##「スタンダップミーティングは役に立たない」
というタイトルの面白そうなポエムを見つけた。「デイリースタンドアップミーティング(デイリースクラムとして知られている)は、次のようなやり方で行われると無駄になる。」というもの。
全員がTrelloやAsana、JIRAのボードを見つめ、PjMやTechLeadが各チームメンバーに作業中のチケットに関する質問を投げかけ、以下のような会話が起こります。
(PjM) ジョン、チケットXYZの進捗状況はどうですか?
(John) いい感じですよ。あれもやったし、これもやったし、ほとんど終わったよ。あとは最後の仕上げで、コードを磨いて、いくつかテストを追加するだけだ。今日中に完成させなければなりません。
(PjM) 素晴らしい、次に進みましょう。マリアさん、あなたのチケットの状況はどうなっていますか?
(Maria) ボブが私のプルリクエストをレビューしているので、コメントがない限り、私はこれで終わりです。
(PjM) いいですね。Bobはあまり細かいことを言わないでくださいね。
これはスタンドアップではなく、単なるステータス・アップデートである... という話。JIRAを開いてチケットを見たらこんな内容はわかる。
スタンドアップで最も重要なことは、期待されていることからの逸脱を伝え、質問し、助けを求めること。もしかしたら、あるブロッカーがあなたの足を引っ張っているかもしれないし、あなたが自分のタスクを達成するには他のチームに依存しているかもしれない。そのことをチームに伝える。漠然とした直感で「大丈夫」と言うのは役に立たない、という。
あるいはもう一つのケース。一人または複数の開発者が技術的な実装やバグ修正について詳細に議論し始めたとき。多くの開発者からなるクロスファンクショナルなチームを考えた時、もし、そのプロジェクトや機能、技術スタックに関与していない開発者がいたら、30秒後には他のチームメンバー全員がボーッとしてしまう。意識は次のトピックや開発者に移っても戻ってこないでしょう、と。
記事の話の要点
- スタンドアップは技術的な詳細について話すものではない。
- 公式ドキュメントによると、デイリースクラムはスクラムチームの開発者のための15分間のイベントである。
- デイリーの目的は、スプリント目標に向けた進捗状況を確認し、翌日の作業に向けた実行可能なプランを作成すること。集中力が生まれ、自己管理が向上する。
- デイリースクラムは、コミュニケーションを改善し、障害物を特定し、迅速な意思決定を促進し、結果的に他のミーティングの必要性を排除する。
スタンドアップを技術的な議論に陥らせないために、目的を次のようなものと心得る。
- ブロッカーを指摘する。
- 問題や助けを求める声をあげる。
- 価値ある情報を共有する。
例えば: 昨日、私たちが使っているテストフレームワークの依存関係を更新したところ、「変更なし」と発表されていたにもかかわらず、パイプラインが壊れていることに気づいた。
例えば: 昨日、自分の機能に取り組むためにリポジトリをチェックアウトしたが、あれこれあってローカルでアプリを実行できない。誰か後で一緒に確認してくれる人はいませんか?
例えば: 実装の途中、バックエンドから送られてくるデータがチケットに記載されているものとは違うことに気づいた。バックエンドチームと話さなければならないが、機能要求にいくつかの誤解があることがわかった。これらの点を明確にするために、ステークホルダーとのミーティングを設定したい。
とか話したいよねという話。
「自分の足を引っ張るものごとを率直に話すには、ちょっとした勇気と自信が必要(馬鹿にされたり、無能だと思われたり、他の同僚やチームを責めたりしたくないですから)。」
「これらのシンプルなルールを守り、嘘をつかなければ、もちろん会議はチームにとって貴重な時間となります。」
コメント欄
盛り上がっている(荒れているというのかもしれない)。以下切り取り。
- 説明責任を果たすために、強制的にミーティングを行うことは明らかに不快です。また、「コミュニケーションが苦手なオタク」というのも明らかに不快です。https://dev.to/uclusion/comment/1jd6f
- https://www.quora.com/Why-are-most-developers-so-bad-at-communication
- この説明責任を果たすための「スタンドアップ」の良さは、部屋に人を集めて、プロジェクトで何か問題が起きたときに、「ソフトスキル」の欠如を延々と非難できることにあります。
- ほとんどの管理職はソシオパスであるというミームを読んだので、上司に自分がソシオパスである可能性が高いことを説明してもいいのではないでしょうか?
- もしあなたの背景にある文化が、すでに無意味な会議で重荷になっているものであれば、これは単なる一つの会議に過ぎないでしょう。
- 少なくとも説明責任を果たすための義務的な会議は、そのような会議ではありません。
感想
デイリースクラム、多くのチームでやっているが、毎日実施するだけに効果的な時間にすることは本当に難しい話だと思う。話されているようなトピックはとても良く分かる。元記事でも、仕事の文化は実際には、国によってだけでなく、会社によっても違います。とコメント欄をたしなめている...
「自分の足を引っ張るものごとを率直に話すには、ちょっとした勇気と自信が必要(馬鹿にされたり、無能だと思われたり、他の同僚やチームを責めたりしたくないですから)。」
「これらのシンプルなルールを守り、嘘をつかなければ、もちろん会議はチームにとって貴重な時間となります。」
もちろんそのとおり、だけどその「嘘をつかない」「つかないようにさせる」テクニックが難しいんだよなあ!と思いながら読みました。重要なのは嘘が悪いのではなく問題点を隠したくなってしまう事情の方だったり、それを詰問しているマネージャーの問題かもしれないし、時間の都合かもしれないし、案件の難易度がもとから高すぎるかもしれないしetc。
心理的安全性とか言う話に帰結してしまうよりは、具体的なやり方を試すほうが良いのかななどと思いました。以下参考。
ということで日々行うものだからこそルーチン作業に陥りがちなスタンダップの話、以上です。