背景
Kaggleのコンペで勉強をさせてもらうことが多く、解法はもちろんなのだが使っているライブラリや技術を知る→使うきっかけになって非常にありがたい。
今回はその一つであるryeについて使ってまとめていきたいお気持ちとなりました。
対象者
- 環境構築でよく引っ掛かり難民になるかた(私)
概要
基本的にはryeのInstallationに沿って進めていきます
Installation - Rye
前提
- Linux環境
実践
Windows環境で使用しているVSCodeではデフォルトターミナルがPowerShellになっています。
好みあるかもしれませんが今回はbashに変更してしまいます。
変更方法は以下をご参照下さい。
VSCodeのデフォルトターミナルを変更する方法
初期設定
ターミナルにてインストールを実行するために以下コマンドをcurlで実行します。
curl -sSf https://rye-up.com/get | bash
そうすると以下のようなアウトプットが出るため、”y”で進みます
その後All done!が出力されるとインストール完了です
This script will automatically download and install rye (latest) for you.
######################################################################## 100.0%
Welcome to Rye!
This installer will install rye to /home/eikichi/.rye
This path can be changed by exporting the RYE_HOME environment variable.
Details:
Rye Version: 0.17.0
Platform: linux (x86_64)
Continue? [y/n]
このままryeコマンドを打っても bash: rye: command not found
が出力されて使用できません。起動するパスが通ってないからなので以下コマンドで通りします。
echo 'source "$HOME/.rye/env"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc
1行目でbashrcファイルにパスが記録され、2行目で記録されたパスが通るようにしています。
そうすることでryeが実行できるようになります。
確認のためにrye
だけ実行して出力がでればパス設定完了です。
基本操作
準備が完了したのでプロジェクトの作成、pythonバージョン、パッケージの設定を加えていきます。
プロジェクトの作成は以下コマンドを実行します。
rye init my-project
cd my-project
2行目は作成したディレクトリに移動するコマンドです。
そうすることで以下の構成のディレクトリが作成されてればOKです。
.
├── .git
├── .gitignore
├── .python-version
├── README.md
├── pyproject.toml
└── src
└── my_project
└── __init__.py
次に本環境のpythonのバージョンの設定していきます。例えばPython 3.10の最新版を指定する場合は以下コマンドを実行します。
rye pin 3.10
これだけで完了。
そうすることでカレントディレクトリに”.python-version”が更新されます。そこを開くと設定したpythonバージョンが記録されています。メジャーバージョンまでを実行するとryeで管理されているその最新のマイナーバージョンが自動的に選定されているようです。
続いてパッケージです。パッケージは以下コマンドのように追加していきます。
rye add polars
そうすることで”pyproject.toml”のdependenciesにpolarsが追加されます。
このように必要なパッケージをrye add {パッケージ}
で追加していきます。
準備が完了したら今まで設定してきた設定をもとに仮想環境を作成します。
以下コマンドを実行します。
rye sync
そうすることで”.python-version”, “pyproject.toml”の設定を基に.venvが作成されます
※10分ほど完了に時間がかかりました。
まとめ
ryeでの仮想環境作りについて紹介しました。
環境設定周りが苦手な私にとっては、pythonバージョンもパッケージも一つのツールで管理が簡単にできてすごく便利。今まではpyenv+poetryでしたが卒業となりそうです。