電流を監視し、直近10回分の計測値の平均が先の平均値の95%を下回ったら「つかんだ」と判断

購入部品一覧

部品 型番 / リンク 備考
ファンモーター ドローン用 1020モーター
バネ圧縮用サーボ SG90
アーム用サーボ MG90S
バネ A-516
電流計測IC INA219 ファンモーターの消費電流を計測

投擲機構

先述の通り、ボールはバネの力で打ち出します。
圧縮バネをラック&ピニオンで圧縮し、貯めた力を一気に解放してボールにぶつけます。ボールにぶつかる部品「ストライカー」はボールの中心を45度の角度で打つようになっています。

image.png

サーボモーターは180度の範囲でしか動作しないため、リロードギアは逆回転で元の位置に戻す必要があります。そのため、リロードラックがワンウェイ動作するよう、リロードラックとストライカーは別体になっています。

制御基板

まだ試作段階なので、市販されている/ウチに死蔵されているモジュールとユニバーサル基板で制御基板を作りました。

外観

image.png

主要部品

部品 型番 / リンク 備考
マイコン Arduino Nano 互換品
電流計測 INA219モニターモジュール 本品の電流検出抵抗は100mΩなので、100mΩ抵抗を並列に追加して50mΩ化している
ファンモータードライバ 2SK4017 TB67H450にすればよかった…
電源 小型高効率DCDCコンバーター可変電源キット

構成図

image.png

プログラム

PC側のコードはPythonを使用しています。
プログラムはほぼぜんぶAI(Sonnet4.5)に書かせました。自分ではコメント以外書いてません。

課題

  • ファンモーターのPWM周波数が低い(2kHz)
  • アーム上げ下げがガタつく。安いサーボ + Arduinoではこれが限界か?
  • ファン高速回転時の振動が大きい
  • 耐久性が不安
  • ファンモーターのPWMを0%にしてから停止するまで時間がかかる
  • 本当に大会が開催されるか不安でモチベーションが上がらない

おわりに

約380日遅刻しました。 申し訳ありません。

ロボスイープはマイクロマウスよりもさらに幅広い技術が必要であり、作るだけでいろいろと勉強になります。大会の規模が大きくなるのはまだまだこれからだと思いますが、みなさんもぜひ挑戦してください。

次の記事はtanihoさんの「俺が考えた最強の書き込み基板 LazuliWriter を作った」です。

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