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AWS re:Invent 2019参加レポート

Last updated at Posted at 2019-12-16

NTTドコモ 先進技術研究所 アドベントカレンダーの15日目の記事です。昨日に続きイベント参加系の記事となります。

2年目社員の中村です。先進技術研究所ではなくイノベーション統括部という部署に所属しています。今回ありがたいことにお声をかけていただき、部署を跨いでこのアドベントカレンダーへお邪魔しています。というわけで、部署や業務についての紹介も交えつつAWSの最新情報についてお伝えします。

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ドコモでのクラウド利用の状況

大企業の中には、「データをクラウドにおいてはいけません」や「クラウドは危険なので絶対利用禁止!」なところもまだまだ多いと思います。Japanese Traditional Big Companyであればあるほどその傾向は強いのではないでしょうか。ではドコモはどうかというと、クラウドを積極的に大規模に使っています。というか、私が思うに使いまくっています。(非常に良いことですね!)

ドコモがAWSを一番初めに使い始めたのは2009年。東京リージョンがスタートしたのが2011年ですので、それより前から使っていることになります。2019年現在では600以上のAWSアカウントが存在しており、数多くのプロジェクトでうまいことクラウドを利用しつつお客様へサービスを提供しています。600という数字は世界的に見てもなかなかの規模みたいですね。

Cloud Center of Excellenceとは

CCoE、あるいはクラウドCoEと略したりもします。日本語に訳すと「クラウドの専門人材を集めた横断型組織」とでもいいましょうか。組織と言ってもドコモの場合は5人くらいのチームで業務を行っており、やっていることも会社によって幅があると思います。私はドコモCCoEの一員なわけなのですが、概ね以下のような業務を行っています。

  • 最新技術や新サービスの情報収集と技術検証
  • ガイドライン作成
  • 勉強会の開催、情報発信
  • クラウド利用統制(契約・セキュリティ・コスト)
  • 問い合わせ対応や設計コンサルティング

特に1番目の最新情報や技術のキャッチアップを目的として、今回AWS re:Invent 2019へ参加してきました。

AWS re:Invent 2019

前置きが長くなっていまいましたが、ここからが本題のAWS re:Invent 2019参加レポートです。

AWS re:InventはAWSが主催する「教育」を目的としたイベントで、年に1回ラスベガスで行われています。近年は会場がホテル5, 6個へ渡るなど非常に大規模化しています。今年は65,000人がregistrationを行い、3000以上のセッションが実施されました。ドコモからは10人以上で参加したのですが、手分けをしてもほんの一部カテゴリ、サービス、セッションしか網羅できないような規模感です。

全体の所感

実は後述のセクションでYouTubeの動画を貼り付けているのですが、Keynoteを含むいくつかのセッションは実はYouTubeで動画として公開されています。ですので、単純に情報収集を行うためだけであればYouTubeを視聴するなり各種情報ソースを参照すれば良いことなります。

もちろんChalk TalkやWorkshopなど公開されていないセッションはたくさんありますし、Expoという展示では100を超える企業がブースを出展していますので、現地に赴く意味は大いにあると思います。それに加えて、これだけ規模の大きいイベントへ実際に足を運び、参加者(AWSはBuilderと呼ぶ)たちの熱気を肌で感じることができるのは非常に刺激的です。グローバルではこれだけの速度で技術やビジネスが進歩しているというのは、なかなか社内に閉じこもっていては実感できず、改めて驚くとともに非常に危機感を覚えます。

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Builderが一堂に会するのがKeynoteです。この写真は、毎年KeynoteでAWSのサービス一覧を6枚のモニターに渡って表示するのをパノラマ写真にとったものです。NEW!サービスが発表されるたびにBuilderたちが「ウォー」と沸き立ちます。(これだけのサービスをキャッチアップし続けるのも相当骨が折れます。。)

Keynote

さて、ここからはKeynoteのレポートをしていきたいと思います。

  • Monday Night Live: AWSグローバルインフラストラクチャーについて
  • Andy Jassy: メイン
  • Global Partner Summit: パートナー向け
  • Dr. Werner Vogels: テック寄り

Keynoteは4つあるのですが、一番重要なのがCEO AndyのKeynoteです。毎年数多くの新サービスがこのKeynoteで発表されます。例年であればMonday Night LiveやDr. Werner VogelsのKeynoteでも新サービスが発表されるのですが、今年はAndyのKeynote以外ではほとんど発表がありませんでした(残念)。

AWS re:Invent 2019 - Keynote with Andy Jassy

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この表は、新サービスの一覧とカテゴリごとの時間をだいたい計測したものです(暇)。ぱっと見てよくわかるのがAI関連のサービスが非常に多く長い時間をかけて説明していることがわかります。また、今年の特徴としては最後のセクションであるEdge関連のサービスの発表があったことでしょう。

image.pngちなみにこの写真はMicrosoftへケンカを売っている写真です。毎年Oracleをこき下ろすというのが定番だったのが、今年はついにMicrosoftにフォーカスをあてたようです。Oracleはもう敵ではないということでしょうか。(ちなみにOracleのカンファレンスではAWSをさんざんこき下ろしているようで...)

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AI関連は、1番上の段がAIサービス、2段目が機械学習プラットフォーム関係です。実は去年のre:Inventでは怒涛のAIサービスリリースラッシュが行われました。今年はそれに加えてSageMaker Studioシリーズが大量リリースされました。この分野にかなり力を入れていることがうかがえます。

ちなみにAIまわりのサービスはあまり詳しくないので、先進技術研究所の皆さんにどんどん使ってもらって事例を共有してもらうことにしましょう。私はどちらかというとサーバーレス関連に興味があったりするのですが、Keynoteでは全然出てこなかったのが残念ですね。担当者がしゃべっていたのですが、やはりサーバーレスはすばらしいサービスなのは間違いないけれどいかんせんAWS的には全然儲からないから色々厳しいよ、ということみたいです。

注目している新サービス

  • AWS Wavelength

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なんといっても取り上げるべきはこのサービスではないでしょうか。一番最後の最後で発表されたサービスです。5GネットワークにOutpostを置けば、超低遅延の環境でAWSのサービスを利用できることになります。ドコモでは事業セグメントが通信事業とスマートライフ事業に大きく別れているのですが、これまではスマートライフ事業でAWSが多く使われてきました。しかし、通信事業の範囲でもこれからクラウドへの移行がどんどん進んでいくと思われます。今後AWSが通信事業でもどのように使われていくのかは非常に興味深いですね。

  • IAM Access Analyzer

業務との関連性もあり、私の興味はサーバーレスやセキュリティ関連にあります。去年はSecurity HubやControl Towerの発表がありワクワクしていたのですが、今年はKeynoteではセキュリティ関連のサービスの発表がありませんでした。(S3 Access Pointは一応セキュリティ系?)

Keynoteでは触れられなかったのですが、re:Invent期間中に新しくリリースされたセキュリティ系のサービスがこのIAM Access Analyzerです。といってもこのサービスのここが素晴らしい!ということを伝えたいのではなく、実はこのサービスのセッションに出た時に初めて知ったZelkovaというプロダクトがおもしろそうという話です。

昨年re:InventでブロックパブリックアクセスというS3のバケットをパブリックアクセスにさせない機能がリリースされました。ではパブリックアクセスはどうやって判断しているのでしょうか?そんなのバケットポリシーなりを見ればわかるじゃん。そう思っていましたがどうやら違うようなんです。詳しくは下記のブログを読んでみてください。

日本語ではあまり情報が出ていないし論文化もされているみたいので、せっかくなので勉強して機会があれば記事にしてみようかなと思います。今回はあまり技術的なことに触れられなかったので。

さいごに

来年のAWS re:Invent 2020はもう日程が決まっていて、早くも来週頃にはチケットの購入ができるらしいです(早すぎる)。ぜひラスベガスでお会いしましょう!

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