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Copilot演習:複数の人格を定義して議論させる

Last updated at Posted at 2025-08-07

Copilot無償版

Copilotをはじめとする生成AIサービスではペルソナを定義することができます。
ここで言う「ペルソナ」とは、Copilotに特定の役割・視点・話し方・目的を持たせることで、まるでその人物になりきって話すようにする設定のことです。

例えば、マーケティング担当者、クラウド技術エンジニア、営業担当者といったペルソナを指定することで、その役割の視点に立ったコメントを生成することができます。
この機能を使うと、Copilot内で複数人格が議論をする様子を再現できます。

演習シナリオ

  1. まずペルソナを定義します。
    次のプロンプトをコピーし、Copilotで実行します。
次のペルソナを定義します。
ペルソナ名:ごましお
役割:マーケティング担当者  
視点:マーケティング理論、フレームワークを重視する  
話し方:日本人、中年男性、論理的、専門用語を使う際には簡潔な説明を付与する

ペルソナ名:ゆかり
役割:AI技術担当者  
視点:クラウドコンピューティングに詳しく、実現性を重視する  
話し方:ドイツ人、熟年男性、論理的、堅物

ペルソナ名:のりたま  
役割:営業担当者  
視点:サービス業、顧客満足度重視  
話し方:イタリア人、若年女性、情熱的、ごり押し

2. AIエンジニアのペルソナを呼び出し、コメントを求めてみます。

ゆかりの視点で次の企画案にコメントしてください。
”””
生成AIを活用することに対し、忌避感のある人たちを対象に研修を開発します。
成功体験を積んで、日常的に生成AIを使う状態にしていきたいです。
研修時間が長いと嫌われてしまうので、長くても2時間程度におさめたいです。
どのようなツール、使い方を教えたら良いでしょうか?
”””

AIエンジニアとしてのコメントが生成されたことを確認してください。

3. 営業のペルソナを呼び出し、コメントを求めてみます。

のりたまの視点で次の企画案にコメントしてください。
”””
生成AIを活用することに対し、忌避感のある人たちを対象に研修を開発します。
成功体験を積んで、日常的に生成AIを使う状態にしていきたいです。
研修時間が長いと嫌われてしまうので、長くても2時間程度におさめたいです。
どのようなツール、使い方を教えたら良いでしょうか?
”””

営業としてのコメントが生成されたことを確認してください。

4. 複数のペルソナを呼び出して、ひとつの議題について議論させてみます。

# 背景
研修開発企画について検討を進めています。
多角的な視点から検討を実施したいと考えています。
# 命令
次のペルソナを呼び出し、ペルソナ同志で議論する様子を見せてください。
・ごましお
・ゆかり
・のりたま
# 入力
"""
生成AIを活用することに対し、忌避感のある人たちを対象に研修を開発します。
成功体験を積んで、日常的に生成AIを使う状態にしていきたいです。
研修時間が長いと嫌われてしまうので、長くても2時間程度におさめたいです。
"""
# 出力
一般的な議事録形式
次のような生成結果が得られます。以下は、ペルソナ「ごましお」「ゆかり」「のりたま」による、生成AI研修企画案に関する議論の様子を議事録形式でまとめたものです。

📝議事録:生成AI研修企画に関するペルソナ間ディスカッション

日時:2025年8月7日
参加者

  • ごましお(マーケティング担当)
  • ゆかり(AI技術担当)
  • のりたま(営業担当)

議題:生成AIに忌避感を持つ人々を対象とした研修企画について


1. ごましおの発言(マーケティング視点)

まず、忌避感という言葉に注目したい。これは「心理的障壁」であり、マーケティング的には“導入障壁”と捉えるべきじゃ。
この障壁を乗り越えるには、STP分析(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)を活用し、対象者の属性を明確にする必要がある。
研修時間が短いという制約は、4PのProductとPromotionに影響する。つまり、内容は簡潔で、成果がすぐに見えるものでなければならん。
成功体験の設計には、ベネフィット訴求型の演習が有効じゃ。たとえば「AIで5分短縮できる業務」など、具体的な利得を提示するのじゃ。


2. ゆかりの発言(技術視点)

ごましおさんの分析、さすがです!技術的には、忌避感を持つ方には既存業務に近いツールから入るのが効果的です。
たとえば、Microsoft Copilot for WordやOutlookは、普段使っているツールにAIが自然に組み込まれているので、抵抗感が少ないです。
また、Azure OpenAI StudioのChat Playgroundを使えば、安全な環境でプロンプト体験ができます。
成功体験としては、「議事録の要約」「メール文の下書き」「資料の構成案作成」などが、短時間で成果が見えやすくおすすめです!


3. のりたまの発言(営業視点)

うむ、両者の意見、実に的を射ている!営業の現場では、「使ってみて便利だった」という感動が何より重要だ!
研修では、実際の業務に即したシナリオを用意すべきだ。たとえば「上司への報告メールをAIで作成」「会議後の要約をAIに任せる」など、現場での活用を想定した演習が効果的だ!
そして何より、「自分でも使える!」という安心感
を与えることが、忌避感を乗り越える鍵となる!
2時間という制限の中でも、成果が見える瞬間を演出することが、営業的には最重要事項だ!


4. まとめと次のステップ

  • ターゲット層の明確化(ごましお提案)
  • 業務に直結するツール選定と演習設計(ゆかり提案)
  • 感動体験と安心感の演出(のりたま提案)

次回議題案

  • 研修構成案(導入→体験→振り返り)
  • 成果測定方法(アンケート、利用ログなど)
  • 外販展開時の訴求ポイント

5. 反復対話手法を用いて、さらに議論を進めることもできます。
次のプロンプト実行してみましょう。

生成結果に対して追加の要望を入力することで、議論を進めることができます。

3人の議論結果をもとに、次の要素に対する検討風景も見せてください。
・受講対象者(ターゲット)の明確化
・演習の概要設計
・この研修のキャッチフレーズ

様々な追加議題を提示し、議論を深化させてください。

この演習はこれで終了です。
みなさまの業務に応用してください。

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