概要
「Visual Studio Code(VS Code)により起動したJupyter Notebook(ノートブック)からuvで作成したカーネルを選択する手順」を紹介します。
準備
uvの使用が可能な状態にしてください。
uv --version
uv 0.5.6
手順
想定する場面と必要な手順
プロジェクト自体を作成しご自身の開発環境に導入する場合は、以下の手順を実行してください。
- ⓪プロジェクトの用意
- ①仮想環境の作成
- ②仮想環境の使用
- ③カーネルの作成
- ④カーネルの選択
共同作業など共有を受けたプロジェクトに対してご自身の開発環境に導入する場合は、以下の手順を実行してください。
- ①仮想環境の作成
- ②仮想環境の使用
- ③カーネルの作成
- ④カーネルの選択
上記のいずれかの手順を終えた上で改めてVS Codeにてノートブックを起動させる場合は、以下の手順を実行してください。
- ④カーネルの選択
⓪プロジェクトの用意
新規にuvで管理するプロジェクトを作成する場合は、以下のコマンドを実行してください。project-name
には任意の名前を指定してください。
uv init project-name
以下が作成されます。
project-name
├── .python-version
├── README.md
├── hello.py
└── pyproject.toml
既存のプロジェクトにuvを導入する場合は、プロジェクト直下で以下のコマンドを実行してください。
uv init --no-workspace
プロジェクトとなるディレクトリの直下に対象のipynb
ファイル(例:example.ipynb
)が配置されている状態にしてください。任意ですが、hello.py
は削除します。
project-name
├── .python-version
├── README.md
├── example.ipynb
└── pyproject.toml
そして、uvによって対象となるノートブックの実行に必要なパッケージをインストールしてください。
uv.lock
が作成されます。
project-name
├── .python-version
├── README.md
├── example.ipynb
├── pyproject.toml
└── uv.lock
①仮想環境の作成
以下のコマンドにより仮想環境を作成してください。
uv venv
すると.venv
という名称の仮想環境が作成されます。
Using CPython 3.13.0
Creating virtual environment at: .venv
Activate with: source .venv/bin/activate
後述する「②仮想環境の使用」においてはsource .venv/bin/activate
というコマンドを使います。
仮想環境の名前を指定する場合は以下を実行してください。venv-name
には任意の名前を指定してください。
uv venv venv-name
するとvenv-name
という名称の仮想環境が作成されます。
Using CPython 3.13.0
Creating virtual environment at: venv-name
Activate with: source venv-name/bin/activate
後述する「②仮想環境の使用」においてはsource venv-name/bin/activate
というコマンドを使います。
②仮想環境の使用
仮想環境の作成によって出力されたActivate with:
以降のコマンドを実行し、仮想環境を使用してください。
source .venv/bin/activate
source venv-name/bin/activate
以降で仮想環境の使用を止める際は、以下のコマンドを実行してください。
deactivate
③カーネルの作成
以下のコマンドによりipykernel
をインストールしてください。
uv pip install ipykernel
以下のコマンドによりカーネルを作成してください。kernel-name
には任意の名前を指定してください。個人的にはプロジェクトの名前を指定します。
ipython kernel install --user --name=kernel-name
④カーネルの選択
VS Codeによりノートブックのカーネルとして、ここまでで作成したカーネルを選択します。
これにより、VS Codeにより起動したノートブックからuvで作成したカーネルを選択することができます。
以降、状況にもよりますがVS Codeによりノートブックを起動した時点でデフォルトのカーネルとして指定されることがあります。
手順は以上となります。
その他
以下の手順については共同作業を円滑にする目的でREADME.md
に記述することをおすすめします。
- ①仮想環境の作成
- ②仮想環境の使用
- ③カーネルの作成
- ④カーネルの選択
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