「良い愚痴」というもののコツを明文化して愚痴マスターになりたいと思っています。以下を参考にしています。
攻撃性があるかどうかなどは愚痴の読み取り能力も訓練が必要そうなところがありますが、シンプルなルールがひとつあるようです。
良い愚痴は主語が「私」
【愚痴】
「主語が『わたし』」
私の気持ちを吐露すること。
例:私は、とても辛かった
【悪口】
「主語が『あの人』」
他の人を、悪く言うこと。
例:あの人は、うるさい
引用: 愚痴と悪口の違い
良い愚痴は「適切な場所にこぼす」
書かれているように、人は誰しも心の中で、
- 人を評価してしまったり
- 不快な気分になってしまったり
- 認めてもらいたいと思ったり
してしまいます。愚痴をこぼすかこぼさないかそれは、ストレスを
- 「外」に、出すか
- 「内」に、ため込むか
その違いだけと言えそうです。ストレスは吐き出すことを、吐き出しやすい場所に吐き出すことをまずはおすすめします。Twitterでも良いかもしれないし、社内のSlackでそれができる場所があれば、とても良い会社だと思います。
こぼれた愚痴には以下のような効用があります。
良い愚痴は皆が共感してくれる
共感してくれるって嬉しいですね。
「主語をわたし」とすることのコツは「家事育児中のおかあさんが旦那さんに、手伝ってほしい気持ちを伝える」というようなシチュエーションでも使えるかもしれないです。当然開発者なら、チームメンバーに伝えるときにもヒントになります。
「私メッセージ」で、チームメンバーにやってほしいことを伝える|S.Yamamoto|note
ここではチームメンバーに伝えるということが書かれていますが、逆から見れば、リーダーにも同じく伝わるということでもあります。
- 適切に愚痴る
- 適切に助けを求める
これらは実は、リーダーを楽にします。チームメンバーがこういうところで躓いているのだなということが認識しやすくなるためです。
「愚痴をこぼすメンバーはダメだな」なんて思うリーダーも、もしかしたらいるかもしれません(居ないとは言いません)。ですが、リーダーにとっては障害が見えやすくなったほうがマネジメントがしやすくなるのですから、良いことしか無いと思います。リーダーたるものそう思ってほしいと願うので、ここではより良い愚痴を勧めていきます。
筆者は「良い愚痴」をこぼせる人はとてもチームワークが上手だと思っています。
会社のフェーズにもよるかもしれませんが、数名規模のスタートアップならまだしもある程度組織化されたチームでは、いかにチーム内の血の巡りをよくするかが開発の推進力になります。
凝りはほぐすのが一番です。ほぐしどころを見える化するのが愚痴なのです。
良い愚痴をこぼそう
ナイス愚痴1
お仕事は順調でしょうか。もし順調でないと思ったならば
「これとこれとこれとこれとこれやってて今週は終わったわ...」と書いてみましょう。
できました。そうです。ナイス愚痴です!
色々やりすぎていて進まなかったんだなとわかります。
その愚痴は愚痴ではなく 非常に大事な実績ふりかえりの材料 になりました。
開発の「遅れ」は、単に見積もりと実績の差分です。
ナイス愚痴2
愚痴のテーマはキーワードだけでも良いです。
「今日はこれとこれとこれとこれが分からなすぎて困った...」と書いてみましょう。
そうです。ナイス愚痴、ナイスわたし主語です!
「分からない」ってストレスですよね。今、この愚痴によって何がわからないのかをわかるヒントが可視化できました。こぼれた愚痴は ナレッジ化すべきキーワード に変わったということです。すべて先輩に拾ってもらいましょう。
ナイス愚痴3
さらに。リーダーの皆さんやある程度の開発経験のある方は愚痴ってはいけないのでしょうか。そんな事はありません!むしろリーダーや「ベテラン」各位、愚痴スキルのみせどころです。「AWSなんもわからん...」そうです。後輩に教えてもらうことができます。
私が好きな小飼弾さんの言葉に、「一生プログラマーでいられるかどうかは、言い換えれば年下から学べるか否か」
と和田卓人さんも仰っていました。あなたの愚痴は 一生プログラマーでいるためのパスポート に変わりました。今日から教え教えられるより良い関係の始まりです。ナイス愚痴!
まとめ
筆者はリアクションを作ってSlackに入れました。あなたも良い愚痴をこぼしてみませんか。
以上参考になればさいわいです。