1. はじめに
ダイソーの紛失防止タグ(忘れ物タグ)を使っていたところ、あるときから「カチカチカチカチ...」という音が鳴り続けるようになりました。
当初は故障かと思いましたが、調査と検証の結果、電池残量が低下した際に発生する音であり、新品電池への交換で解消することが分かりました。また、ネット上にも同様の事例が、複数報告されています。
本記事では、このカチカチ音の発生状況、原因として考えられる点、対処方法などについて、まとめました。なお本記事では、電池残量低下時に物を紛失した場合、持ち物を追跡できない問題が発生する可能性について、記載しています。この可能性は、紛失防止タグとして、致命的な問題になる可能性があり、この記事を読んだ人全員が理解と認識をして欲しいです。
2. 発生した現象(カチカチ音)
紛失防止タグから、以下のような音が発生します。
動画:
発生時の状況は、以下の通りでした。
- いつの間にか音が鳴っている
- 「カチカチ…」という短い音が繰り返される
- 使用開始から約2ヶ月で発生
なお、製品仕様では電池寿命は「約1年間」とされているため、当初は電池切れではなく、故障を疑っていました。また、この状態では、以下の不具合も確認されました。
- 「探す」アプリで位置情報が更新されない
- 「探す」アプリで「サウンドを再生」を実行しても音が鳴らない
ただ、一番の問題は、以下だと思います。
- 電池切れに気付けない。
- 電池切れになった状態で紛失した場合、「いつ」「どこで」紛失したか分からない。
不具合が発生した後、電池の接触不良を疑って電池を入れ直してみましたが、症状は改善せず、新品の電池に交換したところ、
- 「ピー」という起動音が鳴る
- カチカチ音が停止する
という挙動になり、その後は正常に動作するようになりました。
3. 原因として考えられる点と対処方法
原因として考えられる点
このカチカチ音は、電池残量が低下した際に発生する音であり、電池電圧が本製品の動作電圧を下回ったことで、回路やブザーが不安定動作している可能性が考えられます。
少なくとも、電池を新品に交換することで本事象は解消されるため、電池残量低下がトリガーになっていることは間違いなさそうです。
メーカーのよくあるご質問でも、同様の事象について電池交換を案内しています。
対処方法
電池を新品に交換すると、「ピー!」という音とともに製品が再起動し、製品が再度利用可能になります。なお、メーカーのよくあるご質問では、交換した電池の電圧が低い場合、同じ事象が再発する場合があると記載されています。事象が再発した場合は、別の電池への交換も検討した方が良さそうです。
[Q] カチカチと音が鳴る。
[A] 以下に沿って、動作の確認をお願いします。別メーカーの電池を再度入れ直してください。※メーカーにより電池の厚みが若干異なり、端子に接触していない可能性があります。※電池を入れてから通電するまでに、少し時間がかかる可能性があります。※電池の+ーの向きにご注意ください。+面がフタ側になるように入れてください。
未開封の電池であっても、自然放電などにより、本製品の起動に必要な電圧に達しない場合がございます。
別メーカーの電池に交換いただくことで改善する場合がございますので、ぜひお試しください。それでも解決しない場合は、お手数をおかけしますが、弊社サポート窓口までお問い合わせください。
4. 同様の事象の調査結果
ネット上では、Yahoo!知恵袋やX(旧Twitter)に、同様の事象が多数報告されています。これらの投稿からも、電池残量が本事象と強く関係していることが分かります。
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Yahoo!知恵袋の投稿 (1)
ダイソーの「紛失防止タグ」から「カッチ、カッチ」という音が鳴り続けるという報告
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13318664033 -
Yahoo!知恵袋の投稿 (2)
同期後からカチカチ音が鳴り続けるという報告
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14318881059 -
X(旧Twitter)の投稿 (1)
電池型番の間違いが原因だったケース
https://x.com/miux/status/1979941594662048045 -
X(旧Twitter)の投稿 (2)
電池交換後も改善しなかったケース
https://x.com/dslproject/status/1969309737628897455 -
X(旧Twitter)の投稿 (3)
電池交換で改善したケース
https://x.com/makia_very/status/2009984327527084328
5. 紛失に気づけなくなる可能性(注意点)
本事象には、紛失防止タグとして運用する上で注意すべき点、致命的な問題に成りうる点があります。カチカチ音が鳴っている状態では、
- 位置情報が更新されない
- アプリからサウンドを再生できない
という状態になります。そのため、紛失防止タグが正常に動作していないにも関わらず、アプリ上では「最後に検出された位置」が表示され続けるため、一見すると正常に動作しているように見えてしまいます。
その結果、紛失防止タグの電池残量が低下している、もしくは電池切れに気づかないまま持ち物を紛失し、その後に紛失に気づいた場合、持ち物は今どこにあるのか、持ち物をいつ紛失したのか、持ち物をどこで紛失したのか、紛失防止タグでサウンド再生ができないという状況が発生する可能性があります。
致命的な問題
紛失防止タグの電池残量が低下している、もしくは電池切れに気づかないまま持ち物を紛失し、その後に紛失に気づいた場合、以下の状況が発生する。
- 持ち物が、今どこにあるのか分からない
- 持ち物をいつ・どこで紛失したのか分からない
- 持ち物を見つけるために、紛失防止タグでサウンド再生ができない
少なくとも現時点では、本製品が電池残量低下を通知する機能は無いため、定期的な電池交換や、カチカチ音が鳴り始めた時点で速やかに電池交換を行うなど、運用面での対策が必要だと考えられます。
そのため、紛失により多大な被害が発生する持ち物には、「上記を理解した上での運用」、もしくは「電池残量通知機能がある別製品の利用」を行う必要がありと考えます。
6. まとめ
ダイソーの紛失防止タグから発生する「カチカチ音」は、電池残量が低下した際に発生する現象である可能性が高く、新品の電池に交換することで解消するケースが多い。
カチカチ音が鳴っている状態では、位置情報更新やサウンド再生が行えなくなるため、紛失防止タグとしての機能が十分に発揮されない。そのため、定期的な電池交換などの運用面での対策を行うことが必要。
本製品では、電池切れに気づかないまま持ち物を紛失し、その後紛失したことに気づいても、追跡やサウンド再生ができないという状況が発生する可能性がある。そのため、紛失により多大な被害が発生する持ち物には、「定期的な電池交換運用」、もしくは「電池残量通知機能がある別製品の利用」を行う必要があります。
7. 余談
これまで「紛失防止タグ」のことを「忘れ物防止タグ」と呼んでいましたが、公式名称は「紛失防止タグ」のようです。
日本では「紛失防止タグ」という呼び方が最も一般的で、次いで「忘れ物タグ」もよく使われている印象です。
また、本製品のカチカチ音がなる事象や対処方法は、製品マニュアルやダイソーのWEBサイトに記載されておらず、その点は改善して欲しいなと思いました。
また、電池切れで追跡できない状況が発生する可能性があることに驚きました。今後、紛失防止タグを選定する際は、電池残量の通知機能の有無を重要視します。また、電池切れで「ヤバい!無くなった!見つからない!」ってなる事象は、これまでに起きていないか気になりました。
8. 参考資料
【製品詳細】見つかる安心 紛失防止タグ | ロイヤルパーツ株式会社
https://www.royalparts.co.jp/dg036-2102/
紛失防止タグ - ダイソーネットストア
https://jp.daisonet.com/products/4560425562102