誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論 | D. A. ノーマン, 岡本明, 安村通晃, 伊賀聡一郎, 野島久雄 |本 | 通販 | Amazon
製品デザインの世界に衝撃を与え,大ロングセラーとなった初版から25年。デザインの原則は同じでも,文化は変わり,テクノロジーも大きく進化した。その間の学びと経験を加え,事例も一新,記述もさらにわかりやすく,全面改訂したノーマンの集大成!
という本。UXライティングについて調べる中で出てきた。古典のようで図書館でもすぐ借りられる。借りてみた。
要点 (興味深かったところ)
- シグニファイア
- 例: https://www.pref.yamanashi.jp/yitc/design/jouhou/documents/vol_11.pdf
- 例えば、何も付いていない板だけのドアがあった場合、人はドアを開けることができれば中に入ることが可能だと知覚できるが、どのようにしてドアを開ければいいのかを瞬時に判断できない。
- しかし、ドアに平らな板が貼ってあれば押すことによって、ノブが付いていればノブを回して押すか引くかすることによって、ドアを開けることができると知覚しやすくなる。
- ドアに分かりやすい特徴を持たせることによって、説明なしで誰でも使えるようになる。
- 例: https://www.pref.yamanashi.jp/yitc/design/jouhou/documents/vol_11.pdf
- 電池の挿入方向を自由にする
- どちらの向きで入れても構わない電池
- スリップとミステーク
- スリップ
- 意図せず失敗してしまう
- ミステーク
- 誤解の結果失敗してしまう
- 例: https://flowthink.jp/thinking/3-errors/
- スリップ
参考記事
ベストセラーとして多数記事あり。
8000字&図解で要約『誰のためのデザイン?』D.A.ノーマン デザインをするなら知っておくべき「人間中心デザイン」の提唱 - maglog
「誰のためのデザイン?増補・改訂版」を読んだ|Saori Takehara|note
誰のためのデザイン? を今更ながら読んでみた - 意識低い系(仮)
行為の7段階理論 実行=プランニング、解釈、実行 評価=知覚、解釈、実行 ゴール
【例】
- ゴールの形成(何をどうしたいか) =寒くなってきたから身体を暖めたい
- 行為のプラン(ゴールのためにどんな方法があるか) =暖房付ける?毛布をかける?厚着をする?温かいスープを飲む?
- 詳細化(2から選出したプランをどう実行するか) =暖房をつけよう、自分で付けに行くか?誰かに頼む?リモコンで操作する?直接スイッチを押しに行く?
- 行為系列の実行(3で決めたことを実行) =リモコンでスイッチを入れてみよう!
- 外界の状態の知覚(4を実行した結果どうなったか) =暖かくなった!
- 知覚したものの解釈(5の結果について考える) =電源が正常に入って、温度設定が快適だったので部屋が暖かくなり身体が暖まった!
- ゴールと結果の比較(やりたいことと結果に違いはないか) =やりたいことができた!
- 何を達成したいか?
- 代替となる行為系列は何か?
- 今どの行為ができるのか?
- それをどうやっているのか?
- 何が起こったのか?
- それは何を意味するのか?
- それで良いか?私はゴールを達成したのか?
思い出した例
なるほど「誰のためのデザイン?」という問いかけの答えがそのままテーマだよなという感想。利用者目線とは簡単に言うものの自分も視点を行き来しながらモノを設計していきたいものだと考えた。
以上読書記録です~。