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クラウド時代の製品・サービス選定の考え方

Last updated at Posted at 2020-01-06

AWS が世に出てもう 10年以上です。Azure10年超えました。

いまだに幾つものプロジェクトでの製品・サービス選定が、ソフトウェア製品時代と同じようです。その考え方に加えて、クラウドの選定で考えたい点をまとめてみました。ソフトウェアも商用ソフトウェアと、オープンソース ソフトウェア とで分けてみました。

あくまで個人の見解ですー:sweat_smile:

項目 商用ソフトウェア オープンソース ソフトウェア クラウド サービス
開発主体 企業 コミュニティ -自分も参加できる 企業
ハードウェアの選択 可能 可能 限界がある
データの置き場所 選択可能 (オンプレミスもクラウドも) 選択可能 (オンプレミスもクラウドも) クラウドのみ
変更の速さ 年単位 月-週 月-週
ソフトウェア費用 ライセンス 無料 使用料
サポート費用 開発元あるいはサポート企業 自己責任 開発元あるいはサポート企業
運用主体 自社 (不足していたら外部へ協力) 自社 (不足していたら外部へ協力) 自社 と クラウド企業

注: クラウドサービスは、いわゆる パブリック クラウド を指します。

見えてくるもの

特にオンプレミスとクラウドの違いという観点で列挙してみます。

  • クラウドサービス と オープンソース の変化は速い
    • もはや、機能比較 は、殆ど意味がない!
      • どうせ半年もすれば、AWS, Azure, GCP は、ほぼ同じサービスを出す
        • 強いて言うなら、現時点で、GCPに PaaSの 動画配信 と(YouTubeがある?)、全文検索(Google Searchがある?) が無いくらい
      • 値段もほぼ一緒
    • 機能追加の要望は出しやすい
      • 例えば、議事録作成のために、Speech to Text にて文字起こし機能を実装するのは構いませんが。いずれ、Office 365 に実装されるのでしょう。実際に議事録ソフトウェアとして OneNoteがあり、Web会議機能をもった Teams がありますからね
    • サービス利用期間は、クラウドサービス企業が決定する
      • 本当の社会インフラの様な20-30年同じものを使うことは大変難しい
      • 直球で。「いつまでも同じものが動くわけではない」
    • 必然的に変化に対応できる体制が必要
      • 必然的に DevOps を考える
      • バージョン管理は超大事
      • Unit Test は必然
      • 結果、自動化は進む
    • 疎結合 は常に意識したい
      • 自分のコードと、DBなどのミドルウェア
      • コードの呼び出しとしての REST と HTTP
  • ソフトウェア + クラウド サービス という構造
    • 商用もしくはオープンソース ソフトウェア を相手に動くものは、オンプレミスとクラウドの両方で動く
    • 特に PaaS には クラウド サービス のみで存在しているサービスがある。ベンダーロックインの始まりでもある
      • Azure: Azure Data Factory, IoT Hub, Azure Machine Learning, Azure Monitor, Azure Media Services など
      • AWS: RedShift, IoT Core, SageMaker, Elemental など
      • GCP: Big Query, IoT, AI Platform など
  • 費用の違い
    • 直接費だけでの比較が目に付く
      • 人、電気料金 は無料ではない。GPU使うとなれば、猶更
    • クラウドは初期費用が0円
  • クラウドでのデータの扱いのメリットを、オンプレミスで実現が難しい
    • クラウドでは、データは3重持ちの原則
      • 1TBのストレージを買ってきても、300GBしか使えない
      • バックアップ込み
    • 事実上容量無制限、バックアップ付き、監視は最低限のみというメリットを金額換算できるのか?
      • 単独で、1KBのファイルと、動画のように1TBのファイルを同じように管理できるのか?

クラウドで採用しやすいもの

以下原則は使用量課金に由来するものが多い

  • ビジネス・技術検証
  • 一定の時期に多くの コンピューターリソース が必要なもの
    • テレビの番組連動。季節もの、など
  • micro services
  • Polyglot Persistence
    • 用途に合わせたデータサービスの選択
      • クラウドでは容量に応じた課金だから
        • 100 GB の DB 1個と、1 GB のDB 100個は 同じ料金
        • 小さなDBの方が検索が速いわけで
      • RDB Only での限界を突破する

備えたい事

  • 常に学ぶ姿勢
    • 変化への対応
  • 公式ドキュメントを読めるように
    • クラウドはメーカーが作って運用しており、ドキュメントは必ずある
    • オープンソースのソフトウェアも、ドキュメントは必ずある
  • 英語は必然
    • 日本語ドキュメントが出るのを待っていると、オープンソースのソフトウェアの恩恵はほぼ受けられない
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