はじめに
近年、クラウドと同じくらい、AIに関する利用が加速し始めているかと思います。ニュースでも何かとAIの話題が持ちきりですよね。
私がこれまで最新技術の習得に興味をもって取り組んできたエリアはAWS、Azure、Google Cloudに代表されるパブリック・クラウドがメインでしたが、昨今のAIの流れに取り残されることのないよう、先月あたりから個人的にAIのスタディーを始めました。
今回は、最初の取り組みとして、AzureのAI Servicesの1つである、翻訳機能(Translator)を使ってみましたので、これに関する使用体験をご紹介します。
Azure AI Services
概要
Azure AI Servicesは、機械学習の専門的なスキルを必要とすること無く、Azure側で事前に構築されているAPI等のサービスを利用して、開発者がAIアプリケーションを迅速に開発できるように役立つサービスとなっています。
Azureポータルにおける、Azure AI Servicesの画面イメージは下記の通りです。
使用できるサービスは上記画面で表示されているものだけではないですが、今回はその中から翻訳サービス(赤枠箇所)を使用してみました。
翻訳サービスのセットアップ
先ほどの画面の赤枠箇所にて、「+作成」ボタンを押下します。詳細な手順は割愛しますが、基本的に以下のリソース作成を行います。
- リソース・グループ
- Azure AIサービスを使用するためのインスタンス
- インスタンスを配置するリージョン、インスタンス名、価格レベルを指定
※お試しですので、価格レベルは無料タイプの物を指定しました。
- インスタンスを配置するリージョン、インスタンス名、価格レベルを指定
翻訳したい言語を「始点」と「宛先」それぞれにおいて、プルダウンメニューから選択します。今回は日本語を英訳してみることにしましたので、「始点」に日本語、「宛先」に英語をそれぞれ選択します。
翻訳サービスの使用
後は、「始点」の下にある空白欄に日本語の文章を書くだけです。試しに下記のような文章を書いてみました。
~~翻訳元の文章~~
私は先月あたりからAzure AI Servicesのスタディーを始めました。今回はお試しに翻訳機能を使用してみましたが、今後も音声サービスなど様々な機能を試してみたいと思います。
~~英訳結果~~
I started studying Azure AI Services in the last month or so. This time, I tried using the translation function as a trial, but I would like to try various functions such as voice services in the future.
なかなか、いい感じで英訳できており、英作文にも苦労しなくなるかと思います。勿論、英語だけでなくドイツ語やフランス語、スペイン語など様々な翻訳が可能です。日本人にはありがたい限りです。
なお、サンプルコードもC#、Java、Node.js、Pythonの4つの言語において提供されています。
Azure AI 翻訳機能の使用が見込めるユースケース
個人的には下記のようなケースで当該機能が大活躍するのではと思います。
- PMP受験申請
PMI(Project Management Institute)が実施しているプロジェクト・マネジメント関連の認定試験の事前申請です。
PMP試験を受験する前には、PMIに受験しても良いか否かの申請を行う必要がありますが、その際の申請文書を英語で記載する必要があります。私は2013年にPMPを取得しましたが、当時は、色々と単語を調べて英作文を書いていましたので、結構申請準備をするだけで疲れました。
今の時代にPMPを受験される方は、こういったAIによる翻訳サービスが充実しており、申請準備も以前ほど時間をかけなくても実施できるようになったのではないかなと思います。
また、PMP申請準備以外にも、英語での応募申請が必要な場面で大活躍するのではと思います。
- 英文メール
英語で質問メールを記載する場面もあるかと思います。短文であれば、わざわざ翻訳機能を使うまでもないかなとは思いますが、長文メールの際には重宝出来るのではと思います。
さいごに
今回は、AIのスタディーの第1歩として、Azure AI Servicesの翻訳機能のセットアップ、実際に使用してみた使用感を元に、当該機能が活躍しそうなユースケースをご紹介しました。
まだまだAIに関しては超初心者レベルですが、これを機会に様々なAIサービスに触れて、AIスキルを向上させていきたいと思います。