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【Linuxコマンド道場】ディレクトリを移動する『cd』の基本とオプション解説

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Last updated at Posted at 2026-08-28

【概要】

Linuxを使っていると、必ずと言っていいほど登場するのが cd コマンドです。

cdChange Directory の略で、現在作業しているディレクトリ(カレントディレクトリ)を変更するために使用します。

Linuxでは、ファイルを操作するときに「今どのディレクトリにいるのか」が非常に重要です。

例えば、以下のように表示されるプロンプトで、

user@server:~/work$

現在 ~/work にいることが分かります。

cd を使えば、別のディレクトリへ移動できます。

Linux初心者にとっては単純に見えるコマンドですが、...~-、絶対パス・相対パスなどを理解すると、Linuxでのファイル操作が一気に楽になります。


【基本的な使い方】

もっとも基本的な使い方は、移動先のディレクトリを指定する方法です。

cd ディレクトリ

例えば /tmp に移動する場合は、

cd /tmp

とします。

現在のディレクトリは pwd コマンドで確認できます。

pwd

実行例:

$ pwd
/home/user

$ cd /tmp

$ pwd
/tmp

絶対パスで移動する

ルートディレクトリ / から始まるパスを指定すると、絶対パスで移動できます。

cd /var/log

現在どこにいるかに関係なく、指定した /var/log へ移動できます。

相対パスで移動する

現在のディレクトリを基準にして移動することもできます。

例えば、

/home/user
├── documents
└── work

という構成で /home/user にいる場合、

cd documents

とすると /home/user/documents に移動します。


【よく使う指定方法】

cd では、特別な意味を持つ記号を組み合わせることで、ディレクトリを効率よく移動できます。

指定 意味
. 現在のディレクトリ cd .
.. 1つ上のディレクトリ cd ..
~ ホームディレクトリ cd ~
- 直前にいたディレクトリ cd -
/ ルートディレクトリ cd /

.. で1つ上へ移動

cd ..

例えば /home/user/work にいる場合、

cd ..

/home/user に移動します。

さらに上へ移動することもできます。

cd ../..

これは2階層上へ移動する操作です。

~ でホームディレクトリへ戻る

cd ~

ユーザーのホームディレクトリへ移動します。

多くのLinux環境では、次のように書くこともできます。

cd

引数を指定しない cd は、ホームディレクトリへ移動します。

- で直前のディレクトリへ戻る

cd - は非常に便利な指定方法です。

cd /tmp
cd /var/log
cd -

この場合、cd - によって直前の /tmp に戻ることができます。

ディレクトリを行ったり来たりするときに便利です。


【cdでよく使うオプション・機能】

cd は一般的な外部コマンドとは異なり、Bashなどのシェルが提供する**シェル組み込みコマンド(builtin)**です。

そのため、lscp などの外部コマンドとは少し性質が異なります。

-L:論理的に移動する

cd -L ディレクトリ

-L はシンボリックリンクを論理的なパスとして扱う指定です。

Bashのデフォルト動作でもあるため、通常は明示的に指定する必要はありません。

-P:物理的なパスを使用する

cd -P ディレクトリ

-P はシンボリックリンクをたどって、実際の物理的なディレクトリ位置を基準に移動します。

シンボリックリンクを多用している環境では、-L-P の違いを知っておくと便利です。

例えば、

ln -s /var/log /tmp/mylog

のようなシンボリックリンクがある場合、

cd /tmp/mylog

cd -P /tmp/mylog

では、カレントディレクトリの扱いが異なる場合があります。


【実践例】

1. ホームディレクトリから作業ディレクトリへ移動する

cd ~/work

~ はホームディレクトリを意味するため、現在位置を意識せずに移動できます。

2. 1つ上へ移動して別のディレクトリへ入る

cd ../documents

現在のディレクトリから1つ上へ移動し、その中の documents ディレクトリへ移動します。

3. 直前のディレクトリへ戻る

cd -

作業中に2つのディレクトリを頻繁に切り替える場合に便利です。

4. ルートディレクトリから移動する

cd /

Linuxのディレクトリツリーの最上位であるルートディレクトリへ移動します。

その後、

cd var/log

とすれば /var/log へ移動できます。


【よくあるエラー】

No such file or directory

bash: cd: xxx: No such file or directory

指定したディレクトリが存在しない場合に表示されます。

まず ls でディレクトリ名を確認してみましょう。

ls
cd 正しいディレクトリ名

スペルミスや大文字・小文字の違いにも注意してください。

Linuxのファイル名は、基本的に大文字と小文字を区別します。

Permission denied

bash: cd: xxx: Permission denied

ディレクトリへのアクセス権限がない場合に表示されます。

ls -ld でディレクトリの権限を確認できます。

ls -ld xxx

cd では、そのディレクトリに対して実行権限(x)が必要になる点も覚えておきましょう。


【初心者が覚えておきたいポイント】

まずは、次の5つを覚えておけば十分です。

cd /path/to/dir   # 指定したディレクトリへ移動
cd ..             # 1つ上へ移動
cd ~              # ホームディレクトリへ移動
cd -              # 直前のディレクトリへ移動
cd                # ホームディレクトリへ移動

特に、

cd ..

cd -

はLinuxの操作で非常によく使います。

また、現在位置が分からなくなったら、

pwd

で確認する習慣をつけるとよいでしょう。


【まとめ】

cd は、Linuxで作業するための基本中の基本となるコマンドです。

今回覚えておきたいポイントをまとめると、以下のとおりです。

  • cd ディレクトリ で指定したディレクトリへ移動できる
  • cd .. で1つ上のディレクトリへ移動できる
  • cd ~ または cd でホームディレクトリへ移動できる
  • cd - で直前のディレクトリへ戻ることができる
  • / から始まるパスは絶対パス
  • 現在位置を基準にしたパスは相対パス
  • -L-P ではシンボリックリンクの扱いが異なる
  • cd はシェル組み込みコマンドである

Linuxでは「今どこにいるのか」を意識することが非常に重要です。

cdpwd をセットで使えるようになると、Linuxのコマンド操作がぐっと分かりやすくなります。

次回以降のLinuxコマンド道場でも、実際の操作例を交えながら、よく使うコマンドを一つずつ身につけていきましょう。

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