今更ながら「カイゼン・ジャーニー」を読みました。
チームビルディングの話といえば、Google話、HRT、Team Geek がこれまで印象的だった。一方「カイゼン・ジャーニー」のポイントは、
「日本の現場」に寄り添った、アジャイル開発の実践!
現場のストーリーで、開発の神髄を学ぼう
という、日本のチーム、日本人ならではのメンタルに寄り添ったところだと思った。
キーワード
ともかくこのカイゼンのためのキーワードを追うだけで勉強になったので、以下記載。
「ファイブフィンガー」、「5本指メソッド」
5本:とってもうまくやれている
4本:うまくやれている感触あり
3本:可もなく不可もなく
2本:不安は少しある
1本:全然ダメで絶望的
効用
良いとも報告しづらい、ダメとも報告しづらい、があるチーム。
私のチームは慎重な性格のメンバーが多く、「絶好調!!」と自分から言うことに躊躇いをもつ人が殆どでした。そのためファイブフィンガー開始当初はみんな2-3本。
これでは問題が可視化され辛いため「5本ー特に問題なし」と基準値を下げました。それからは1-5本の振れ幅で可視化されるようになりました。
可視化しやすくなる仕掛けの一つ。
「タスクを書き出す」、「一人タスクボード」
タスクがどのくらいあるのか
そのタスクのそれぞれのゴール
ゴールに辿り着くために気をつけること
今の状況
誰から依頼されたのか
次は誰に渡すのか
期日はいつか
どれくらいかかりそうか
どうなったらこのタスクは終わるのか
などを見える形にひとりでいいので、書いてみる。
効用
思考整理、個人のタスクマネジメント。
「星取表」、「スキルマップ」
効用(引用)
スキルの見える化
リスクの見える化
人前で宣言することによる学習速度の向上
「プランニングポーカー」
やり方
一緒にタスクを行うメンバーと行います。
- ユーザーストーリーを書き出す(機能一覧など)
- それぞれのストーリーの具体的な要検討を洗い出す
- 書き出されたストーリーの中で最も簡単だと思われるものを「1」として基準とする
- 優先度の高いストーリーから順番に一つ選び、共通認識をすり合わせる。
- 共通認識が済んだら一斉にカードをだす
- それぞれのカードのポイントを確認し、それぞれがなぜそのポイントのカードを出したのかの根拠を聞く
- 全員のカードの数値が揃うまで続ける
- 4〜7を繰り返す
- 最後に、出揃ったポイントを合計し最初に基準としたカードの工数を考えて決める
効用(引用)
以上のような手順を踏むことで、チーム全体で、どの程度のタスクの難易度があると感じているのかを共通認識として持つことができ、なおかつ、皆がある程度納得した形で工数が算出できます
「ハンガーフライト」
「タバコ部屋」と例えられているがそのようなイメージ。
効用
互いの経験や悩みを共有して学びの場とできる。
他にも
「狩野モデル」
「顧客の満足感」と「物理的な充足度」という2軸をとって、そこに対して品質のジャンルというようなものを名付ける。
「モブプログラミング」
「ドラッカー風エクササイズ」
自分は何が得意なのか?
どういうふうに仕事するか?
自分が大切に思う価値は何か?
チームメンバーは自分にどんな成果を期待していると思うか?
「むきなおり合宿」
ミッションビジョンを点検する
評価軸を洗い出し、現状を客観的に見定める
評価軸ベースで「あるべき姿」と「現状の課題」を洗い出す
「課題解決」のために必要なステップを「バックログ」にする
「バックログ」の重要度と、一番効果の高いものを決める
時間軸を明らかにし、期限も明確に決める
「感謝のアクティビティ」
「パーキンソンの法則」
「バリューストリームマッピング」
まとめ
業務改善図鑑のような印象。新しい言葉と大量に出会えた。
以上感想文でしたが、なにがしか参考になればさいわいです。