[イラスト解説]ティール組織――新しい働き方のスタイル | フレデリック・ラルー, 羽生田 栄一, エティエンヌ・アペール, 中埜 博, 遠藤 政樹 |本 | 通販 | Amazon
「あなたの会社は何色ですか?」
本書では会社の発展段階を「色」で示します。強いボスからトップダウン→レッド(衝動型)です。官僚社会でまるで教会みたい→アンバー(順応型)です。あたかも機械の歯車の1つの扱い→オレンジ(達成型)です。アットホームで平等→グリーン(多元型)です。多くの会社はグリーン型になっているのではないでしょうか。でも,その先にティール【青緑】組織があります。今,既存の企業組織はさまざまな限界を迎えています。もっと生き生きと働きたくありませんか? もっと人生の目的を実現したくないですか? 新しい働き方の理想形を筆者フレデリック・ラルーは示します。世界から注目されている「ティール組織」で働き方改革をしましょう!
ということで理想郷?に対する考え方を求めて読んだ本。しかし、理想は!己の中にある!と思わされる本。
感想
- 「マネジメントの本ではない」。確かに。マネジメントを超越している。というか「セルフマネジメント(自己管理)」。
- ティール組織においてCEOとは、「自己管理」「全体性」「常に進化する目的」 を達成するロールモデルであるとのこと。組織や周りをどうこう考えるより、まずは自分自身が、そうあるつもりで独立した考え方を持って働くのが良いな、とかんじた。
- https://reinventingorganizationswiki.com/ に知恵がまとまっているのでもっとしっかり読みたい。例えば:
Teal組織では、対立は人間関係の自然な一部と見なされ、安全にサポートされれば、しばしば健全で創造的なものと見なされます。衝突が優雅さと優しさをもって処理されれば、関係者全員に可能性と学びをもたらすことができます。
基本原則
- 他人を変えることは不可能である。私たちが変えられるのは自分自身だけである。
- 私たちは、自分の考え、信念、言葉、行動に責任を持つ。
- 私たちは噂を流さない。
- 誰かの陰口を叩かない。
- 私たちは、意見の相違は一対一で解決し、他人を問題に巻き込まない。
- 私たちは、問題を他人のせいにしない。責めたくなったら、自分も問題の一端を担っているかもしれないと反省するきっかけにする。
- 弱点よりも強みを、問題点よりもチャンスを重視する。
本はイラストが多くとても読みやすい。
Part 0 イントロダクション――この本はいわゆるマネジメントの本ではありません
- この本にあるのは
- ティール組織の中心的な考え方のライブ感覚での紹介
- この本にないのは
- 新しいマネジメントの実践方法を網羅したハンドブックではない
- 今起こりつつある新しい組織モデルの必須要素をミニマムに選び出し光を当てて解説している
Part 1 私たちは,マネジメントについて新しいパラダイムを創り出すことができるでしょうか?
第1章 今日の組織はどこかが壊れている
- 2013年のギャラップ世論調査では、世界中の社員の13%の人しか職場に満足していない
- 63%は不満であり、24%はまったく合っていないと言っている
-
レッド 衝動型組織
- 狼の群れ、マフィア、ストリートギャング
- 仕事の分業、トップダウンの権力構造
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アンバー 順応型組織
- 軍隊、カトリック教会、政府機関、学校組織、大学
- 再現可能なプロセス、安定した組織図
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オレンジ 達成型組織
- 上場会社、ウォール街の銀行
- 革新主義、説明責任、実力主義、完全な物質主義
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グリーン 多元型組織
- 家族
- 権限の移譲、価値駆動
- NGOや社会的ベンチャー企業
- 矛盾: 意識決定はどこで行われるのか?トップと中間マネージャーがコントトールを諦める
- 組織が段階的に進化するという説明はわかりやすいが、100%、その色の組織たるわけではない
- 各色の組織が報酬とインセンティブをどのように処理しているか
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レッド
- 略奪品の分配
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アンバー
- 同一労働同一賃金
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オレンジ
- 個人的なインセンティブ
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グリーン
- チーム全体へのボーナス
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レッド
- 次世代型 ティール組織
- 個人と集団の開放を目指す世界
- エゴの抑制
- 自分たちのエゴを見つめることを学び、欲望をコントロールする
- 信頼を高める
- 内なる心の呼びかけに従う
- 全体性を希求する
Part2 それでは,この新しいティール組織はどのようにしたらうまく働くのでしょうか?
第2章 新しいものの意味を理解するために,ある物語から始めましょう
- オランダで急成長を遂げるティール組織、Buurtzorgの驚きの組織運営 | by 嘉村賢州 | Medium
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マネージャー不在の「ティール組織」ビュートゾルフの、ITを使った意思決定術とは? | SELECK [セレック]
- ビュートゾルフは今日、9000人以上を要する組織である
- 3つのブレークスルー
- セルフマネジメント(自己管理)
- ホールネス(全体性)
- 常に進化する目的
第3章 ブレークスルー1――セルフマネジメント
- 鳥は群れで飛んでいるとき、互いにぶつかりあいません
- 森の生態系は、種の相互作用で適応できている
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意思決定方法: 助言プロセス
- 《ティール組織》意思決定/助言プロセス|うきょう|フリーゲームプロデューサー兼マーケッター(株スタジオデルタ代表)|note
- 決定がより重大であればあるほど、より多くの人の助言を受ける
- 支配的なヒエラルキーはいらない、ナチュラルなヒエラルキー
第4章 ブレークスルー2――「全体性」を取り戻すための闘い
- 価値観を越えて、安心安全な場を生み出す
- 共有意識
- 振り返り
- ストーリーテリング
- ミーティング
- 業務責任と労働時間
第5章 ブレークスルー3――常に進化する目的
- 生命システム
- 常に進化する
- プラクティスのアップグレード
- 戦略
- 市場
- 予算化管理
- 予算目標
- 商品開発
- ムード管理
- 競合相手
- 供給元管理
- 経営変革
Part3 どうやったら新しい組織の世界にたどり着けるのでしょうか?
第6章 ティール組織を作るための条件
- トップのリーダーシップ
- 組織のオーナーシップ
- ティール組織って何? 次世代組織を考察してみた
第7章 「CEO」の役割
- 「自己管理」「全体性」「常に進化する目的」 を達成するロールモデル。それだけ。
- https://www.reinventingorganizations.com/
- https://reinventingorganizationswiki.com/
参考記事
ゆめみとティール組織 - Qiita
ティール組織って何? 誤解されがちなポイントは?──第一人者 嘉村賢州さんに聞いてみた | サイボウズ式
「ティール組織」の次に来るのは、「〇〇組織」ではない(サイボウズ・青野慶久さんインタビュー)|英治出版オンライン
サイボウズ式:ティール組織が正しいわけではない。ありたい姿でいられて、仕事をいいわけにしない組織は強い ──嘉村賢州×青野慶久 | ハフポスト
以上、参考になればさいわいです。