日々多くの Azure OpenAI Service そして OpenAI Service を使ってるスタートアップの事例を目にすることが多いので、その中でも公開情報から Azure OpenAI Service と PR やサービスサイトに明記している企業についてまとめてみました。すべてはまとめきれなかったので、継続的にアップデートしていきたいです。掲載していきたいのでもしそういった Digital Native/Startup がいればコメントください!
Azure OpenAI Service を使ってるサービス 28社(順不同)
株式メルカリ
メルカリAIアシスト
メルカリAIアシストは、メルカリ上での出品・購入・その他のお困りごとの解決など、あらゆる場面においてAIがお客さまの最適な行動を促す機能です。大規模言語モデル(LLM)を活用して、お客さま一人ひとりに対して改善提案を行い、出品した商品が売れやすくなるようサポートします。
参照:https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1539723.html
大規模言語モデル(LLM)はOpenAIのものを採用し、Microsoftの「Azure OpenAI Service」上で構築している。ただし、様々なLLMを検証中のため用途にあわせて使い分けていく方針で、「今後変わる可能性はある(石川氏)」という
株式会社SmartHR
「従業員サーベイ」における自由記述回答の要約
SmartHRは、従業員のエンゲージメントや就労環境に関する意見を収集する「従業員サーベイ」機能を提供しています。この機能の一部として、AIを利用した自由記述回答要約機能がテスト版として2023年7月6日から提供されています。この新機能は、従業員からの自由記述回答をAIが分析し、部署ごとに回答の要約を可能にし、従業員サーベイの分析を効率化し企業の組織改善を後押ししています
元々LLMを利用して要約の開発を行うことは既定路線でしたが、今回はMicrosoft社のAzure OpenAI Serviceを利用しました。
Azure OpenAI Serviceを選んだ主な理由は、
- トレーニングデータの暗号鍵管理
- エンドポイントの非公開化
- アクセス制御
などのセキュリティ面をコントロールできるためです。
Sansan株式会社
業界動向を5分で把握、特定の経営課題を持つ企業を検索可能に
Sansanは、GPTを活用して2つの新機能を実装しました。これにより、ユーザーは業界の動向を5分で把握し、特定の経営課題を持つ企業を検索することが可能となりました。これらの機能は、営業の準備と効率化をサポートします
・5分で読める業界動向
・AI企業検索 -経営方針・経営課題-
上記二つの機能はマイクロソフト社が提供するAzure OpenAI Serviceを利用しています。
弁護士ドットコム株式会社
弁護士ドットコム チャット法律相談(α版)
このサービスは、マイクロソフトのクラウドプラットフォームと法律相談のデータを利用して、AIを活用し法律相談を提供するもので、24時間無料で利用可能。しかし、このサービスは法律的な意見や弁護士のサービスの代わりではない
エンドースメントコメントより
「弁護士ドットコム様が運営する『弁護士ドットコム チャット法律相談(α版)』によるAzure OpenAI Service の ChatGPT を活用した世界初のAI 法律相談チャットサービスの提供開始を大変喜ばしく思っております。
株式会社グルーヴノーツ
Autonomous MAGELLAN
Autonomous MAGELLANは、大規模言語モデルを活用してデータ分析を自立的に実現する新サービスで、対話を通じてユーザーが求めるデータ分析を提供します。これは、グルーヴノーツのクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS」の新シリーズの一部であり、質問応答や要約などの高度な言語解析を実現します。
このたびの「Autonomous MAGELLAN」リリースでは、三菱UFJ銀行での実証実験を通じて、金融業におけるユースケースに応じて実装した「文書の解析・要約・トピック抽出」「ナレッジの探索・回答提案」などを実現。言葉からなるデータの活用・分析の高度化を可能にします。なお、「Azure OpenAI Service」との連携により、取り扱うデータはユーザー環境でのみ使用されるセキュアな環境下で、安心してご利用いただけます。
株式会社天地人
Compass AI on Azure(天地人コンパス内の機能)
天地人コンパスは宇宙ビッグデータを活用した土地評価サービスで、新機能Compass AI on Azureは、ビジネスシーンでの利用を想定し、Microsoft Azureと連携して質問に自動で答えるAI機能を提供しています。
「Compass AI on Azure」は、Microsoft社のAzure OpenAI Serviceを利用したAI機能で、ChatGPTを活用して「天地人コンパス」に蓄積された宇宙ビッグデータを検索することができます。例えば、「東京駅の今日の気温は?」という質問に対し、Compass AIが宇宙ビッグデータからピンポイントで、気温を提供します。
株式会社LegalOn Technologies
「条文修正アシスト」機能
AIを活用して契約書の審査を支援し、特に英文契約書の審査において、ChatGPT APIを利用した「条文修正アシスト」機能を提供して効率化を図るサービスです。
AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」において、Azure OpenAI Serviceの「ChatGPT」APIを活用し、契約書の修正をサポートする「条文修正アシスト」機能が英文契約書に対応開始することをお知らせします。
株式会社PKSHA Technology
AI ヘルプデスク for Microsoft Teams
株式会社PKSHA Technologyは、Microsoftの「Azure OpenAI Service」を活用し、エンタープライズ向けのAIソリューションとAI SaaSを強化。特に「AI ヘルプデスク for Microsoft Teams」は、Microsoft Teams上で社内ヘルプデスク業務をサポートし、自動FAQ生成機能、問い合わせ管理、AI対話エンジンを提供し、対話内容から即時にFAQを自動生成する機能を実装しています。
本リリースを第一弾とし、Azure OpenAI Service を活用し多様な先端技術を搭載することによって未来の働き方を実現してまいります。
株式会社シナモン
全文AI-OCR 「Flax Scanner ぜんぶよむもん」
技術文書をデジタル化するAI-OCRサービスで、91%の高い読み取り精度を誇ります。技術文書や図面、仕様書など多様な文書からテキストデータを抽出しデジタル化でき、製造業や建設業などの企業に向けて提供されています。特にオンプレミス版は外部ネットワークに接続せずに利用可能で、セキュリティレベルが非常に高いため安心して導入できる点が特徴です。
【LLMオプション Powered by Azure OpenAI Service】月額1万円(税別)
株式会社プレイド
Craft AI ModulesとCraft Assistant
プレイドは、CX向上と機能開発支援の2つの新機能、Craft AI ModulesとCraft Assistantを発表しました。これらは、KARTE Craft環境で提供され、AIモデルを利用して自社サービスのCX向上とプログラミング支援を提供します。
Craft AI ModulesとCraft Assistantの第1弾の活用AIモデルとして、Azure OpenAI Service と連携します。Azure OpenAI Service は入力に使ったデータがモデルの再学習に使用されないなどエンタープライズ基準のAIモデルを提供しており、セキュリティを担保しながらAIによる顧客体験向上と業務効率化を図ることができます。
株式会社ソラコム
SORACOM Harvest Data Intelligence
ソラコムは、「SORACOM Harvest Data Intelligence」を提供開始しました。このサービスは、ChatGPTを利用してIoTデバイスから収集したデータの異常値やトレンド、特徴的な要素を解析し、自然言語で解説を表示したり、その内容について対話的に分析できます。また、時系列データをワンクリックでAIを用いて分析し、結果を自然言語で受け取ることができる新機能も提供します。
「SORACOM Harvest Data Intelligence」は、Azure OpenAI Service」 で提供されるモデル「GPT-35-Turbo」を使用しています。
株式会社wenval
BOTCHAN AI
wevnalは、BXプラットフォーム「BOTCHAN」を運営し、Azure OpenAI ServiceのChatGPT Modelを利用したブランド体験向上チャットフォームのプレビュー提供を開始しました。このサービスは、消費者とのコミュニケーションを通じて不安や疑問を解消し、ブランド体験を向上させることを目指しています。
■ Azure OpenAI Serviceを選ぶ理由
Azure OpenAI Serviceでは以下のエンタープライズグレードのプライバシー保護/セキュリティ機能と、弊社が別途導入を進めていたMicrosoft社のセキュリティソリューションを利用したXDR型のゼロトラスト体制を組み合わせて、高度なセキュリティとGenerative AIの高い利便性を享受できることを理由に、弊社ではAzure OpenAI Serviceを選定しました。
・入力された情報が自社内でしか利用されないというプライバシー保護
・プライベートネットワークを利用したネットワーク環境の隔離やアクセスコントロール(RBAC)によるセキュリティ保護
・AIにとって有害な入力が自動でフィルタされ、学習に利用されないというセキュリティ保護
株式会社ギブリー
法人GAI / 行政GAI
ギブリーの「法人GAI / 行政GAI」は、企業・行政機関向けに業務効率化を支援するためのChatGPT活用プラットフォームで、Microsoft社のAzure OpenAI Serviceと連携し、更なるセキュアな環境でのサービス提供やGenerativeAIの業務活用支援を推進します。
サービスリリース当初より、OpenAI社が提供する「GPT」シリーズのAPI プラットフォーム環境をご利用企業様に提供しておりましたが、この度こうした幅広いニーズに対応していくために、新たに Azure OpenAI Service のご利用を選択いただける環境を提供開始いたしました。
株式会社MILIZE
FinAd(α版)
FinAdは、生成AIを利用し、金融機関のリテール営業サポートを提供するサービスで、顧客の属性に応じた金融アドバイスを自動生成し、営業担当者やファイナンシャルアドバイザーのサポートを高度化します。
3、安心なセキュリティ対策
Microsoft社のAzure Open AI Serviceを利用しています。生成AIに与えた内容や回答はご利用企業様の環境内で保護されるため、生成ベンダーの学習データに利用されず、自社内のみで安心してご利用いただけます。
パレッドクラウド株式会社
「AI回答サポート 正式版」
AI回答サポートは、賃貸管理会社向けにお問い合わせ対応を支援するサービスで、FAQから回答を生成し、管理会社の実務をサポートし、工数削減と業務ストレス軽減を目指します。
また正式版では、パブリッククラウドとして利用できるマイクロソフト社提供のクラウドサービス「Microsoft Azure」から提供される、高いセキュリティ性能を誇るAPI(Azure OpenAI Service)を利用しているため、より安全性と信頼性の高い環境でご利用いただけます。
株式会社エモーションテック
TopicScan™️(トピックスキャン)
テキストデータをクラウドシステムにアップロードし、最大20の頻出トピックを自動抽出するサービスです。約1日で豊富な分析結果を提供し、従来のテキストマイニングが捉えきれなかった文脈や感情を分析し、具体的な改善活動に活かしやすい結果を提供します。
今回提供するサービスでは、OpenAI社の自然言語処理モデル「GPT-4」「ChatGPT」を活用します。
本サービスでは、これらのAIを活用するうえで懸念されるセキュリティやプライバシーの問題を解消することを目指し、Microsoft社の 「Azure OpenAI Service」を採用しています。これにより、エンタープライズ企業でも利用可能な高いセキュリティ環境と、データ利用や管理に対する厳格なコンプライアンスを保証し、高い信頼性と可用性を実現します。
AGRIST株式会社
あぐりすたんと
AGRISTは、Azure OpenAI Serviceを利用し、LINE上で動作する農業アシスタント「あぐりすたんと」を開発。このサービスは、農業に関する質問に回答し、ユーザーに対して最適なアドバイスを提供することを目的としています。
Azure OpenAI Service を使用
AGRISTはMicrosoftのAzure OpenAI Service を使用して農業アシスタント「あぐりすたんと」を開発しました。
株式会社ACES
ACES ChatHub
ACES ChatHubは法人向けのチャットボットAIプラットフォームで、Azure OpenAI Serviceと連携し、安全な環境で自社特化のチャットボットの作成や、企業のDXとAI活用をサポートします。
■Microsoft Azureの活用および「Azure OpenAI Service」との連携について
新たに連携を開始した「Azure OpenAI Service」は、OpenAI社のAIモデルをMicrosoft社のクラウドサービスAzure上のセキュアな環境で利用できるサービスで、言語モデルをはじめ大規模なAIモデルを利用できるようにするものです。「Azure」は世界的なセキュリティ認証を多数保有しており、「ACES ChatHub」やDXパートナー事業においてもこの堅牢なセキュリティ環境を活用することで、秘匿性の高い情報を安全に取り込み、高度な自然言語処理のもと活用することが可能となります。
株式会社IVRy
AI電話システム
AIを活用し、24時間365日スムーズな電話応対を提供。特に予約や多様な問い合わせに対応し、人手不足の解決と業務効率化を目指すサービスです。
本取り組みではAzure OpenAIの対話型AI「ChatGPT」を利用した機能開発を実施。当社が独自に開発した対話コントロール技術と組み合わせ、人間の対応と同じような会話で幅広い業種の予約の一次受付が可能となりました。
株式会社Helpfeel
Helpfeel Generative Writer
お問い合わせのメール・チャットの質問と回答、またメモ書き程度の単語の羅列からFAQのタイトルと回答を自動生成することが出来る機能です。
また今回Azure OpenAIを活用したFAQ自動生成機能「Helpfeel Generative Writer」も試験的に活用いただき、生成AIによる銀行内のナレッジ構築を支援してまいります。
エボラニ株式会社
anybot for ChatGPT
anybot for ChatGPTは、Azure OpenAIと連携し、企業独自の情報を組み込んでChatGPTを活用することを実現するサービス。高いセキュリティが実現し、企業内でのシームレスな利用が可能です。
anybot for ChatGPT x Azure OpenAIご利用のメリット
1.高い安全性が実現
2.社内利用での活用がシームレスに可能
3.Microsoft社の製品をすでに利用されている企業にとって社内での迅速な普及が可能
カラクリ株式会社
KARAKURI AI playground
「KARAKURI AI playground」は、大規模なコンタクトセンターを対象にCahtGPT・GPT-4をセキュアな環境で活用できるツールです。オープンソースで開発されているChatGPTインターフェース Chatbot UIをベースに開発されております。
Azure OpenAI Serviceに対応しているため入力した内容をAIの再学習に使われないよう設定できます。
株式会社グラファー
Graffer AI Studio
Graffer AI Studioは、企業や行政機関の業務のAI化を支援する統合サービスプラットフォームで、社内データから問い合わせ回答を自動生成する「ナレッジベース」の提供を開始しました。
業データを生成AIで活用するための統合サービスプラットフォーム「Graffer AI Studio」に、Microsoft社が提供するAzure OpenAI Serviceを活用し、社内データから問い合わせ回答を自動生成できる「ナレッジベース」のβ版の提供を開始しました。
シフトプラス株式会社
自治体AI zevo
ChatGPT®がLGWAN環境のブラウザから使用が可能となるサービス
またセキュリティ強化のため自治体ごとにAzure OpenAI Serviceへ接続しております。
TANREN株式会社
TANREN CHAT Powered by OpenAI
TANREN CHATは、AI学習にデータを利用せず、企業向けGPTとして機密情報漏洩のリスクなしに利用できます。法人営業や店舗販売スタッフのために、AIを利用して顧客コミュニケーション、営業資料作成、商談サポート、市場調査、競合分析、営業トレーニングなどをサポートします。
Microsoft 社のAzure OpenAI Serviceを採用することで、より安心安全な環境でChatGPTの力を人材育成に活用することが可能となります。
ミチビク株式会社
michibiku
ミチビク株式会社は、取締役会DXプラットフォーム「michibiku」を運営しています。このプラットフォームは、取締役会の運営効率化と意思決定の質向上を目的とし、取締役会に必要なデータを一つのプラットフォームに集約しています。2023年7月からは、生成AIを利用した発言の要約や会議時間・議論傾向の可視化機能「michibiku~見える化~」β版を提供しています。
この度は、Azure OpenAI Serviceの東日本リージョン提供によって、業務システムやサービスを国内環境で完結することが可能になったため、セキュリティ水準の向上を目的に導入することにいたしました。
また、Azure OpenAI Serviceで提供されるGPT-4-32kモデルの活用によって、より精度の高いサービスのご提供が可能となっています。
株式会社ユーザベース
FORCAS
営業DXソリューション「FORCAS」の「AI企業課題サジェスト」機能は、ターゲット企業が抱えている可能性のある課題をFORCASの保有する企業情報から生成AIにて生成し、営業・情報システム・人事の3部署の部長観点で表示する機能です。
この機能はAzure OpenAI Service上のGPT-4を活用して実現したものとなります。
株式会社エクサウィザーズ
exaBase 生成AI
株式会社Exa Enterprise AIは、法人向けChatGPTサービス「exaBase 生成AI powered by GPT-4」を提供しており、データ処理を国内で完結させることにより、日本企業向けのセキュリティやデータコンプライアンスを強化しています。2023年6月の有料サービス開始以来、上場企業や大企業を中心に200社以上が導入し、官公庁も利用しています。また、顧客が自社独自のファイルをアップロードしたうえで、その内容を基にして対話・生成が利用できる機能も追加しています。
マイクロソフトの「Azure OpenAI Service 東日本リージョン」を利用し、exaBase 生成AI でのデータ処理を国内で全て実施し、日本企業向けのセキュリティやデータコンプライアンスをさらに強化します。
最後に
あくまで公開情報に基づいての記述であり、詳細は参照元をご自身で確認してもらえるとよいかと思います。
番外編
Azure OpenAI Serviceをこれから利用したい方
Azure OpenAI Serviceの利用申請フォーム
OpenAIとAzure OpenAIにしたい方
クオータ制限を解除したい、大量のトランザクションをさばきたい方
既定のクォータと制限の引き上げを要求する方法
クォータの増加要求は、Azure OpenAI Studio の [クォータ] ページから送信できます。 需要が殺到しているため、受け付け中のクォータ引き上げの要求は、受領した順に処理されます。 既存のクォータ割り当てを消費するトラフィックを生成するお客様が優先され、この条件を満たしていない場合は要求が拒否される可能性があります。
個人的にはクオータ制限解除のリクエストをするよりも大量のAPIを並列に並べて負荷分散する方が早く展開できる可能性が高い
そのほか、Azure OpenAI Serviceの日本記事まとめのBlogは備忘録に!