デスクワークをしていると、離れたところで動かしているXサーバ無しRetroPieのデモキャストを見て癒やされたくなる瞬間が、私たちにしばしば訪れます。しかし秘技が明かされることはあまりないようです。そこでおっかなびっくりでやってみることにしました。意外と簡単でした。
前提条件
- Raspberry Pi 4
- Raspbian Buster Lite
- RetroPie 4.5.1 / emulationstation without X server
- SSH server
- (クライアント=Windows側) UltraVNC Viewer, not RealVNC
以上で問題なく遊べている、また、SSH接続できていること。この記事の以下の作業はSSHで行っています。加えて、動画キャスティングは負荷がかかることもあり、何かのときに備えてSSHはつないでおくのがお勧めです。なお、繰り返しになりますが、動画撮影にクライアントWindowsではUltraVNCを使用します。RealVNCは(今回は)使用していません。
静止画撮影
raspi2pngを使用します。VNC不要、SSH接続だけでOKです。
導入方法
$ curl -sL https://raw.githubusercontent.com/AndrewFromMelbourne/raspi2png/master/installer.sh | bash -
- 参考: raspi2png を使って Raspberry Pi のスクリーンショットを撮影する thanks to @niwasawa san!
使用方法
エイリアスを設定しておくと便利です。
$ tail .bashrc
function funcr2p() {
raspi2png -p $(date -u +%Y%m%d_%H%M%S_%3N).png;
# some nice command(s) accordingly
}
alias r2p=funcr2p
$ source .bashrc
$ r2p
r2pを実行した階層に、(例)20200126_040251_576.pngが保存されます。sambaなどしておくとうまうまですね!
動画撮影
サーバ側
Raspbian BusterではReal VNCがデフォルトで入っていると思いますので、その前提で。
$ sudo cat /root/.vnc/config.d/vncserver-x11
次の4行が入っていないと思いますので、入れて下さい。
Authentication=VncAuth
CaptureTech=raspi
ExperimentalRaspiCapture=1
ServerPreferredEncoding=JPEG
- 第1行は、クライアント(Windows)側でUltraVNCを使用する前提で入れます。冒頭に記したように、クライアントでRealVNCは使用しませんので、ご注意ください。
- 第2行は、現時点でexprimental(実験的な)サポートのようです。機能してはいますし、今回のスコープではこれがないと動きませんので、そういうものと思って入れてください。
- 第3行は、公式に推奨設定とありましたので、従いました。
- 第4行は、第2行、第3行とのセットでの決め打ちです。公式ドキュメントを参照してください。
次に、vnc server接続のパスワード設定が必要です。
$ sudo vncpasswd -service
し、kitabeppu214とかしてください。
クライアント側
- UltraVNC Viewerを入れてください。Viewer以外は不要です。
- Connectします。
- パスワードを訊いてきます。
- 先ほどの、kitabeppu214と入れ、Log Onします。
- RetroPie / emulationstationの画面が、新規ウィンドウに表示されます(あとは、みなさんなら適当にやってできると思います)。
- 動画撮影に、私は、ロイロゲームレコーダーを使用しました。
- 今回のスコープでは、(クライアント=Windows側で)音は鳴りません。
以上です。