序
Chromebookは、グーグルドライブ無償枠100GB(2年分)がついてくる。
Chromebookは、基本的に本体のディスク容量が少ないわけで、Dropboxのような使い方でローカルとクラウドとを同期して使うといった使い方にはあまり向かない。
そこで、いい感じでCLIからグーグルドライブにアクセスできるGoベースのツールskickaをChromebookに入れて、CLIからファイルサーバ的にグーグルドライブにアクセスできるようにしておく。以下に、Chromebookの開発者モード(DEV)前提の手順を簡単に書いておく。
なお、Goが動く環境であれば、クラウド上のサーバーなどからも同様の手順でグーグルドライブを扱えるようになる。
Chromebookで使わないとしても自前サーバでクローリングや機械学習した際の結果をとりあえずの置き場にグーグルドライブを使う、といった使い方もできるだろう。
cf.LinuxのターミナルのみでGoogleDriveにアクセスする方法
1) Goをインストール
はじめにGoをインストールしておく。crew(Chromebrew)を使う場合は以下の通り。
crew install go
2) skickaをビルド
go get github.com/google/skicka
go build github.com/google/skicka
3) 起動設定
ビルドしたツールを実行可能にするためのマウント設定が必要になる(Chromebookのセキュリティ制限を外すため)。その上でツールにパスを通す。
echo 'sudo mount -i -o remount,exec /home/chronos/user/' >> .bashrc
echo 'export PATH=$PATH:/home/chronos/user/go/bin' >> .bashrc
4) 初期化とグーグルドライブとの接続
はじめにツールの初期化を行う。
skicka init
次いで、ブラウザなし指定でGoogleへの認証を行う(一回のみ必要)。
skicka -no-browser-auth df
二年間無償枠を取っている場合、空き容量が例えば115GBといった具合に表示されるはずだ。
5) 主要コマンド
普通にLinuxでフォルダを作る感覚でグーグルドライブにフォルダを追加できる。
skicka mkdir backup/chromebook
フォルダへのファイルのアップロードはuploadコマンドで行う。アップロード時のレスポンスは丁寧でいい感じ
$ skicka upload .bashrc /backup/chromebook
Files: 1.15 KiB / 1.15 KiB [===========================================================================================================================================================================] 100.00% 2s
2019/01/12 14:00:42 Preparation time 2s, sync time 2s
2019/01/12 14:00:42 Updated 1 Drive files, 0 local files
2019/01/12 14:00:42 1.15 kiB read from disk, 0 B written to disk
2019/01/12 14:00:42 1.15 kiB uploaded (459 B/s), 0 B downloaded (0 B/s)
2019/01/12 14:00:42 2.49 MiB peak memory used
テキストファイルの場合、catして中身を確認できる。
skicka cat /backup/chromebook/.bashrc
その他、ファイルの概要を確認したり、パイプと組み合わせてファイル数を数えたりなどなど、割と違和感は少ない。
$ skicka ls -l /backup/chromebook/
-rw-r--r-- 1.15 kiB Sat Jan 12 12:40:03 2019 .bashrc
chronos@localhost ~ $ skicka ls /backup/chromebook/ | wc -l
1
グーグル謹製のツールで、ルートディレクトリのフォルダは消去できないなど、安全面への配慮もある。
グーグルドライブはこういうものだと割り切れば、けっこうありな使い方な気がしている。