はじめに
こんにちは。前回記事に引き続き、読書メモになります。今回の本は、完全にタイトル買いしたものです。完全攻略法とは・・・!?
いくつか業務に活かせそうな点がありましたので、記事にまとめます。
※個人的な備忘録に近いものですが、ご了承ください。
この記事のターゲット
- 管理職をまだ経験していない人
- 管理職の作業内容がイメージできない人
- 接客が多い業務に携わっている人(飲食店など接客系に関する事例紹介が多かったので、そういったお仕事をしている方はオススメです。)
抽象的な表現になってしまいますが、こちらは参考書のような感じで書かれている本でしたので、文庫本のような活字だらけの本を読むのが苦手な人はいいかもしれません。(実際、私は文庫本が苦手な人ですが、こちらの本はサクッと読みきれました。)
本構成について
こちらの本は下記の構成になっておりました。中間管理職がつらくなる要素を分野分けして紹介されています。
- ゲーム主人公(中間管理職 本人)に降りかかる無理ゲー
- チームプレー(体制)上の無理ゲー
- パーティメンバー(部下)が繰り出す無理ゲー
- ゲームマスター(上司)から降りかかる無理ゲー
マネージャー像のタイプ
これまでの様々な中間管理職者の分析をおこなってきた結果、「町医者タイプ」「友人タイプ」「指導者タイプ」「伴走者タイプ」の4パターンのマネージャー像があることがわかりました。
どのようなマネージャーを目指せばいいかわからないといった課題から、マネージャーのタイプが紹介されていました。
- 町医者タイプ:些細なことや重要な問題にも適切にアドバイスをくれる理解者
- 友人タイプ:部下と親しく身近な関係のマネージャー
- 指導者タイプ:統率型のマネジメントで、強いリーダーシップでチームを導く
- 伴走者タイプ:チームのメンバーと常にコミュニケーションをとり、要所要所でフィードバックを行う
どれもマネージャー像として優秀だと思いますが、仕事やチーム体制によってうまく使い分ける必要があります。 使い分けがうまくいかない例として、町医者タイプは、アドバイスしすぎ(マイクロマネージメント)で部下の成長を阻害する、友人タイプは、本人と部下の相性が悪いと破綻するなど考えられます。
もちろん、全てのタイプをうまく使い分けられればベストですが、それは難しいため、最初は伴走者タイプを目指すのがよいです。
好ましい組織風土を構成する各要素
全員が高い式を持ち、高いパフォーマンスを発揮し、共通の目標に向かって走っていける理想的な組織を作るには、好ましいし組織風土を築く必要があります。好ましい組織風土を築くためには、5つの要素が不可欠であると我々は定義しております。
チームのパフォーマンスが安定しない課題から、好ましい組織風土はどういったものなのか、その構成要素が紹介されていました。
- ①同一の危機感:「今のままじゃだめだ」という変革や改善に向かうエネルギー
- ②共通の価値観:進むべき方向を決める要素。
- ③自信と信頼:「私ならできる」「このチームならできる」という気持ち
- ④感謝の気持ち:お客様、同僚、上司への感謝を持つこと
- ⑤高い欲求水準:上のレベルに行きたい気持ち、成長する意欲
これらの要素が「満遍なく」散りばめられているがポイントです。この 「満遍なく」 といった点に「なるほどな」と思いました。①と②だけが高いと「このままじゃダメだ。」といったプレッシャーが大きくなって疲弊します。③だけが強すぎると、過剰なプライドが出てきます。
私もチームや部下を持っている立場なので、これらの構成要素を満遍なく取り入れて、チームのパフォーマンスを安定させる環境づくりを意識してみようと思います。②ならば、判断に悩んでいるメンバーにアドバイスしたり一緒に検討する、④ならば、コミュニケーションの合間に感謝の点を述べるなどです。
理由ではなく事実を確認する
人は「なんで?」という問い方をされると、相手が自分を非難したり自分に責任を押し付けたりしているのではないかと感じてしまうことがあります。
~中略~
そして、自分の正当性を主張することばかりを考え、質問に適切に回答ができなくなってしまうのです。
この時、「ちゃんと答えて」と詰め寄っては逆効果で、相手は余計に防衛反応を強めてしまいます。
私も業務でミスやトラブルが発生したとき、上記のような聞き方をされた経験があります。こういった聞き方をされると、本能的に自分のことを守ろうとするため、事実と本人の解釈が混ざってしまい、本当のことがよくわからなくしてしまう可能性が高いです。
こうなってしまわないために 「事実を訪ねる」方法(「5W1H」のうち「Why」以外の問い方で聞く) がよいと紹介されていました。具体的には以下のような言い換えになります。
- なぜミスが起きたのか → ミスが起きたのはいつか
- なぜミスが起きたのか → ミスが起きたとき、誰がいたのか
- なぜわからないのか → 難しい部分はどこか
この方法は、他メンバーから報告を聞くとき に使えそうなので、うまく活用していきたいです。
自分の言葉で報告しても理解してもらえない
1回のコミュニケーションの中で複数のことを言っていたり、本題や結論に辿りつくまでの前置きが長い伝え方は、時間のない相手にとっては悪手です。
~中略~
このような重文、複文構造ではなく、なるべく主語1つと述語1つで構成される、「単文」で話すようにしましょう。
下記の例文を聞いて1回で理解して結論を回答できますでしょうか。少なくとも私はできませんでした。。。
この間話していたA案件について考えてみたんですけども、以前、確かBのような要素があったほうがいいんじゃないかとおっしゃっていたと思います。そのことについて考えてみたところ、Cの方向にしてみてはどうかと思っているところではあるんです。とはいえ、まだ検討すべき事項が残っていて、その点についてご意見を伺えればと思うんです。ただ、もし御社のほうで他に候補があるなら、先にお聞きしたいのですが、いかがでしょうか?
例文は下記の6文から構成されています。本題は⑥なので、相談する方が忙しい場合は、⑥から伝えるのがいいです。いわゆる「先に結論から伝える」といった方法です。
- ①A案件について考えてみた
- ②要素としてはBはあった方がいいと言っていた
- ③Cの方向にしてみてはどうかと思っている
- ④まだ検討すべき事項が残っている
- ⑤ご意見を聞きたい
- ⑥他に候補があるなら先に聞きたい
例文は、2つ以上の分がまとまっている文(重文、複文)が多いため、聞き手の読解力や集中力を要求する形になってしまいます。 主語1つと述語1つで構成される、「単文」で話すようにしましょう。
自分も上司に報告して「うまく伝わってない」経験があります。おそらく、複文が多くなっているのが主な原因と思いますので、反省したいポイントです。これは、上司への報告する場面だけでなく、部下へ指示するときにも活用できそうです。
最後に
いかがでしたでしょうか。この本を読んで、改めて管理職の難しさを理解できました。他メンバーとのコミュニケーションや管理職作業で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
余談ですが、最近はマネジメント系、コミュニケーション系の本を読んで記事にすることが多かったので、これからはAWSなど技術よりの記事を投稿できればと思っています。