[Objective-C] UIViewControllerの回転周りのまとめ #iOS

コードによる回転の制御

どうもiOS6あたりから制御方法が変わったらしい。
それまではshouldAutorotateToInterfaceOrientation:(UIInterfaceOrientation)toInterfaceOrientationメソッドで制御していたが、今はふたつのメソッドで制御するぽい。

//ここで回転していいかの判別をする
- (BOOL)shouldAutorotate
{
    if (/* なにがしかの回転していいかの判定処理 */) {
        return YES;
    }

    return NO;
}

//どの方向に回転していいかを返す（例ではすべての方向に回転OK）
- (NSUInteger)supportedInterfaceOrientations
{
    return UIInterfaceOrientationMaskAll;
}

ちなみに回転のタイミングでなにかしたい場合。

- (void)willAnimateRotationToInterfaceOrientation:(UIInterfaceOrientation)interfaceOrientation duration:(NSTimeInterval)duration
{
    //回転時に処理したい内容
}

shouldAutorotateが呼ばれない場合

こちらの記事に書いてありました。
記事では、self.window.rootViewControllerに、自分で作成したUINavigationControllerを設定していると動作しないようです。
回転をコードから制御したい場合は、UINavigationControllerのサブクラスを作り、そちらに上記デリゲートメソッドを実装することで制御可能なようです。

サンプルコード

@interface HogeNavigationController : UINavigationController

@end

/////////////

@implementation HogeNavigationController

- (BOOL)shouldAutorotate
{
    return YES; // or NO
}

- (NSUInteger)supportedInterfaceOrientations
{
    // ポートレイトだけ許可
    return UIInterfaceOrientationMaskPortrait;
}

@end

UINavigationControllerのカテゴリで対処する

ただ、回転のためだけに継承するのもあれなので、ということでカテゴリで対応する方法のほうがスマートかもしれません。

【UINavigationControllerの子ViewControllerにも回転イベントを伝える】
これには、カテゴリによる拡張を使うことでシンプルに解決できます。

@implementation UINavigationController (Rotation)

- (NSUInteger)supportedInterfaceOrientations
{
    return [self.viewControllers.lastObject supportedInterfaceOrientations];
}

- (BOOL)shouldAutorotate
{
    return [self.viewControllers.lastObject shouldAutorotate];
}
@end

参考

解説

UINavigationControllerのカテゴリで回転に関するdelegateをオーバーライドします。

その上で、自身のviewControllersの最後のViewControllerにも回転系のメッセージを送ります。
理由としては、（ 上記リンクの下の記事を見てもらうと分かりますが ）仕様的にrootViewControllerにUINavigationControllerが設定されている場合、その子ViewControllerには回転系のメッセージは送られないようです。
そのために、カテゴリで拡張し、最後ViewControllerの（つまり現在表示されてる）ViewControllerにメッセージを送っている、というわけです。

イベントの発生順

shouldAutorote
supportedInterfaceOrientations
willRotateToInterfaceOrientaion:duration:

起動時の取得

起動時の画面の向きを取得するには、UIViewControllerのプロパティinterfaceOrientationを利用すればいいようです。

UIInterfaceOrientation direction = self.interfaceOrientation;
if(direction == UIInterfaceOrientationPortrait){
    // 縦（ホームボタンが下）
}
else if(direction == UIInterfaceOrientationPortraitUpsideDown){
    // 縦（ホームボタンが上）
}
else if(direction == UIInterfaceOrientationLandscapeLeft){
    // 横（ホームボタンが左）
}
else if(direction == UIInterfaceOrientationLandscapeRight){
    // 横（ホームボタン右）
}