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Claude Code作成者が明かす、隠れた便利機能15選——知らないと損する実践テクニック

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はじめに

Claude Codeを毎日使っているのに、「実はこんな機能があったのか」と驚いたことはないだろうか。

2026年3月30日、Claude Codeの作成者であるBoris Cherny氏(@bcherny)がX上で「Claude Codeの隠れた・活用されていない機能15選」というスレッドを投稿し、155.3万表示、1.4万いいねという圧倒的な反響を集めた。

元スレッド: https://x.com/bcherny/status/2038454336355999749

Boris氏はMetaでPrincipal Engineerを約7年間務めた後、2024年9月にAnthropicに入社した人物だ。経済学専攻から独学でプログラマーになり、O'ReillyからTypeScriptの書籍を出版するなど、開発者コミュニティでは知られた存在でもある。(Ryan Petermanによる「Boris Cherny — Creator of Claude Code」)そんな彼がAnthropic入社初月にサイドプロジェクトとして開発したのがClaude Codeだった、というのが面白い。(Boris Cherny氏のポスト(X)

以下、Boris氏が紹介した15の機能をカテゴリごとに整理し、筆者の視点で補足を加えながら解説する。

機能一覧(カテゴリ別)

カテゴリ 機能 一言説明
モビリティ モバイルアプリ iOS/AndroidからコードレビューやPR承認
セッション移動 モバイル⇔デスクトップ⇔ターミナル間の移動
音声入力 声でClaude Codeを操作
自動化 /loop・/schedule 定期実行・スケジューリング
Hooks ライフサイクルに応じた確定的ロジック実行
フロントエンドとテスト Chrome拡張 ブラウザで出力を直接検証
Webサーバー自動起動 デスクトップアプリ内でサーバー起動とテスト
セッション管理 Cowork Dispatch Claude Desktopのセキュアなリモート操作
セッション分岐 /branchで会話を分岐
/btw タスクを中断せずサイドクエリ
並列化 Git Worktrees 並列リポジトリ作業
/batch 大規模変更を数百エージェントに分散
カスタマイズ --bare SDK起動を最大10倍高速化
--add-dir 複数フォルダへのアクセス付与
--agent カスタムシステムプロンプトとツール定義

モビリティ系:どこからでもClaude Codeにアクセスする

1. モバイルアプリで外出先からコードレビュー

Claude CodeにはiOS/Androidアプリが用意されており、CodeタブからコードレビューやPR承認、さらには直接コーディングまで行える。

通勤電車の中でPRを確認して承認できるのは地味に大きい。緊急のレビュー依頼にもすぐ対応できるので、チーム全体のデリバリー速度に効いてくる。

2. セッションをデバイス間で自由に移動

# クラウドセッションをローカルに転送
claude --teleport

# セッション内から実行する場合
/teleport

# スマホやWebからローカルセッションを操作
/remote-control

モバイルで始めた作業をデスクトップに引き継いだり、逆にデスクトップのセッションをスマホから遠隔操作したりできる。Boris氏自身は「すべてのセッションでRemote Controlを有効にしている」とのことで、これはかなり実用的な設定だと思う。

設定で常時有効にしておけば、セッション間のコンテキスト切り替えがシームレスになる。

15. 音声入力でハンズフリー開発

/voice        # CLIで音声入力を有効化(スペースキーで発話)

CLIでは/voiceコマンドとスペースバーで発話、デスクトップアプリにはボイスボタン、iOSではディクテーション設定が利用可能だ。

Boris氏はタイピングより音声でClaude Codeに指示を出すことが多いと述べている。意外に思われるかもしれないが、複雑な要件を自然言語で伝える場面では、キーボードで打つよりも話す方が速く正確に意図を伝えられることは確かにある。ただし日本語性能は自分が触ってる限りイマイチなので今後のアプデに期待。

自動化系:反復作業をClaude Codeに任せる

3. /loopと/schedule:最も強力な自動化機能

Boris氏が「最も強力な機能のひとつ」と表現しているのが/loop/scheduleだ。

# 5分ごとにコードレビューを自動化
/loop 5m /babysit

# 30分ごとにSlackフィードバックを収集してPR作成
/loop 30m /slack-feedback

# 1時間ごとにStale PRを自動クローズ
/loop 1h /pr-pruner

/loopはセッション存続中の反復実行で最大3日間動作し、/scheduleはリモート実行で最大1週間の間隔でワークフローを定期実行できる。(Boris Cherny氏の元スレッド(X))注目すべきは、これらを組み合わせることで人間が寝ている間もCIパイプラインの一部としてClaude Codeが動き続けるという点だ。

ユースケース コマンド例 間隔
コードレビュー自動化 /loop 5m /babysit 5分
フィードバック収集→PR /loop 30m /slack-feedback 30分
Stale PR整理 /loop 1h /pr-pruner 1時間
日次レポート(リモート) /schedule(対話形式で設定) cron形式で指定可能

試してみたところ、/loopはローカル環境で動作し続けるのに対し、/scheduleは対話形式でスケジュールを設定するリモート実行機能で、PCを閉じていても動作する。ここが大きな違いだ。cron形式での指定もできる。

4. Hooksで確定的なロジックを差し込む

Hooksはライフサイクルイベントに応じて確定的にロジックを実行する仕組みだ。AIの「気分次第」ではなく、必ず実行されるというのが肝になる。

{
  "hooks": {
    "SessionStart": [
      {
        "command": "cat ./context/project-rules.md",
        "description": "セッション開始時にプロジェクトルールを読み込む"
      }
    ],
    "PreToolUse": [
      {
        "command": "echo \"$(date): $TOOL_NAME\" >> ~/.claude/logs/tool-usage.log",
        "description": "ツール使用をログに記録"
      }
    ],
    "Stop": [
      {
        "command": "echo '続きがあれば /continue で再開してください'",
        "description": "停止時に続行方法を案内"
      }
    ]
  }
}
フックポイント タイミング 活用例
SessionStart セッション開始時 動的コンテキスト読み込み
PreToolUse ツール使用前 Bashコマンドのログ記録
PermissionRequest 許可要求時 承認ルーティング
Stop セッション停止時 続行プロンプト表示

個人的にはSessionStartでCLAUDE.md以外の動的なコンテキスト(直近のGit差分やTODOリストなど)を注入するパターンが使い勝手がいい。

フロントエンドとテスト系:見た目の検証をClaude Codeに委ねる

6. Chrome拡張でフロントエンド作業を効率化

Claude Code用のChrome拡張を導入すると、生成されたWebコードの出力をブラウザ上で直接検証できる。

ここで大事なのは「Claudeに出力を検証する手段を与える」という考え方だ。検証手段があれば、Claudeはテストされていないコードを出すのではなく、自ら確認しながら品質の高い結果に向けてイテレーションしてくれる。フロントエンド開発の作り方そのものが変わる。

7. デスクトップアプリでWebサーバーの自動起動とテスト

Claude Desktopアプリには統合ブラウザが内蔵されており、Webサーバーを自動的に起動してその場でテストできる。CLIやVSCodeでも、先述のChrome拡張を使えば同様のことが可能だ。

開発フロー
1. Claudeにコンポーネントの実装を依頼
2. Claude Desktopが自動でdev serverを起動
3. 内蔵ブラウザでレンダリング結果を確認
4. 問題があればClaudeが自動修正

フロントエンド開発者にとって、「コード変更→ブラウザ確認→修正」のループが1つのツール内で完結するのは大きい。

セッション管理系:作業の流れを自在にコントロール

5. Cowork Dispatchでデスクトップアプリを遠隔操作

Cowork Dispatchは、Claude Desktopアプリをセキュアにリモート操作するための機能だ。Slack、メール、ファイル操作を、パーミッションベースのアクセス制御のもとで実行できる。MCPやブラウザ機能へのアクセスも許可制で管理されるため、セキュリティ面でも安心して使える。

8. セッションを分岐(Fork)して実験する

# セッション内で分岐
/branch

# CLIから特定セッションをフォーク
claude --resume <session-id> --fork-session

# 元のセッションに戻る
claude -r <original-session-id>

会話の途中で「この方針を試してみたいけど、うまくいかなかったら元に戻りたい」という場面は頻繁にある。/branchを使えば、Gitのブランチと同じ感覚で会話自体を分岐できる。実験的なアプローチを気軽に試せるので、意思決定の質が上がる。

9. /btwで「ちょっとした質問」をタスクを中断せずに投げる

/btw dachshundのスペルはどう書くんだっけ?

実行中のタスクを中断することなく、サイドクエリを投げられる。エージェントは質問に答えつつ、現在の作業を継続してくれる。

ただし、/btwはコンテキスト内の情報のみで回答し、ファイル読み込みやコマンド実行はできない点に注意が必要だ。既知の情報を素早く確認したい場面で使う機能である。

地味な機能に見えるが、作業の流れを切らずに済むのは想像以上に快適だ。「あ、ちょっとだけ聞きたいことがあるけど、今のタスクを止めたくない」という場面は日常的に発生する。

並列化系:スケールする開発フロー

10. Git Worktreesで並列作業

# Worktree対応セッションを開始
claude -w

# デスクトップアプリでは「worktreeチェックボックス」をON

Git Worktreesを活用すると、同一リポジトリの複数コピーで並列に作業できる。デスクトップアプリにはWorktree対応のチェックボックスがあり、非Gitユーザー向けにはWorktreeCreateフックでカスタムロジックも組める。

複数の機能ブランチを同時に進行させたい場合や、大きなリファクタリングとバグ修正を並行して進めたい場合に威力を発揮する。

11. /batchで大規模変更を分散処理

# 大規模マイグレーションを並列エージェントに分散
/batch

/batchは大規模なコード変更を、数十・数百・場合によっては数千の独立したWorktreeエージェントに分散して同時実行する機能だ。

規模 ユースケース例
数十エージェント API移行(非推奨メソッドの一括置換)
数百エージェント フレームワークアップグレード
数千エージェント モノレポ全体のリンター修正

たとえば「全ファイルのimport文を新しい形式に移行する」ような作業を、各ファイルごとに独立したエージェントが処理してくれる。そのインパクトは大きい。

カスタマイズ系:Claude Codeを自分仕様に

12. --bareで起動を最大10倍高速化

# 通常起動(CLAUDE.md、設定、MCP検索あり)
claude

# ベアモード(すべてスキップ)
claude --bare \
  --system-prompt "あなたはコードレビュー専門のアシスタントです" \
  --mcp-config ./mcp.json \
  --settings ./settings.json

--bareフラグを付けると、ローカルのCLAUDE.md、設定ファイル、MCPサーバーの検索をすべてスキップする。Boris氏によれば、非インタラクティブな利用(スクリプトからの呼び出しなど)で起動が最大10倍速くなるとのことだ。(Boris Cherny氏の元スレッド(X)

必要な設定は--system-prompt--mcp-config--settingsフラグで明示的に指定する。CI/CDパイプラインやバッチ処理に組み込む際には必須のオプションといえる。

13. --add-dirで複数リポジトリにアクセス

# コマンドラインから追加ディレクトリを指定
claude --add-dir /path/to/other-repo

# セッション中に追加
/add-dir /path/to/shared-library

モノレポではなく複数のリポジトリにまたがって作業する場合に便利だ。チーム設定のsettings.jsonで恒久的に設定することもできる。

{
  "additionalDirectories": [
    "/path/to/shared-library",
    "/path/to/api-definitions"
  ]
}

フロントエンドとバックエンドが別リポジトリの場合や、共有ライブラリを参照しながら開発する場合に重宝する。

14. --agentでカスタムエージェントを定義

# カスタムエージェントを起動
claude --agent code-reviewer

.claude/agents/ディレクトリにMarkdownファイル(YAMLフロントマター付き)として定義ファイルを配置することで、用途別のカスタムエージェントを作れる。

<!-- .claude/agents/code-reviewer.md -->
---
name: code-reviewer
description: 読み取り専用のコードレビュー専門エージェント
tools: Read, Glob, Grep
model: sonnet
---

あなたはコードレビュー専門のアシスタントです。
セキュリティ、パフォーマンス、可読性の観点からレビューしてください。
ファイルの変更は行わないでください。
エージェント例 用途 ツール制限
code-reviewer コードレビュー 読み取り専用
test-writer テスト作成 テスト関連ファイルのみ
doc-generator ドキュメント生成 Markdown書き込みのみ
security-auditor セキュリティ監査 読み取り専用

チームで統一されたレビュー基準を適用したり、新メンバーに安全な読み取り専用エージェントを提供したりと、組織的な活用の幅が広がる。

まとめ

15の機能を振り返ると、Boris氏のClaude Codeの使い方にはいくつかの特徴が見えてくる。

1つ目は、入力手段の多様化だ。タイピングだけでなく、音声入力やモバイルからの操作を積極的に活用している。「コーディング=キーボードに向かう作業」という固定観念を壊すアプローチである。

2つ目は、自動化への徹底的なこだわり。/loop/scheduleでClaude Codeを常時走らせ、人間が寝ている間もStale PRの整理やフィードバック収集が回り続ける。

3つ目は、並列処理によるスケーリング。WorktreesとBatchの組み合わせにより、従来は数日かかっていた大規模リファクタリングを数時間に圧縮できる可能性がある。

個人的に特に注目しているのは以下の3つだ。

機能 注目理由
/loop + /schedule 開発ワークフローの自動化が根本的に変わる
Hooks AIの不確実性を排除し、確定的な動作を保証できる
--agent チームでの標準化と安全な利用の両立が可能

Claude Codeはただのコード補完ツールではなく、開発プロセス全体を再設計するためのプラットフォームになりつつある。まだ使っていない機能があれば、試してみてほしい。

参考リンク

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