マシュマロテストって知ってます?
あなたが四歳の子供だとする.あなたに向かって,実験者が次のように言う.「ちょっとお使いに行ってくるからね.おじさんが戻ってくるまで待っててくれたら,ごほうびにこのマシュマロをふたつあげる.でも,それまで待てなかったら,ここにあるマシュマロひとつだけだよ.そのかわり,今すぐ食べてもいいけどね」.(「EQ-こころの知能指数」ダニエル・ゴールマン著,pp.155-6)
これが,紹介されているマシュマロテストです.なにも恐怖ではないんですが,恐怖はこれからです.
- 青年期での再調査: マシュマロにすぐ手を伸ばした3分の1くらいの子供たちにはこのような長所がそれほど認められず,反対に心理的に問題の多い姿が浮かびあがってきた.青年期を迎えた彼らは対人関係を避けようとする姿勢が目立ち,強情な反面優柔不断で,小さな挫折にも心の動揺を見せる.自分自身のことを「だめ」な人間,あるいは無価値な人間と考える傾向がある.ストレスを受けると動けなくなったり後退しやすい.疑い深く,自分が「恵まれていない」ことを恨み,嫉妬心を抱きやすい.感情の起伏が激しくいらだつと過敏に反応しやすいので,言い合いやけんかになりやすい.そして,十年あまりの歳月を経ても,やはり彼らは欲求の充足を先へ延ばすことができなたった.(「EQ-こころの知能指数」ダニエル・ゴールマン著,p.156)
- 学業面の差: 高校を卒業する時点でマシュマロ・テストの子供たちをふたたび評価してみたところ,四歳のときに忍耐づよく待つことのできた子供は,そうでない子供と比較して,学業の面でもはるかに優秀なことがわかった.親の目から見た評価も,この子たちが優秀な生徒だったという点で一致している.自分の考えを言葉で的確に表現でき,理性的な応答ができ,集中力があり,計画を立てて実行する能力にすぐれ,学習意欲も高い.SAT(大学進学適性試験)の点数も非常に良い.マシュマロ・テストの対象となった児童のなかで,マシュマロにすぐに手を出した三分の一の子供たちは,言語分野の平均点が524点,数量(数学)分野の平均手が528点だった.マシュマロを長くがまんできた三分の一の子供たちは言語分野が平均610点,数量分野が平均652点だった.総合で210点の差がついたのである.(「EQ-こころの知能指数」ダニエル・ゴールマン著,p.157)
つまり,4歳で将来が決まるとレッテルつけられてしまうのです.
これは,1990年代の考え方で,今は,**双曲割引**としてすこし異なった見方が主流となってきています.つまり,これは気質や性質の問題ではなくて本能なのだと.そしてそれを抑える工夫ができているかどうかが,smartな人とnaiiveな人を分けていると.
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