はじめに
negociaは「うれしい広告の実現へ」をビジョンに、デジタル広告を中心としたマーケティング領域において広告を最適化したりクリエイティブを自動生成するプロダクトを開発しています。
私@dai_shibayamaはnegociaの代表取締役を務めています。
negociaの各プロダクトのコアエンジンとして「Sophia AI」というAIプラットフォームが搭載されているのですが、日々、negociaのデータサイエンティスト・AIエンジニアがこのSophia AIの開発に尽力してくれています。
全てのプロダクトのコアエンジン開発となりますので、negocia社においてSophia AI開発は非常に重要なポジションを担っています。
AIワークステーションを買うぞ!
Sophia AIの研究開発環境においてはAWSのGPUインスタンスを契約したりColab Pro+を契約したり、といった環境で長年開発をしてきましたが、施行回数の制限であったり施行時間が長かったりと徐々に環境によるボトルネックが顕著になってきました。
そんな中、negociaのデータサイエンティスト・AIエンジニア陣より
「オンプレのAIサーバー買いたい」
との申し入れがありました。
もちろん社としてもAI開発は重要なプロジェクトであるため
「なになに?GeForce RTX 3090マシンを数台かな??社長、奮発しちゃうぞ!」
と待ち構えていたところ、、
「NVIDA DGX Station A100を購入させてください!」と。
「えーっと、、、DGX A100??数百万円くらいかな。高いけど先行投資として決断するか」
と情報収集のためググってみると、、、
軽く1,000万円オーバー!
弊社の規模だと投資額としても大きいので、笑顔がひきつりました笑
NVIDIA DGX Station A100の購入を決意した理由
流石に1,000万円を超える買い物ですので、必要性を吟味します。
データサイエンティスト・AIエンジニアとも会話を重ね、最終的に1,000万円超の投資を行う決断をしました。
決断理由として
1. 今、在籍しているnegociaの優秀なデータサイエンティストのAIモデリングの施行回数が増えるので早く良いものができる可能性が高まる = 競争優位性の向上
2. 施行回数が増える=優秀なデータサイエンティストの回転率が上がるため、優秀クラスのサイエンティストを新規採用するよりハードル低く生産量を向上することができる= 効率性アップ
3. サイエンティスト曰く「下手に給料あげるより、DGX A100が自社にあった方が嬉しい人が多い」 = 人材モチベーション・採用ブランディング
の3つの観点で1,000万円以上の投資の価値がある!と判断しました。
3つ全てが重要ですが、特に施行回数の回転速度は他の手段では代替し難いメリットであったため、投資の判断はそれほど難しいものではありませんでした。
(DGX A100が欲しいデータサイエンティストの方に、会社への説得材料として本記事が参考になれば幸いです)
NVIDIA DGX Station A100のスペック
NVIDA DGX Station A100はNVIDIA社より提供されているAI向けのワークステーションです。
NVIDIA A100 Tensor Core GPUを4基搭載しながらも、タワー型ワークステーション筐体に排熱機構を含めて全て収めており、非常に扱いやすいサーバーとなっています。
この手のワークステーションやスパコンは単一指標で性能を謳うことができず、どれくらいすごいかの表現が難しいのですが、AI学習における演算性能(半精度(AI学習)理論)が2.5PetaFLOPS(ペタフロップス)となっています。
ひと昔前に話題になっていたスーパーコンピュータ「京」が同様の指標として11PetaFlopsと言われていますので、一昔前のスーパーコンピュータの1/4の処理能力のものが我々の手元にある、と考えるとすごいな、と感動しております。
NVIDIA DGX Station A100購入・納品
購入までにはデータセンターの調整やUPSの手配など諸手続きが必要でしたが、発注後2週間ほどの納期で到着とのこと。
最近はほぼフルリモートでオフィスに出社する機会が少ないのですが、この日はデータサイエンティストの@k-kawakami213とAIエンジニアの@kojikawamuraと共に久々のオフィス出社をし、DGXの受け取りを行いました。
見よ!1,000万円の迫力を!と想像していたら、意外とこぢんまり。
データサイエンティストの@k-kawakami213(右)とAIエンジニアの@kojikawamura(左)とDGX(箱)を囲んで記念撮影
ラックに設置後の様子。本体はめちゃ高級感あり、、!金色メッキがカッコいい!!
この後、エンジニア陣を中心にセットアップを行いました。セットアップは「あるある」のトラブルなど、少し難航しました。
セットアップ編も後日Qiitaにて投稿予定です。
さいごに
このような顛末を経て、negociaにNVIDA DGX Station A100がやって参りました。negociaのAI開発陣であれば1,000万円超の元をあっという間に取ってくれるものと期待しています。
今回のDGX購入をはじめとした最高な環境の元で、優秀なエンジニアが自社スクラッチのAIを開発しています。
「うれしい広告の実現」や「優秀なエンジニアとのAI開発」に興味のある方、まだまだ事業は急拡大中ですので、私のtwitterなどにぜひご連絡ください!