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OTDRと障害切り分け(後編) powered by claude

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Last updated at Posted at 2026-09-26

はじめに

前編では、OTDR単体の原理と操作を扱いました。後方散乱とフレネル反射、傾き・段差・ピークの読み方、ゲイナーの正体、パルス幅や平均化の選び方です。後編では一歩進んで、OTDRを他の測定器やコヒーレントDSPと組み合わせて障害を切り分ける方法を扱います。

後編の要点を先に3つ挙げます。どれも、OTDRの知識だけでは判断を誤りやすいところです。

  • 損失の合否を判定するのはOTDRではなく、**OLTS(光源+パワーメータ)**の役割である。OTDRだけではリンクの認証はできない
  • 運用中のファイバを測る活線測定は、「1625nmを使えば済む」わけではない。自発ラマン散乱ノイズという物理的な制約がある。過去の記事(非線形効果編)で扱ったラマン散乱が、ここでは測定の邪魔をする
  • コヒーレント時代にはDSPが分散・PMD・OSNRを常時監視するが、それでもOTDRは不要にならない。DSPとOTDRは、一方が他方を置き換える関係ではなく、互いの弱点を補い合う関係にある

5. 実務的な障害切り分け

5-1. 損失増加の原因特定 ── OLTS と OTDR の役割分担

まず押さえておきたいのは、「損失はOTDRで測るもの」という感覚が、リンクの合否を判定する場面では正しくないことです。リンク全体の絶対損失を測って合否を出すのは OLTS(Optical Loss Test Set、光源+パワーメータ)です。OTDRは、融着点・コネクタ・曲げといった事象(イベント)の位置を突き止めるための道具です。

項目 OLTS(Tier 1) OTDR(Tier 2)
測定原理 一端から既知のパワーの光を入れ、他端で受けたパワーを測る 一端からパルスを入れ、戻ってくる後方散乱光と反射光を解析する
得られる値 端から端までの挿入損失(実測値) 各事象の位置と個別の損失(後方散乱からの計算値)
必要なアクセス 両端 片端のみ
損失の精度 高い 中程度
規格上の扱い 認証に必須 診断・記録用。これだけでは認証できない

この役割分担には規格の裏付けがあります。ANSI/TIA-568.3-D は光ファイバの試験を2段階(Tier)に分け、Tier 1(OLTSによる損失・長さ・極性の確認)を必須、Tier 2(OTDRによる事象の位置特定と評価)を任意としています1。

両者の値が一致するとは限りません。OLTSは実際に通り抜けた光のパワーを測りますが、OTDRは後方散乱光の強さから損失を計算しているからです。たとえばOTDRが示す融着損失は、接続するファイバ同士の特性差、光の入射条件、平均化の設定によって、真の値から 0.03〜0.15dB ずれることがあると指摘されています2。そのため、端から端までの損失を決めるにはOLTSが最も正確で、OTDRだけではリンクを認証できない、というのが規格の立場です3。

日本の保守実務でも同じ考え方がとられています。電子情報通信学会の知識ベースでは、区間の損失を測る「光損失試験」には光源と光パワメータを、接続部の損失や反射を測る「光パルス試験」にはOTDRを使う、と試験ごとに測定器を分けています4。

切り分けは次の順で進めます。

  1. OLTSで総損失を測り、設計上の損失バジェットに収まっているか(合格か不合格か)を判定する
  2. 不合格なら、OTDRで事象ごとの損失を調べ、どの事象の損失が大きすぎるのかを位置とともに特定する
  3. 損失が大きすぎる事象を双方向OTDRで測り直し、ゲイナーなどの見かけの誤差を取り除いて真の値を確定する(前編2-4)
  4. 波長を変えて測り、原因が曲げか融着かを見分ける(前編3-3)

image.png

図 Tier 1(OLTS)で合否を判定し、不合格のときだけ Tier 2(OTDR)で原因を追う。OLTS は「合否」、OTDR は「原因」を担当する。

「合否はOLTS、原因はOTDR」という二段構えが実務の基本です。OTDRのトレースを読み始める前に、まずOLTSで総損失を測ってあるかを確認してください。

5-2. 断線位置の特定

断線(通信断)のときに最も頼りになるのがOTDRです。片端から測るだけで位置が分かるのが強みです。手順は、前編で扱った内容の組み合わせになります。

  1. OTDRで、最も遠くに現れる事象の位置を確認する
  2. その位置を設計上のリンク長と比べる。リンク長より手前でトレースが途切れていれば、そこが断線位置と考えられる(前編3-4の破断の判定)
  3. IOR(屈折率)の設定が正しいかを確認する。距離の精度はこの設定で決まる(前編1-2)
  4. 必要に応じて反対側の端からも測り、位置を確かめる

距離の精度で見落としやすいのが、IORの設定とケーブルの余長です。IORが実際の値と 0.1% ずれていると、100km 地点では 100m ずれる計算になります。さらに、ケーブルの敷設長にはマンホール内のたるみなどの余長が含まれるので、OTDRに表示される距離がそのまま地図上の距離になるわけではありません。現地で掘削や作業に入る前に、この2点を考慮しておく必要があります。

5-3. 双方向測定の意義

前編2-4で原理を説明したゲイナーと双方向平均が、実務でなぜ欠かせないのかを整理します。

測定方法 融着損失の信頼性 使う場面
片方向 OTDR 低い(ゲイナーで損失が負に見えることがある) 状況をすばやく把握したいとき
双方向 OTDR 高い(見かけの誤差が相殺される) 融着損失を正式に評価するとき、受入検査

片方向の測定では、接続したファイバ同士の後方散乱係数の違いによって、融着点が「利得」のように見えることがあります。両端から測って平均すれば、この見かけの誤差が打ち消されるので、融着損失を正しく評価するには双方向測定が必要です。PON など、双方向測定を要件とする認証もあります3。

5-4. 活線(運用中)測定

運用中のリンクを止めずに測る方法です。ただし「1625nm の光を使えばよい」だけでは済まず、物理的な制約があります。

基本となる考え方は、伝送信号と試験光の波長を分けることです。伝送信号(1310/1550nm など)が流れているファイバに、WDM カプラを使って伝送帯域の外にある OTDR の試験光(1625/1650nm)を重ねて入れます。リンクの遠端にはフィルタを置いて試験光を止め、受信機に入らないようにします。

この保守用の波長は、前編でも触れた ITU-T L.41(2016年に内容を変えずに L.301 へ改番)で定められています。1310/1550nm だけを使う既存のシステムには 1625nm、L帯(〜1625nm)まで信号に使うシステムには 1650nm が使われます54。

image.png
図 上:WDM カプラで OTDR の試験光を重ねて入れ、遠端のフィルタで受信機を保護する。下:伝送信号がポンプ光、OTDR パルスが種光として働き、自発ラマン散乱のノイズが OTDR トレースのノイズフロアを押し上げる。

波長を分けても避けられないのが、ラマン散乱による影響です。起きることは2つあります。

1つ目は、自発ラマン散乱のノイズです。1550nm の伝送信号がファイバ中で散乱し、長波長側にずれた光が生じます。その一部が OTDR の波長帯に重なって OTDR に戻ってくるので、トレースのノイズフロアが上がり、見える距離(ダイナミックレンジ)が短くなります。この散乱は、信号パワーが誘導ラマン散乱(SRS)の閾値を下回っていても起きます。散乱光そのものは弱くても、OTDR の受光感度が非常に高いため、ダイナミックレンジが大きく削られます5。

2つ目は、OTDR パルスの増幅です。伝送信号がポンプ光、OTDR パルスが種光(シード)の役割を果たし、OTDR パルスがラマン利得を受けます。この場合、通常の SRS 閾値よりかなり低いパワーでも利得が生じ、トレースがゆがみます。

なぜ OTDR の波長にちょうど重なるのかは、ラマン利得のピークの位置で説明できます。ラマン利得は、ポンプ光から周波数で約 13THz(波長で約 100nm)離れたところで最大になります。1550nm の信号から見ると、ちょうど 1625/1650nm の OTDR 波長帯に当たります5。

対策として、OTDR の設置場所があります。VeEX の測定によれば、OTDR に戻ってくるラマン散乱光は、後ろ向き(後方散乱)のほうが前向き(前方散乱)より強くなります。そのため、OTDR は送信機と反対側の端に置いたほうが影響を抑えられる、と結論づけています5。

影響は伝送信号の側にも出ます。Kim ら(2014)の報告では、ピーク 20dBm の 1655nm の OTDR 光が、同じ向きに伝わる 1544.53nm の DWDM 信号を最大 1.1dB 減衰させました6。OTDR 光を強くすれば遠くまで測れますが、そのぶん伝送信号への影響も大きくなります。

過去の記事(非線形効果編)では、SRS を伝送設計で避けるべき現象として扱いました。活線 OTDR では、同じ SRS が測定の精度を下げる原因になります。設計で投入パワーを抑える理由になった現象が、測定でも制約として効いてくるわけです。

なお DWDM システムでは、MUX/DeMUX が各チャネルの波長しか通さないため、それ以外の波長の試験光は MUX/DeMUX を越えられません。そこで、C帯の可変波長レーザを載せた DWDM 用 OTDR を使い、チャネルの波長に合わせて測る方式もあります。

5-5. 測定器の使い分け(全体像)

障害の種類ごとに、中心となる測定器を整理します。

障害・目的 主に使う測定器 補助 理由
総損失の合否判定 OLTS ― 絶対損失を正確に測れる
事象の位置の特定 OTDR VFL(近距離) 片端から位置が分かる
断線位置 OTDR VFL 距離が分かる
融着損失の正確な評価 双方向 OTDR ― 見かけの誤差を取り除ける
スペクトルの異常(WDM) OSA OTDR 波長ごとのパワーと OSNR が分かる
局所的な曲げ・破損の確認 VFL OTDR 可視光で目視できる

**VFL(Visual Fault Locator)**は、ファイバに赤色の可視光を通し、曲げや破断箇所から漏れる光を目で見て探す簡易ツールです。OTDR の不感帯に入ってしまう近距離の障害を探すのに役立ち、OTDR を補います。**OSA(光スペクトラムアナライザ)**は、波長ごとの光パワーを測る測定器です。WDM システムで、チャネルごとのパワーのばらつきや OSNR の劣化を調べるのに使います。OTDR が距離に沿って測るのに対し、OSA は波長に沿って測ります。この「何に沿って測るか」の違いが、次章のテーマです。


6. 他の測定との関係

第5章までは OTDR を中心に見てきました。この章では、OTDR では測れない量、つまり波長ごとのパワー、分散の絶対値、PMD の統計値を、どの測定器で補うかを扱います。測定器を使い分けるうえで鍵になるのは、それぞれの測定器が「何を軸に測っているか」です。

6-1. 測定器を「測る軸」で分類する

測定器を、何を軸に測っているかで分類すると、使い分けの理由がはっきりします。

測定器 測る軸 得られる量 単位
OTDR 距離 事象の位置、個別の損失 m, dB
OLTS/パワーメータ なし(1つの値) 絶対損失、絶対パワー dB, dBm
OSA 波長 チャネルごとのパワー、OSNR dBm, dB
波長分散計 波長ごとの群遅延 分散 ps/(nm·km)
PMD 計 偏波ごとの群遅延 DGD、PMD 係数 ps, ps/√km

image.png
図 OTDR は距離、OSA と分散計は波長、PMD 計は偏波を軸に測る。軸が互いに独立しているので、ある測定器で別の軸の量は測れない。

OTDR が分かるのは、距離に沿った損失の分布だけです。波長ごとのパワー(OSA)、分散(分散計)、偏波間の遅延差(PMD 計)は、距離とは別の軸の量なので、OTDR では原理的に測れません。

6-2. OSA ── 波長軸と OSNR の測定

OSA は波長ごとのパワーを測る測定器で、WDM システムの測定の中心です。過去の記事では OSNR を設計値として扱いました。ここでは、それを実際にどう測るかを見ます。

標準的な方法は補間法(アウトオブバンド法)で、次の手順で求めます7。

  1. 測りたいチャネルのピークパワー $P_{signal}$ を測る
  2. 両隣のチャネルとの間にある谷の部分で、ノイズのレベルを測る
  3. 両側の谷の値を補間して、チャネル中心でのノイズ $N_{signal}$ を推定する
  4. $\text{OSNR} = P_{signal}/N_{signal}$ を、参照帯域 0.1nm(=12.5GHz)あたりの値に換算する

参照帯域 0.1nm=12.5GHz は、過去記事で確認した $B_{ref}$ の値と同じです。この方法は IEC 61280-2-9 として標準化されています。

ところが補間法は、ROADM を通るネットワークと、100G 以上のコヒーレント信号では正しく測れません。ROADM の実務に直接関わる話なので、順に見ていきます。

測れなくなる原因 理由 結果
ROADM を通過する WSS のフィルタがチャネル間のノイズを削る 谷のノイズが実際より低く見え、OSNR を高く見積もってしまう
高密度 DWDM/スーパーチャネル チャネルの間に谷がない 補間に使える場所がない
偏波多重のコヒーレント信号 信号とノイズを分けにくい 補間法も、従来の帯域内(インバンド)測定法も使えない

1行目を補足します。ROADM の中にはフィルタがあり、チャネルとチャネルの中間にあるノイズはここで削られます。そのため補間法ではノイズを実際より少なく見積もり、結果として OSNR を実際より高く評価してしまいます78。ROADM 網でコヒーレント信号を測るときに従来の方法が使えないのは、これが理由です。

この問題に対応するため、2016年2月に後継の規格 IEC 61282-12 が導入されました。この規格は、チャネルの帯域の内側で OSNR を測る方法(OSNRint)を定めています。考え方としては、信号のパワーと ASE ノイズのパワーを、それぞれ帯域内で積分して比をとり、参照帯域あたりの値に換算するものです7。

偏波多重信号を測る技術としては、偏波ヌリングを使う OSA があります。偏波ヌリングは、偏光子で信号の偏波成分を打ち消し、残った偏波のない ASE ノイズだけを測る方法です。これは「信号は偏波がそろっている、ASE ノイズは偏波がない」という性質の違いを利用しています。ところが偏波多重信号は、2つの偏波を同時に使うため、偏波のないノイズと区別しにくく、偏波ヌリングがうまく働きません9。コヒーレント変調編で容量を2倍にするために導入した偏波多重が、測定では OSNR を測りにくくする原因になっているわけです。

6-3. 波長分散の測定 ── 波長ごとの群遅延

波長分散(CD)は、波長によって光の伝わる速さ(群速度)が違うために、パルスが広がる現象です。過去記事では設計値や DSP で補償する対象として扱いました。ここではその測り方を見ます。

手法 原理 特徴
パルス遅延法 波長ごとに、パルスが届くまでの時間差を直接測る 0.5km 以上のファイバが必要。研究・製造向け
位相シフト法 強度変調した光の位相の遅れを、波長ごとに測る 現場と製造での主流
干渉法 干渉計で光路の差を測り、群遅延を求める 短いファイバでも測れるが、光路長の調整に時間がかかる

現場と製造では位相シフト法が主流です。いくつかの波長で群遅延を測り、Sellmeier 式という近似式を当てはめて、すべての波長の分散値を求めます。このとき、どの近似式を使うかで結果が変わる点に注意が必要です。OTDR は距離ごとの損失を、分散計は波長ごとの群遅延を測るので、軸が違い、互いに代わりにはなりません。

6-4. PMD の測定 ── 偏波ごとの群遅延

PMD(偏波モード分散)は、2つの偏波の間に生じる群遅延の差(DGD)です。過去記事では確率的に生じる劣化や、偏波の速い変動として扱いました。

手法 原理 得られる量
変調位相シフト法 入力する光の偏波を変えながら、位相の遅れが最大・最小になる点を探す 特定の波長での、その時点の PMD
パルス遅延法 2つの主偏波軸に短いパルスを入れ、到着時間の差を測る DGD を直接
干渉法 干渉計で DGD を測る 統計的な PMD

どの手法でも、主偏波軸(PSP)を実験で見つけなければならないのが共通の難しさです。さらに本質的な問題として、PMD は温度や振動によって刻々と変わる確率的な量です。1回の測定値は「その瞬間の値」にすぎず、平均 DGD のような統計量として扱う必要があります。過去記事では、DSP が偏波の速い変動に追従しきれないことを限界として学びました。測定でも同じ性質が、1回では値が決まらないという形で現れます。

単位にも違いが出ます。分散は ps/(nm·km) で距離に比例しますが、PMD は ps/√km で距離の平方根に比例します。PMD は区間ごとの遅延差がランダムな向きで積み重なるため、足し算ではなく平方根の形で増えるからです。

6-5. コヒーレント時代の測定の変化

コヒーレント DSP が登場して、測定の役割分担が変わりました。

コヒーレント受信機の DSP は、分散と PMD の補償を内部で行っています。補償するには補償すべき量を知る必要があるので、DSP は分散と PMD の量を、補償の過程で自然に把握しています。そのため DSP は分散・PMD・OSNR を常時監視でき、専用の分散計や PMD 計を現場に持ち出して測る機会は減りました。コヒーレント受信機(トランスポンダやルータのコヒーレントモジュール)がチャネルごとに分散・PMD・OSNR の推定値・PDL を保持して更新し、NMS が全ノードからそれを集めて、端から端までの状態を見える化する、という運用に移りつつあります。

項目 従来(IM-DD の時代) コヒーレントの時代
分散の測定 専用の分散計で事前に測る DSP が常時監視
PMD の測定 専用の PMD 計で測る DSP が常時監視
OSNR の測定 OSA の補間法 帯域内測定に対応した OSA + DSP による推定
物理層の診断 OTDR(引き続き必須) OTDR(引き続き必須)

image.png
図 分散・PMD・OSNR の測定は DSP による監視や帯域内測定の OSA に移りつつあるが、物理層の診断(OTDR)は置き換わらない。

ただし、OTDR だけは置き換わりません。DSP は、信号が通ってきた経路全体としての品質は分かりますが、経路のどの地点で何が起きているか(断線の位置や、個々の融着点の損失)は分かりません。距離に沿った物理層の診断は、引き続き OTDR の役割です。その理由は次章で説明します。


7. コヒーレント時代の障害切り分け

最後の章では、DSP から得られる情報と OTDR による物理層の診断を、どう組み合わせるかを扱います。変化が速く、確認しきれていない点もあるので、原理から導ける部分と、製品の実装や研究段階の部分を分けて書きます。

7-1. DSP が原理的に「知っている」量

DSP が何を知っているかは、過去記事にした DSP の処理の流れから導けます。各処理は補償のために対象の量を推定する必要があるので、その量を補償の副産物として持っています。

DSP の処理 補償する対象 副産物として分かる量
CDC(波長分散補償) 累積した分散 累積分散量 [ps/nm]
適応等化(CMA/RDE) 偏波の混ざり、PMD DGD [ps]、PDL
FOC 周波数のずれ 送信側と受信側のレーザの周波数差
CPR 位相雑音 レーザの線幅による位相のゆらぎ
判定・FEC 誤り FEC 前のビット誤り率(pre-FEC BER)

補償するためにはその量を測る必要があり、測った量は外部に出力できます。これが、DSP で監視ができる原理的な理由です。

7-2. DSP が実際に出力する値(実装例)

次に実際の製品を見ます。例として、Cisco IOS-XR のコヒーレント DSP(DCO)が出力する値を取り上げます。show controllers coherentDSP コマンドで、pre-FEC BER、Q-Factor、Q-Margin などが確認できます10。

中心となる指標は Q-Factor と Q-Margin です。Q-Factor は、DSP が pre-FEC BER から計算する、SNR に相当する値です。Q-Margin は、信号にまだどれだけ余裕があるか、つまりあとどれだけ劣化すると信号を失うかを表します。Cisco の実際の出力例を、状態別に3つ並べます1011。

状態 pre-FEC BER Q-Factor Q-Margin
健全 0(測定下限) 16.5 dB 9.9 dB
劣化が進行 8.5×10⁻⁴ 9.9 dB 2.7 dB
断(LOS) 5.0×10⁻¹ 0 dB −7.2 dB

Q-Margin が小さいほど信号を失う寸前で、マイナスの値はすでに信号を失っている状態です。回線を立ち上げるときの確認にも、日々の状態監視にも使えます。

では、Q-Margin が 0dB になる基準、つまり閾値はどこにあるのでしょうか。ベンダーを問わず共通なのは FEC で訂正できる限界で、400ZR の CFEC では pre-FEC BER 1.22×10⁻²、oFEC では 2×10⁻² です12。これを $Q = \sqrt{2}\,\mathrm{erfc}^{-1}(2\,\mathrm{BER})$ で Q 値に換算すると、CFEC は約 7.05dB、oFEC は約 6.25dB になります。

この式が正しいかを確かめるため、上の表の「劣化が進行」の pre-FEC BER 8.5×10⁻⁴ を同じ式で換算すると 9.93dB になり、Cisco が表示した Q-Factor 9.9dB と一致します。

一方、上の表から閾値を逆算すると、「劣化が進行」の例では 9.9 − 2.7 = 7.2dB、「健全」の例では 16.5 − 9.9 = 6.6dB となり、2つの例で値が異なります。Q-Margin の基準がどこにあるかはモジュールや FEC によって決まるため、ベンダー共通の決まった閾値として扱うことはできません。

DSP は Q-Margin のほかに、HIGH-DGD(DGD が大きすぎる)、OOR-CD(分散が範囲外)、受信パワーの異常などのアラームも出します10。アラームの種類からは、障害の性質の見当がつきます。

  • 受信パワーの低下 → 経路のどこかで損失が増えた(曲げや接続部の劣化など)
  • OSNR の低下 → ASE ノイズの蓄積や、光増幅器の異常
  • HIGH-DGD → PMD の悪化など、偏波に関わる異常
  • OOR-CD → 経路が切り替わった(分散量が想定と違う)

7-3. DSP による監視の限界

DSP は多くの情報を持っていますが、分からないこともあります。DSP が見ているのは、受信端に届いた時点の信号の状態です。つまり、経路全体で積み重なった劣化の合計です。経路のどの地点で劣化が起きたかという情報は、そこには残っていません。

OTDR と DSP の弱点は、ちょうど裏返しの関係にあります。OTDR は障害の位置を特定できますが、それが信号品質にどう影響しているかや、根本的な原因までは分かりません。反対に、コヒーレント受信機で偏波状態(SOP)の変化を監視して障害を見つけ、種類を見分ける手法はありますが、位置は特定できません。

この点は、研究者やベンダーの文献でも指摘されています。論文では、DSP が出力する分散・DGD・PDL・SOP の値は「リンク全体の累積値であり、場所ごとの情報を持たない」と明記されています13。また、あるベンダーの特許では、従来の方法で SOP の急な変化の位置を調べても、スパン単位(km 単位)でしか絞り込めず、原因調査には使えないと述べています14。

image.png
図 OTDR は障害の位置は分かるが、根本原因や信号への影響は分からない。DSP は劣化の度合いと種類は分かるが、位置は分からない。互いに補い合うので、片方だけでは足りない。

測定 分かること 分からないこと
OTDR 障害の位置、事象の種類 信号品質への実際の影響、根本原因
コヒーレント DSP 劣化の度合いと種類 劣化の位置(受信端で合計値しか見えない)

DSP は「どれだけ悪いか」を知り、OTDR は「どこが悪いか」を知っています。これが、DSP があっても OTDR が不要にならない理由です。

7-4. 統合した切り分けの流れ

両者が補い合う関係を生かして、切り分けの手順を組み立てます。

image.png
図 DSP のテレメトリで異常を検知し、アラームの種類から性質を推定する。物理層が疑わしければ OTDR で位置を特定し、事象の種類を判定し、双方向測定で損失の真の値を確定する。DSP は常時・自動で監視し、OTDR は人手で原因を特定するときに使う。

  1. DSP のテレメトリで異常を検知する(Q-Margin の低下、アラームの発生)
  2. アラームの種類から、障害の性質を推定する(損失の問題か、偏波・分散の問題か)
  3. 物理層の問題が疑われれば、OTDR で位置を特定する。運用中のまま測るなら 1625nm などの保守波長を使い、ラマン散乱の影響に注意する。回線を予備経路に切り替えられるなら、光の通っていない状態にして測る
  4. 事象の種類を判定する(融着・曲げ・破断・コネクタ。融着と曲げは波長を変えて見分ける)
  5. 双方向 OTDR で、損失の真の値を確定する

この順番には理由があります。DSP は常に自動で動いているので、異常を見つける役に向いています。OTDR は人手と時間がかかるので、原因を突き止める段階に絞って使います。OTDR を持ち出す前に、まず DSP のアラームが何を示しているかを確認するのが効率的です。

7-5. DSP と OTDR の境界が変わりつつある領域(今後の展望)

最後に、変化が速い分野に触れます。「DSP は位置が分からない」という原則に、例外が生まれつつあります。

**縦断パワープロファイル推定(Longitudinal Power Profile Estimation)**は、コヒーレント受信機の DSP が、ファイバのカー効果(非線形性)を手がかりに、リンク全長にわたる信号パワーの分布 $P(z)$ を再現する技術です。専用の測定器を使わず、通信も止めずに実行できます15。信号はファイバを伝わるあいだに、その地点のパワーに応じた非線形のひずみを受けます。受信した信号からこのひずみを逆算することで、距離ごとのパワーを求めるという考え方です。原理としては、OTDR が担ってきた距離の情報に DSP が踏み込んでいることになります。過去記事で学んだ非線形効果を、今度は測定の手段として使っているとも言えます。

応用として、この推定結果を OpenConfig 準拠の YANG モデルで SDN コントローラに 1.5 秒ごとに送り、ソフト障害(通信断には至らない、じわじわ進む劣化)の位置を特定して、自動で回復するネットワークを作る研究も報告されています16。

この分野は 2025〜2026年に大きく進みました。NTT などのグループは、市販のトランスポンダ(800G、130GBd 級の PCS-64QAM)を使った初めてのフィールド試験を報告しています。米国の敷設済みファイバ3スパン(1スパン約 53〜55km)で試験し、波長ごとのパワーの推定値と OSA の測定値との差は最大 0.62dB(RMS 0.29dB)でした。また、1か所に集中した 1.5dB の損失を検出し、OTDR の測定結果とも一致しました13。

さらに 2026年5月、NTT はこの機能を通信用の DSP チップに搭載したと発表しました。計算量を従来の 1/100 に減らしたことで、OSFP 形状のトランシーバに組み込めるようになっています。800ZR+/400ZR+ の信号を受信するだけで、最大 1,005km の光ネットワーク上にある複数の異常の位置を特定し、その結果は OTDR の測定とよく一致したとされています17。

それでも、次の点から「OTDR が不要になる」と結論づけるのはまだ早いと考えます。

項目 現状
実用化の段階 通信用 DSP チップへの搭載と動作の実証まで(2026年5月発表)。製品としての提供時期は、発表の時点では公表されていない
位置の細かさ コネクタや光増幅器の前後の接続損失を推定するには、現状の分解能では足りないと、論文自体が述べている13
速い変化への対応 瞬断や偏波状態の急な変化に対応するには、波形の取り込みから検出までの処理をさらに速くする必要がある13
前提条件 非線形性を手がかりにするため、ある程度の投入パワーが必要。平均化で改善できるが、短距離や低パワーの条件では不利と考えられる(筆者の推測を含む)

DSP が OTDR の領域に近づく一方で、OTDR の側がコヒーレント技術を取り込む動きもあります。**コヒーレント OTDR(C-OTDR)**は、OTDR の受信にコヒーレント検波を使い、ダイナミックレンジを広げる技術で、以前から使われています。電子情報通信学会の知識ベースによると、最小受光感度は通常の直接検波の約 −72dBm に対して約 −92dBm と、20dB 以上改善できます。片道のダイナミックレンジが 40dB を超える C-OTDR が、幹線の中継区間や海底ケーブルの監視に導入されています4。一方で、後方散乱光どうしが干渉して生じるフェージング雑音が C-OTDR に特有の課題で、光源の周波数を変えながら平均化することで、実用上問題のないレベルまで抑えているとされています4。


後編のまとめ

後編では、OTDR を他の測定器や DSP と組み合わせて使う方法を扱いました。

問い 答えられるもの 理由
信号はどれだけ劣化しているか DSP 受信端で常に観測している
劣化の種類は何か DSP(アラームの種類) 補償の処理ごとに劣化の種類が分かれている
劣化はどこで起きているか OTDR 距離に沿って後方散乱光を測っている
その事象は何か OTDR(複数の波長・双方向の測定) 前編2-4と第3章の判定方法を使う

DSP と OTDR は、一方が他方を置き換える関係ではなく、補い合う関係です。DSP は「どれだけ、何が」悪いかを知り、OTDR は「どこが」悪いかを知っています。過去記事の設計で学んだ非線形効果・偏波多重・分散といった物理現象は、障害を切り分ける手がかりとして使われます。原理と設計を扱ってきたこのシリーズは、測定と運用にまで視野を広げたことになります。


参考文献

日本語の一次情報源

  • 電子情報通信学会「知識ベース」5群2編6章 光線路保守技術(2018年版)── 光損失試験と光パルス試験の役割分担、インサービス試験とフィルタ構成、L.41 の保守波長、C-OTDR の感度とフェージング雑音:https://www.ieice-hbkb.org/files/05/05gun_02hen_06.pdf
  • **NTT ニュースリリース(2026年5月26日)「世界初、光ネットワーク全長を"診る"機能を通信用デジタル信号処理チップへ搭載」**── 縦断パワー可視化の DSP チップ実装、最大 1,005km での異常位置特定:https://group.ntt/jp/newsrelease/2026/05/26/260526a.html
  • **NTT ニュースリリース(2024年8月20日)「光ファイバ伝送路の状態を測定器なしでエンドツーエンドに可視化できる技術を開発し、世界初、世界最高精度でのフィールド実証に成功」**── 同技術(DLM)の原理と 4次元可視化:https://group.ntt/jp/newsrelease/2024/08/20/240820a.html

規格・標準

技術資料・ベンダー実装

学術文献

  • **arXiv 2510.09384「Optical Link Tomography: First Field Trial and 4D Extension」(NTT ほか、2025)**── 商用トランスポンダによる初のフィールド試験、OSA との誤差、1.5dB 損失の検出、空間分解能と高速現象の課題:https://arxiv.org/pdf/2510.09384

  • **ScienceDirect「Analysis and mitigation of stimulated Raman scattering effects in OTDR monitored optical link」(2024)**── OTDR 光による DWDM 信号の減衰(Kim ら 2014 の 1.1dB)などの先行研究レビュー:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2666950124000968

  • **Optics Express (2016)「Non-intrusive OSNR measurement of polarization-multiplexed signals」**── 偏波多重信号では偏波ヌリングが効かなくなる:https://opg.optica.org/oe/fulltext.cfm?uri=oe-24-18-20156

  • **US Patent(Ciena 系)「Systems and methods using a polarimeter to localize SOP transients」**── 従来の方法では SOP の急な変化の位置を km 単位でしか絞り込めず、原因調査に使えない:https://image-ppubs.uspto.gov/dirsearch-public/print/downloadPdf/9774392

  • **arXiv 2310.04936「Linear Least Squares Estimation of Fiber-Longitudinal Optical Power Profile」**── 受信側 DSP による縦断パワープロファイル推定と関連研究の一覧:https://arxiv.org/pdf/2310.04936

  • **JOCN (2025)「Longitudinal power profile monitoring telemetry enabling self-healing optical networks」**── LPM を OpenConfig 準拠 YANG で SDN へ 1.5 秒ごとにストリーミング:https://opg.optica.org/jocn/abstract.cfm?uri=jocn-17-7-580


  1. Fluke Networks「OLTS & OTDR: A Complete Testing Strategy」。OLTS が最も正確な挿入損失測定を与え、TIA 568-3.D および ISO/IEC 14763-3 の Tier 1 で必須と記載:https://www.flukenetworks.com/edocs/olts-otdr-complete-testing-strategy ↩

  2. Draftech「OTDR Splice Loss Acceptance Criteria Guide」。TIA-568.3-D の Tier 1(OLTS)/Tier 2(OTDR)の別、および OTDR 報告の融着損失が真値と 0.03〜0.15 dB ずれうることを記載:https://draftech.com/blog/otdr-testing-acceptance-criteria-fiber-splice-loss ↩

  3. Belden「OLTS or OTDR: Which Test Is Acceptable for Fiber Certification?」。TIA/IEC は OTDR 単独をファイバ認証の有効手段と認めておらず、OLTS が必須。PON では双方向 OTDR を要求:https://www.belden.com/blog/olts-or-otdr-which-test-is-acceptable-for-fiber-certification ↩ ↩2

  4. 電子情報通信学会「知識ベース」5群2編6章 光線路保守技術(Ver.2, 2018)。表6・1 で光損失試験(光源+光パワメータ)と光パルス試験(OTDR)を区別。6-3 で L.41 の保守波長表(1650nm帯を汎用保守波長とする理由)。6-4-1 で C-OTDR の最小受光感度(直接検波 約−72dBm に対し 約−92dBm)、片道ダイナミックレンジ 40dB 超、フェージング雑音:https://www.ieice-hbkb.org/files/05/05gun_02hen_06.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  5. VeEX(Lightwave 掲載)「In-Service OTDR Monitoring and Mitigating the Effects of Raman Scattering」(2019)。ラマン利得ピークはポンプから約 13THz(約100nm)で OTDR 試験波長帯に重なること、OTDR 入力では後方ラマン散乱が前方より大きく OTDR と送信機を反対端に置くのが望ましいこと、L.41→L.301 改番(2016年2月、内容変更なし):https://www.lightwaveonline.com/test/network-test/article/16667976/in-service-otdr-monitoring-and-mitigating-the-effects-of-raman-scattering ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  6. ScienceDirect「Analysis and mitigation of stimulated Raman scattering effects in OTDR monitored optical link」(2024)。先行研究として Kim ら(2014)を引用:1544.53nm 信号とピーク 20dBm の 1655nm OTDR 光が同方向に伝搬すると最大 1.1dB の減衰:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2666950124000968 ↩

  7. EXFO「New Standard from IEC: OSNR Measurements」。IEC 61280-2-9 補間法の説明(チャネル間中点のノイズを 0.1nm 帯域で測る)、ROADM のフィルタでノイズが削られ過小評価すること、IEC 61282-12 の OSNRint 定義:https://www.exfo.com/en/resources/blog/new-iec-standard-osnr-measurements/ ↩ ↩2 ↩3

  8. Fibre Systems「40G/100G OSNR Measurements with a Pol-Mux OSA」。ROADM 内のフィルタでチャネル間の中間にあるノイズが削られ、IEC の補間法ではノイズを少なく見積もってしまうこと、偏波多重信号の OSNR 測定法:https://www.fibre-systems.com/white-paper/40g100g-osnr-measurements-pol-mux-osa ↩

  9. Optics Express 24(18):20156 (2016)。偏波多重信号は無偏波 ASE ノイズと区別しにくく、偏波ヌリング法が効かなくなること:https://opg.optica.org/oe/fulltext.cfm?uri=oe-24-18-20156 ↩

  10. Cisco「Coherent Optics Commands」(IOS-XR、Cisco 8000)。show controllers coherentDSP の出力に pre-FEC BER、Q-Factor、Q-Margin が含まれ、DGD/CD 等のアラームが定義される:https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/iosxr/cisco8000/Interfaces/b-interfaces-hardware-component-cr-8000/m-coherent-optics-commands.html ↩ ↩2 ↩3

  11. Cisco「Calculate EC-BIT Thresholds on CoherentDSP Controllers」。Q-Factor 16.5dB/Q-Margin 9.9dB(健全)、Q-Margin 2.7dB(劣化)、Q-Factor 0dB/Q-Margin −7.2dB(LOS 断)などの実測 CLI 出力例:https://www.cisco.com/c/en/us/support/docs/optical-networking/routed-optical-networking/220664-calculate-ec-bit-thresholds-on-coherentd.html ↩

  12. CableLabs「Forward Error Correction (FEC): A Primer on the Essential Element for Optical Transmission Interoperability」。OIF 400ZR の CFEC は pre-FEC BER 1.22E-2(NCG 10.8dB)、oFEC は pre-FEC BER 2E-2(QPSK で NCG 11.1dB):https://www.cablelabs.com/blog/forward-error-correction-fec-a-primer-on-the-essential-element-for-optical-transmission-interoperability ↩

  13. T. Sasai ほか「Optical Link Tomography: First Field Trial and 4D Extension」arXiv 2510.09384(2025)。800G 商用トランスポンダ・実敷設3スパンでのフィールド試験。OSA との最大偏差 0.62dB・RMS 0.29dB、1.5dB 集中損失の検出、DSP モニタ値は累積値で空間分解能がないこと、コネクタ損失推定には分解能が不足、瞬断や SOP 変化は課題:https://arxiv.org/pdf/2510.09384 ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  14. US Patent 9,774,392「Systems and methods using a polarimeter to localize state of polarization transients on optical fibers」。従来の方法では SOP の急な変化の位置をスパン単位(km 単位)でしか絞り込めず、それでは原因調査に使えないと記載:https://image-ppubs.uspto.gov/dirsearch-public/print/downloadPdf/9774392 ↩

  15. arXiv 2310.04936「Linear Least Squares Estimation of Fiber-Longitudinal Optical Power Profile」。コヒーレント受信機 DSP がマルチスパンリンクの縦断パワープロファイルを可視化する手法と関連研究(Tanimura 2019, Sasai 2020 ほか)の一覧:https://arxiv.org/pdf/2310.04936 ↩

  16. JOCN 17(7):580 (2025)「Longitudinal power profile monitoring telemetry enabling self-healing optical networks」。LPM を OpenConfig 準拠 YANG モデルで SDN コントローラへ 1.5 秒ごとに gNMI ストリーミングし、ソフト障害を位置特定:https://opg.optica.org/jocn/abstract.cfm?uri=jocn-17-7-580 ↩

  17. NTT ニュースリリース(2026年5月26日)。OFC2026 ポストデッドライン論文 Th4B.4。計算量を 1/100 に削減して通信用 DSP チップ(ExaSPEED 800)に実装、OSFP トランシーバで 800ZR+/400ZR+ 信号から最大 1,005km の異常を位置特定、OTDR と良好に一致:https://group.ntt/jp/newsrelease/2026/05/26/260526a.html ↩

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