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Vue.jsってどうやって動いてるんだろう? - Vue.jsを読み込むロジック

Last updated at Posted at 2019-04-13

最近、Vue.jsを利用する機会が増えてきました。概念もなんとなく理解してきましたが、「じゃあ実際どうやって動いているの?」と聞かれるとわからないですよね。

ということで、Vue.jsのファイルを読み解いてみようと思います。

今回は、CDNで提供されている、下記のソースを使います。

<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/vue/dist/vue.js"></script>

即時関数だ!

今回は全体の構造を眺めていきましょう。
スクリプトの出だしはこのようになっています。

vue.js
(function (global, factory) {
  typeof exports === 'object' && typeof module !== 'undefined' ? module.exports = factory() :
  typeof define === 'function' && define.amd ? define(factory) :
  (global = global || self, global.Vue = factory());
}(this, function () { 'use strict';
  // ...(省略)
}))

うお、長え!と思うかもしれませんが、単純化するとこうなっています。

単純化してみた
(function (global, factory){ 
  a===b && c!==d ? E : f===g && h ? I : (j=k || l, m=o)
}(this, function () {
   // ...(省略)
}))
(function(a, b){ 
  //  関数の中身 
})(c, d)

という形は即時関数の形式です。
http://analogic.jp/immediate-function/

vue.jsが読み込まれた際に function(a, b) が実行されます。そして、引数 a, b にはc, dがそれぞれ代入されます。

今回の場合、globalthis、そしてfactoryに1万行を超えるvue.jsの関数がそれぞれ代入されるわけですね!

ちなみに、thisにはブラウザで実行した場合、Windowオブジェクトが入ります。
image.png

条件分岐がたくさん

さて、ではglobal, factoryはそれぞれどのような処理がされるのでしょうか?

それが、次の三項演算子パラダイスの即時関数の中身です。

typeof exports === 'object' && typeof module !== 'undefined' ? module.exports = factory() :
typeof define === 'function' && define.amd ? define(factory) :
(global = global || self, global.Vue = factory());

ここで、三項演算子を簡単におさらいしましょう。

(true or false) ? 'trueだった場合の処理' : 'falseだった場合の処理'

これに基づいて、分類をしてみます。

1 typeof exports === 'object' && typeof module !== 'undefined' 
2   ? module.exports = factory() 
3   : typeof define === 'function' && define.amd 
4      ? define(factory) 
5      : (global = global || self, global.Vue = factory());

1行目は丸々条件式です。
true になる条件は「 exports がオブジェクト型で、かつ module が存在する」です。

true だった場合、module.exports に factory()がセットされます。
つまり、Node上だったらモジュールとして機能する、ということですね!

falseだった場合、さらに条件分岐が続きます。

3行目がtrueになる条件は「defineが関数で、かつdefine.amdが存在するとき」です。

true だった場合、definefactoryがぶち込まれます。
これは、AMD(Asynchronous Module Definition)を使う際の処理です。

falseだった場合、
global には global, もしくは selfが代入されます。

この論理演算子 || についてはこちらを参照のこと。
https://qiita.com/Imamotty/items/bc659569239379dded55

globalthis, つまり windowオブジェクトのことでしたね。
そして最後に、そのglobalVuefactory()を突っ込んでいる、というわけです。

つまり、ここでの処理は、AMDかNodeJSかそれ以外(ブラウザ)かによって、factory()(Vueの本体)を読み込ませる処理の方法を分岐させていたんですね!

ちなみに、global, factoryを引数にもつ即時関数を用意し、内部でそれぞれの環境に応じて処理を分岐させる手法は、 UMD (Universal Module Definition) と呼ばれています!

ここら辺のリンクに詳細があります。
https://www.davidbcalhoun.com/2014/what-is-amd-commonjs-and-umd/
https://qiita.com/chuck0523/items/1868a4c04ab4d8cdfb23


今回はここまでにします。
メソッド単位でちょこちょこ記事が書けたらいいな、と思っています!

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