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自己紹介

半年ほど前、老後の楽しみにアプリ開発を始め、
「デバイスは文具」を目指して、子ども向けアプリを作っている。
人生初リリースは
Flutter大学共同開発第五期の「はじめてのえにっき」。

つまり私はエンジニアママではない。
でも、このカレンダーはぜひとも投稿したいお題だったので
参加させてください。

プログラミング教育が来るぞ

そもそも私がプログラミングを意識したのは、
必修化への政策論議がきっかけだった。
小中学校支援をしていた私は、この流れに反対だった。
そんなことが可能な現場じゃなかったからだ。
反対だけれど、必ず来る波だとも思った。
なら準備しなきゃならない。
得意な子どもには伸び伸び活躍できる環境を、
苦手な子どもにはしっかりした支援を、目ざさなきゃならない。

さまざまなアプリをためして

私が最初に子どもたちと遊んだのは、SwiftのPlaygrounsシリーズだ。

一見楽しげなゲームに見えて、実は本格的。
大人の教材としても十分に通用する。最初からがっつりコードも書く。
小学校高学年で興味のある子なら食いつく。
一番頑張ったのは不登校の中学生だった。

小学校低学年に人気だったのはBox IslandとDigital Puppet

コードは書かないけど、後半の演算はなかなか手応えがある。

Cozmoというロボットを走らせるプログラムを書くイベントも人気だった。

ただしロボットも買わなきゃならない。
でも、ディアゴスティーニのロビ2よりはぜんぜん安い。
今ではロボットを使ったプログラミング教室がいっぱいあるけれど、
当時はまだまだ珍しかった。

さまざまな言語に触れたければMimoがおすすめ。残念ながら英語のみ。

二進数や十六進数で遊ぶトライビットはともかく
演算子君たちが活躍するトライビットロジックは、
ちょっと抽象的すぎて敬遠されたかな。
シリーズいろいろあります。

そして始まってみれば

実際に小学校でどんなプログラミングが行われているのか。
それはもう、ほんとうに千差万別だ。
あなたのお子さんがどこの小学校に行くか、
どんな方針の校長先生か、どの程度の知識を持った先生がいるか、
で、何もかも変わってしまう。
だからここでは、一般論は書かないことにする。

小学校に押し寄せるのは、プログラミングだけではない

実は、プログラミングそのものは、べつに大きな問題ではない。
好きな子には物足らないし、
苦手な子もガマンできる程度の時数でしかないからだ。
問題は「プログラミング教育」とか
ICT「Information and Communication Technology」教育とか
GIGA「global and innovation gateway for all」スクール構想とか
人をケムに巻くような錦の御旗とともに学校になだれてくる
「ともかくデバイスを使いましょうね」という日常だ。
アプリケーション不足、教員の経験不足というソフトな問題を度外視したまま、
コロナ禍に後押しされたハードの配布だけが先行した。
子どもたちのためにどんな未来を描くか、より前に、
一人一台が、否応なく実現してしまったのだ。

結局、一番、大切な、こと

この「ともかくデバイスを使いましょうね」な学校生活に
デバイスを自由に使いこなせる子どもと、そうでない子の格差ができる。
そこに熾烈ないじめが生まれ、ある悲劇が起きた。
いじめた側は、デバイスに対する知識は豊富だったが、
モラルを守るというリテラシーがなかった。
被害にあった子どもには、そもそもなぜ自分のデバイスに
自分が書いたわけでもない悪辣な言葉が並んでいるのか、
理解することもできないまま、混乱し、傷つき、
だれも彼女を支えることができなかった。
つまり、一人一台の雪崩に埋まった学校には、
正しく、有効にデバイスを使うという、
一番、大切な、基本的な教育が欠けていたのだ。

デバイスは文具

携帯脳とか、子どもにタブレットを与えるな、とか、
現状に対する否定的な論調はまだまだ多い。
だがこれからの子どもたちは、否応なく
「ともかくデバイスを使いましょうね」な学校生活に晒される。
だったら、反対している暇はない。
新時代をどう生きていくか、子どもたちに知ってもらわなければならない。
デバイスはもはや特別なものではない。
ノートや鉛筆と同じ、文具になるのだ。
それをどう使いこなして、新しい学びの道具とするか、
それに相応しいアプリケーションはどんなものか、
今こそ大人たちは、真剣に考えなければいけない。

おわりに

子ども向けアプリの企画開発について
flutter大学のアドベントカレンダーに記事を書いています。

よかったらそちらもご覧ください。

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