こんにちは。
数ある記事の中から、当記事に目を通していただき、ありがとうございます。
今回は、「イェール大学集中講義 思考の穴―わかっていても間違える全人類のための思考法-」を読んで、本書で紹介されている思考の穴パターンをチェックリストにしてまとめてみました。
それぞれのチェックリストの中身まで深堀することはしませんが、
チェックリスト内の質問を自分にしてみると自ずと自身の思考にどういった偏りがあるのかを
少しでも客観的に知るキッカケになるかなと思います。
特に、「考える」ことでメシを食ってる方にとっては
一つ大きな指針となることでしょう。
それでは、スタート。
思考の穴チェックリスト
1. 流暢性効果(Processing Fluency)
- 情報が頭の中でスムーズに処理できるだけで、その内容を過度に信じていないか?
- フォントや語呂の良さ、名称の覚えやすさに惑わされていないか?
2. 自己評価バイアス(Dunning–Kruger効果)
- 自分の能力を「平均以上」「他人より優れている」と過大評価していないか?
- 自分の無知に気づけず、正しい比較基準を知らないまま判断していないか?
3. 計画錯誤(Planning Fallacy)
- タスクの所要時間や労力を過小評価していないか?
- 見積もりに余裕を持たずに、締め切りを甘く設定していないか?
4. 確証バイアス(Confirmation Bias)
- 自分の仮説や信念を裏付ける情報ばかりを集めて、反証となる情報を無視していないか?
- 診断テストの結果や自己予言に振り回されて、“思い込み”通りに行動していないか?
5. 経験則や直感に大きく頼る因果推論
- 類似性:結果と似た大きさ・性質の原因を当てはめすぎていないか?
- 十分性:ひとつの要因だけで因果を断定し、他の原因を排除していないか?
- 必要性:必要条件の存在を理由に因果と結びつけすぎていないか?
- 親近性:直近に起きた出来事を原因扱いして、過去の要因を見落としていないか?
- 可制御性:自分で制御できる部分だけを原因とみなし、外的要因を過小評価していないか?
6. エピソード依存(Anecdotal Bias)
- ひとつの具体例(エピソード)に引きずられて、全体を誤って判断していないか?
- 大数の法則(事例の数の効果は絶大)・平均への回帰(絶好調はずっと続かない)・ベイズ推論(AだからB、つまりBだからAではない)の視点を無視していないか?
7. 損失回避/保有効果(Loss Aversion & Endowment Effect)
- 現状を維持したいという本能が働きすぎて、新しい選択肢を試すのを躊躇していないか?
- 一度所有したものを手放す損失を過度に恐れていないか?
8. 解釈バイアス(Interpretation Bias/認知的不協和)
- 最初に得た印象や仮説に固執して、反証データを受け入れにくくなっていないか?
- トップダウン処理(自分の持っている知識)ばかりに頼り、事実認識を疎かにしていないか?
9. 知識の呪い(Curse of Knowledge/自己中心性バイアス)
- 自分が知っている前提で話を進め、相手の理解度を過大評価していないか?
- “相手も同じ情報を持っているはず” と決めつけていないか?
10. 確実性効果(Certainty Effect)
- 不確実な未来の判断を“ゼロか1%か”の差で大きく迷い、行動を先延ばししていないか?
- 未来の不確実性を下げるための情報収集や仮決めを怠っていないか?
最後に
以上、10のチェックリストでした。
残念ながら人間は心がある以上、この10のバイアスから逃れることは決してできません。
本書でも語られていますが、このバイアスは人間が自然を効率的に生き抜くために必要不可欠だったのです。
そして現代でも必要不可欠なのです。
つまり、このバイアスは生きていく上では一生向き合い続けるものになります。
だからこそ、このバイアスを知って、
「じゃあどうするか?」
を考え、
行動に移していくことが本書の伝えたかったことなのではないかなと私は思います。
良かったら読んでみてください。
事例がこれでもかと載っているので腑に落としやすいのかなと。
→思考の穴はこちらからのぞけます