1. Powershellとは
PowershellはMicrosoftが開発したシェル
であり、スクリプト言語の一種です。
シェルとはなにか、ざっくり説明するとユーザーがコンピュータを操作するための提供するソフトウェアのことです。
このソフトウェアを使うと、
- テキストファイルを閲覧する
- Excelを編集する
- OSをシャットダウンする
というような操作を行うことができます。
ちなみに、1の操作をPowershellで記述したものと、その結果が以下のとおりです。
(base) PS D:\powershell> get-content ./data/sample1.txt
sample
(base) PS D:\powershell>
今回学ぶPowershellはこれらの機能が備わったシェルになります。
また、このシェルで使われるスクリプト言語を指してPowershellと呼ぶこともあるので注意しましょう。
2. GUIとCLI
上で紹介した1~3の操作は皆さんも日常的にやってると思います。
ですが、Powershellやシェルなんて使っていませんよね?
実は我々が利用するPCを操作するための手段(ユーザーインターフェース)は2種類に分けることができます。
それがGUI
とCLI
です。
我々が普段マウスなどを使って画面上のファイルやフォルダを操作する方法はグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)
といいます。
GUIはユーザーが直感的にPCを操作できるように設計されています。
一方で、今回学ぶPowershellはコマンドラインインターフェース(CLI)
と呼ばれています。
CLIは実行したい操作をコマンドとしてシェルに与えて実行します。
2.1. GUIとCLIのメリット・デメリット
ここまでの話を聞いても、今までGUIでやれていたことをわざわざCLIやPowershellで実行したいとは思わないでしょう。
ですが、CLIにはGUIにはないメリットがあります。
例えば1000件のファイルがあったとします。そのファイルの名前の先頭に、001~1000までの番号を連番で振りたいとしましょう。
GUIの場合、どんなに手際よくやっても10分はかかると思います。
では、10000件ではどうでしょう?もうやる気が起きないですよね?
このような単純作業の場合、CLIが力を発揮します。
CLIでは、すべての処理がテキストで書かれており、他のプログラミング言語同様、変数や条件分岐、繰り返し処理が行なえます。
これらを駆使することで、上記の名前の修正処理を高速に処理することが可能です。
さらに、一度このスクリプト(処理のまとまり)を書いてしまえば、何度でも使いまわしが可能です。
この再利用性の高さもCLIの大きな魅力の一つです。
GUI | CLI | |
---|---|---|
メリット | ・直感的でわかりやすい ・学習コストが低い |
・単純作業が非常に高速にできる ・書いたスクリプトは再利用可能 |
デメリット | ・繰り返し発生する作業にその都度同じ時間がかかる | ・学習コストが高い |
では、実際にPowershellを動かして、操作方法を学びましょう。
Prev : なし
Next : 02.コマンドの基本