注意事項
この記事を読んで同じような作業をして、ケガやその他、損害等が生じる危険性があります。
作業は自己責任でしてください。
削るなどの加工はしませんが、キースッチを開けて少し細工をします。
開ける前の状態には戻せない場合あることをご了承ください。
キーボードスイッチの分解と測定
キーボードスイッチを分解して、ステムとトップカバーの寸法を測定していた。
測定方法はデジタルノギスによる実測定です。
各1個ずつの実測定のため、測定誤差、キースイッチの個体誤差が生じます。
Gateron Pre-lubed 3 Pins Linear Sliver
ステム
縦5.63㎜ 横7.29㎜
トップカバー
縦5.73㎜ 横7.44㎜
スキマ
縦0.10㎜ 横0.15㎜
Gateron BOX INK V2 Black
ステム
縦5.60㎜ 横7.26㎜
トップカバー
縦5.78㎜ 横7.46㎜
スキマ
縦0.18㎜ 横0.20㎜
この測定結果ではGateron BOX INK V2 Blackのほうが、少しスキマが広い。
Gateron BOX INK V2 Blackに下記の方法を試した。
方法1 ステムにアルミテープを張る
0.08㎜の薄いアルミテープをステムに張る
その結果
スキマ
縦0.02㎜ 横0.04㎜
張った直後は固くスプリングで動かない。
ステムとトップカバーをすり合わせをすると
アルミが少し凹み、スプリングでも動くようになる。
グラツキは軽減されるがが、軽いスプリングには抵抗になるため
4面を貼るところを、グラツキの気になる3面、2面だけにすると抵抗が緩和する。
方法2 トップカバーの内側に反らす
トップカバーを裏側から見ると、接点側はプラ板一枚が垂れ下がっている状態。
そのプラ板を少しだけ内側に反らす。
やり方は爪楊枝の持ち手側をプラ板の裏に入れて、テコの原理で少しずつ内側に傾ける。
やりすぎると折ってしまうため、少しずつ傾ける。
組立をしてグラツキの確認をする。
試したキースイッチは感覚的に
Gateron Pre-lubed 3 Pins Linear Sliver
と変わらない程度のグラツキ加減となった。
副作用
ステムが奥側(LED側)に傾いたままになる。
傾くことで、ステムの接触が、奥側(LED側)の上側と、接点側はプラ板の下側の2か所になる。
傾いたままステムが上下するため、動作点が安定する。
奥側のグラツキは、ほとんど無い。接点側には少しスキマがあり、グラツキがある。
方法3 ボトムカバーの両サイドのガイドを内側に曲げる(追記2022.02.10)
方法2は前後、方法3は左右のグラツキを軽減させる。
キースイッチを分解してボトムカバーだけにする。
ボトムカバーのガイドを左右が均等に内側に曲げる。
効果はキーを押し込む前がよくわかる。キーキャップの四隅を押しても
グラツキによる傾くより先にキースイッチが下がる。
平坦なキーキャップで試しているがパンタグラフのようなブレのない押し下がり方をする。
方法2と3の併用で、ステムが中心にくることでスムーズ差が増した感じがする。
Gateron Pre-lubed 3 Pins Linear Sliver
Gateron CAP V2 キースイッチ Milk Yellow
の2つのキースイッチで試したところグラツキの軽減を感じました。(個人の感想です)
Gateron Pre-lubed 3 Pins Linear Sliver
ステム
横7.29㎜
ボトムケース ガイドピッチ
横7.77㎜ を ハの字のにして 先端幅を 7.46㎜に狭めた。
スキマが0.48㎜から0.17㎜に狭くなり、その分のグラツキが軽減する。
キースイッチオープナーに嵌めたままで、キースイッチ引き抜き工具をてこの原理で
片方ずつ傾ける。