検証バージョン:UE5.1
前提
HLODビルドにおいてアセットが増えるごとにメモリ使用量が増加することは避けられませんが、HLODビルドの設定をデフォルト値から調整することによってHLODのApproximateのメモリを調整(抑制)することが可能になっています。これらの設定を調整することで、HLODビルド時のピークメモリを200GBから100GB未満まで抑制できるといったこと可能です。
調整項目
HLODのビルドに関する調整パラメータはMeshApproximationSettings
で調整することができます。HLODLayerの中で設定することが可能です。
メモリ使用量に対して効果的なパラメータは以下の3点です。
FMeshApproximationSettings::ApproximationAccuracy
この値(近似精度)が非常に低く設定されている場合(つまりより高い解像度となる場合)メモリを大きく消費することになります。デフォルトは1.0ですが、この値を大きくすると消費するメモリ量が抑制できます。
FMeshApproximationSettings::bUseRenderLODMeshes
この設定を有効にするとメモリを最も節約できる傾向にあり、ビルド時間をかなりスピードアップさせます。この設定を有効にすることでHLODの品質が低下する可能性がありますが、ジオメトリの複雑さなどに依存します(「HLODを構築するためにNaniteフォールバックメッシュを使用する」ことを意味します)
FMeshApproximationSettings::bEnableParallelBaking
この設定を無効にすると多少ビルドが遅くなりますが、ピークメモリが10-20GB程度減少します。
CitySampleではHLODのクオリティに応じてこれらのパラメータを調整していたりもします。プロジェクトでの都合によってこれらのパラメータを調整しつつ最適な設定を見つけてみてください。
補足
Commandlet から HLOD を作成する場合は、-DistributedBuild が役に立ちます。