0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

400ZR・OpenZR+・800ZRを規格本文から読み解く:フレーム、誤り訂正、光学仕様と「1波800G vs 2波400G」 powered by claude

0
Last updated at Posted at 2026-09-26

はじめに

光伝送技術を体系的に学ぶシリーズの一編です。これまでの記事では、非線形効果、コヒーレント変調、OTDR による測定と障害切り分けを扱いました。今回は、実際の製品と規格に目を向けます。

対象は、ルータやスイッチのポートに直接挿せるコヒーレント光モジュール(コヒーレント・プラガブル)です。400ZR、OpenZR+、800ZR、800LR と名前は似ていますが、決めた団体も、想定する距離も、誤り訂正の方式も違います。

この記事では、各規格の本文を読み、次の5つを整理します。

  • だれが、何のために決めた規格なのか
  • フレームと誤り訂正(FEC)はどう違うのか
  • 光の性能の決まり(OSNR 耐力、送信パワー、分散の許容値)はどう違うのか
  • 同じ 800G を「1波の 800G」で送るのと「2波の 400G」で送るのとで、何が変わるのか
  • 運用で使える監視の仕組みは何か

数値の出典の書き方
数値には、どこから取った値かを書き添えます。「規格本文」は規格の文書そのもので確かめた値、「ベンダー資料」は製品のデータシートの値、「二次資料」は解説記事の値、「筆者計算」は式から筆者が計算した値です。規格本文で確かめられなかった値は、そう明記しています。

用語

用語 意味
IA(Implementation Agreement) OIF が出す実装協定。機器どうしをつなげるための決まりを書いた文書
MSA(Multi-Source Agreement) 複数のメーカーが結んだ取り決め。標準化団体の規格ではない
FEC(前方誤り訂正) 送る側で冗長なビットを足し、受ける側で誤りを直す仕組み
OSNR 光信号のパワーと雑音のパワーの比。雑音は 0.1 nm(12.5 GHz)の幅で測る
ボーレート 1秒間に送るシンボル(記号)の数。単位は Bd
PSD(パワースペクトル密度) 単位周波数あたりの光のパワー。スペクトルの「高さ」
OAM 回線の状態を監視・保守するための情報
GMP クライアント信号を、速度の違いを吸収しながらフレームに詰める方法(ITU-T G.709 で規定)

1. 規格の系譜と役割分担

1-1. 決めている団体の違い

コヒーレント・プラガブルの規格には、性格の違う4つの団体が関わっています。

団体 文書 性格 この記事で扱う文書
OIF 実装協定(IA) 機器をつなげるための決まり。通信事業者と各種メーカーが参加 400ZR、800ZR、800LR、C-CMIS
OpenZR+ MSA 仕様書 複数メーカーの取り決め OpenZR+ Rev 1.0〜3.0
Open ROADM MSA 仕様書 通信事業者が主導。ROADM を含む網全体が対象 oFEC の元になった仕様
IEEE 802.3 標準 Ethernet の物理層 802.3ct(100G DWDM)、802.3dj(策定中)

OIF の IA は、機器どうしをつなげる製品を作るときに参照する、決まりを書いた文書と位置づけられています1。

1-2. 年表

時期 出来事 内容
2020年3月 OIF-400ZR-01.0 特定の距離でつながることを目的にした、OIF 初のプロジェクト2
2020年5月 OpenZR+ MSA の設立を発表 400ZR の考え方を、より長い距離へ広げることが目的3
2020年9月 OpenZR+ Rev 1.0 100 GHz 間隔向け4
2022年7月 OpenZR+ Rev 2.0 75 GHz 間隔向けの値を追加4
2022年11月 OIF-400ZR-02.0 ―1
2023年7月 OpenZR+ Rev 3.0 400G の 8QAM モード、送信パワーを上げたモード、カラーレス構成を追加4
2024年10月 OIF-800ZR-01.0、OIF-400ZR-03.0 800ZR の登場。400ZR は誤りの修正と値の定義の明確化5
2025年4月 OIF-800LR-01.0、C-CMIS 01.4 10km 級の 800G。管理仕様の更新1
2026年9月時点 IEEE P802.3dj IEEE SA のページではまだ策定中(Active PAR)6

1-3. 規格は「部品の組み合わせ」

各規格を「フレーム」「誤り訂正」「変調」「想定するリンク」という部品に分けて並べると、関係が見えてきます。

image.png
図1 各規格を部品に分けて並べた図。同じ色は同じ部品。矢印は部品の流用を表す。

400ZR は、OIF が新しく決めた ZR フレームと、CFEC という誤り訂正を使います。対象は、光アンプを使う2点間の DWDM 回線(120km 以下)と、光アンプを使わない1波長の回線(損失 11dB まで)です2。

OpenZR+ は、400ZR の ZR フレームをそのまま使い、誤り訂正を oFEC に替えました7。あわせて 100G〜300G のモードと、100GbE や 200GbE を束ねる機能を加えています4。oFEC は、もともと Open ROADM MSA が通信事業者のメトロ網向けに決めたものです8。OpenZR+ の仕様書は、oFEC は CFEC より訂正する力が強いので、メトロから長距離まで使え、75 GHz 間隔で使うときの余裕も増える、と説明しています4。

800ZR は、フレームに ITU-T の FlexO(G.709.1 と G.709.6 で規定)を使い、誤り訂正は oFEC です9。OIF、ITU-T、Open ROADM で別々に作られた部品が、800ZR で1つにまとまった形です。


2. フレームと誤り訂正

2-1. ZR フレーム(400ZR と OpenZR+)

400G の ZR フレームは、256行 × 10,280ビットの形をしています。1行は 257ビットの塊(ブロック)40個でできていて、1行目の最初の20ブロックが制御用の情報(オーバーヘッド)に使われます4。

オーバーヘッドの割合は、20ブロック ÷ 全体の 10,240ブロックで、ちょうど 1/512 です(筆者計算)。この値は、あとで出てくるボーレートの式に現れます。

OpenZR+ は、400G のほかに 300G、200G、100G のフレームも決めていて、100GbE や 200GbE を束ねて送れます4。

形式 容量 収容できるクライアント 変調 ボーレート(規格本文)
400ZR+ 400G 400GbE×1、200GbE×2、100GbE×4 DP-16QAM 60.138546798 GBd
400ZR+(Rev 3.0 で追加) 400G 同じ DP-8QAM 80.18472906 GBd
300ZR+ 300G 100GbE×3 DP-8QAM 60.138546798 GBd
200ZR+ 200G 200GbE×1、100GbE×2 DP-QPSK 60.138546798 GBd
100ZR+ 100G 100GbE×1 DP-QPSK 30.069273399 GBd

出典:OpenZR+ Rev 3.04

同じ 400G を 8QAM で送るモードは、1シンボルで送れるビット数が 8 から 6 に減ります。その分、ボーレートを 4/3 倍にしています。

2-2. ボーレートの内訳

OpenZR+ の仕様書には、ボーレートを求める式が載っています4。

R_s = \frac{401.703640510 \times \frac{512}{511} \times \frac{37296}{37265} \times \frac{4096}{3552} \times \frac{899}{896} \times \frac{32}{31}}{8} = 60.138546798\ \text{GBd}

式の各項は、中身の信号に制御用の情報を1つずつ足していく順番に並んでいます。どの項がどれだけ速度を押し上げているかを図にしました。

image.png
図2 OpenZR+ 400G(16QAM)で、ペイロード 401.7 Gb/s が送信ビット列 481.1 Gb/s になるまでの内訳(仕様書の式から筆者作成)。

項 中身 増える量(筆者計算)
401.703640510 Gb/s ZR400 フレームで運ぶデータ ―
×512/511 ZR フレームのオーバーヘッド(2-1節の 1/512) +0.79 Gb/s
×37296/37265 FEC の処理単位に合わせるための詰め物 +0.33 Gb/s
×4096/3552 oFEC が足す冗長ビット +61.69 Gb/s
×899/896 フレームの目印とトレーニング用の記号 +1.56 Gb/s
×32/31 パイロット記号(32記号に1個) +15.03 Gb/s
÷8 DP-16QAM は 1記号で 8ビット ―

仕様書の注記は、512/511 の項の意味を書いていません。2-1節のフレーム構造から計算すると、オーバーヘッドの割合 1/512 と一致します(筆者計算)。また、この式で計算した送信ビット列の速度 481.108 Gb/s は、仕様書の表にある値と一致します4。

図2から分かるのは、増えた分の約8割が oFEC の冗長ビットだということです。次に大きいのはパイロット記号で、約2割を占めます。パイロット記号は、受信側が位相のずれを推定するために使います。

2-3. 800ZR のフレーム

800ZR のフレームは、100G の FlexO(800ZR では「100G ZR インスタンス」と呼ぶ)を8本束ねて作ります。800ZR で使わない FlexO の制御情報は、使わないか固定の値にしています9。

image.png
図3 (a) クライアントを 100G ZR インスタンスに割り当てる決まり(IA の Table 2 をもとに作成)。(b) 8本のインスタンスを 128ビットずつ順に並べて 800ZR フレームを作る(IA の Figure 9 をもとに作成)。

項目 内容(規格本文)
100G ZR インスタンス 128行 × 5,140ビット
800ZR フレーム 512行 × 10,280ビット(128ビットの塊 41,120個)
収容できるクライアント 100GbE×8、200GbE×4、400GbE×2、800GbE×1(種類の混在は対象外)
詰め方 GMP
誤り訂正 oFEC(ITU-T G.709.6 と同じ)
変調 DP-16QAM
チャネル 150 GHz 間隔で 32チャネル

出典:OIF-800ZR-01.09

図3(a)のとおり、1つのクライアントは、番号が連続したインスタンスを番号の小さい順に使います9。200GbE なら2本、400GbE なら4本を1つの組として使います。100G を単位に部屋を割り当てるイメージです。

2-4. CFEC と oFEC の違い

項目 CFEC(400ZR) oFEC(OpenZR+、800ZR)
仕組み 2つの符号を重ねた連接符号 拡張 BCH(256,239) 符号を組み合わせたブロック畳み込み符号
冗長ビットの割合 約14.8%(二次資料) 17/111 ≒ 15.3%(規格本文)
訂正できる限界の BER 1.22×10⁻² 2.0×10⁻²
正味の符号化利得(NCG) 10.8 dB 11.6 dB(16QAM)
限界の BER を Q 値に換算(筆者計算) 約 7.05 dB 約 6.25 dB

出典:CableLabs10、OpenZR+ Rev 3.04、OIF-800ZR-01.09、CFEC の割合は MapYourTech11

oFEC では、1つのビットが2つの符号語に同時に入っています。800ZR の IA は、ビットの並べ方を工夫することで重み 36 の誤りパターンをなくし、符号の最小ハミング距離を 42 以上にしていると説明しています9。重みの小さい誤りパターンが残っていると、雑音を減らしても誤り率が下がりきらない現象(エラーフロア)の原因になります。

Q 値への換算には次の式を使いました。

Q = \sqrt{2}\,\mathrm{erfc}^{-1}(2\,\mathrm{BER})

Q 値の差は約 0.8 dB で、NCG の差(11.6 − 10.8 = 0.8 dB)と一致します。訂正できる BER が大きいほど、雑音の多い信号でも通信が続けられます。

2-5. 800LR:フレームを持たない

800LR は、10km 級で光アンプを使わない用途向けです。800ZR などと違い、誤り訂正と別のフレームを持たず、クライアントの信号をそのまま誤り訂正の構造に入れます。OAM もありません12。

誤り訂正には2つの形があります。1つは内側の符号だけを使う形、もう1つはクライアント側の符号をいったん解いてから付け直す形です12。

短い距離で、フレームと OAM を省いて処理を減らす設計です。その目的は遅延と消費電力を減らすことだと考えられますが、IA 本文では確かめていません(筆者の推測)。


3. 光の性能の決まり

3-1. 主な値の比較

規格本文をすべて読めなかった値は、規格の値を引用している資料を複数突き合わせて確かめました。出典の種類は表の下にまとめています。

項目 400ZR(光アンプあり) OpenZR+ 400G(16QAM、60LA) 800ZR
想定する回線 2点間 120km 以下 メトロ〜長距離 1スパン 80〜120km、光の分岐・挿入なし
ボーレート 59.84375 GBd 60.138546798 GBd 118.2 GBd
チャネル間隔 100 GHz(02.0 で 75 GHz を追加) 75 GHz 以上 150 GHz
必要な OSNR(0.1 nm) 26 dB 24 dB 27 dB
送信パワー −10〜−6 dBm −10 dBm 以上 3つのクラス(−13 / −7 / −2 dBm)
受信パワーの範囲 −12〜0 dBm ― −9〜0 dBm
許容する波長分散 2,400 ps/nm 20,000 ps/nm IA 本文で確認できず
許容する偏波の遅延差(DGD の最大値) 33 ps 50 ps IA 本文で確認できず
許容する偏波依存損失(ピーク値) 3.5 dB 2 dB IA 本文で確認できず
許容する偏波の回転速度 50 krad/s 50 krad/s(75 GHz 間隔) IA 本文で確認できず

出典の種類

  • 400ZR:用途は OIF の発表資料2。ボーレート、波長分散、DGD、偏波依存損失、回転速度、送信・受信パワーは、OIF 400ZR IA 02.0 への準拠をうたうメーカーのデータシート13と、IEEE 802.3ct の審議で OIF の値として示された表14が一致した値です。DGD だけは、2019年の審議資料が 30 ps、データシートが 33 ps で、ここではデータシートの値を採りました。75 GHz 間隔の追加は Juniper の発表資料15によります。
  • OpenZR+:必要な OSNR 以外は仕様書本文の値です4。必要な OSNR(24 dB)は、OpenZR+ 2.0 への準拠をうたうデータシート13と Juniper の発表資料15が一致した値です。
  • 800ZR:必要な OSNR は、OIF が公開した 2025年の相互接続試験の報告書にある要求値です16。ボーレート、送信パワーのクラス、受信パワーの範囲は Juniper の発表資料15の値です。送信パワーは同資料の表の表記をそのまま載せています。ボーレートは IEEE 802.3dj の審議資料17とも一致します。チャネル間隔と想定する回線は IA 本文の値です9。

800ZR の IA には、波長分散や偏波の許容値を決めた章があります9。ただし、筆者が参照できた範囲には、その表が含まれていませんでした。参考として、800ZR に対応するある製品のデータシートは、波長分散 3,000 ps/nm、偏波モード分散 108 ps、偏波依存損失 4 dB、偏波の回転速度 175 krad/s までの動作を示しています18。これは製品の性能で、規格の値ではありません。多くの製品は規格より余裕を持たせて作られています。

表から、次のことが読み取れます。

  • 400ZR と 800ZR は、同じ用途(120km までの DCI)向けに値をそろえている。 必要な OSNR は 1 dB しか違わず、受信パワーの範囲もほぼ同じです。Juniper の発表資料も、800ZR は 400ZR と同じ用途に使えるように値が決められていると説明しています15。
  • OpenZR+ は、波長分散の許容値が 400ZR の約8倍。 400ZR の 2,400 ps/nm は、G.652 ファイバ(約 17 ps/nm/km)でおよそ 140km 分です(筆者計算)。OpenZR+ の 20,000 ps/nm なら 1,000km を超えます。長距離に使えるかどうかは、誤り訂正だけでなく、受信側の DSP が補償できる波長分散の量でも決まります。
  • 800ZR は送信パワーをクラスで選べる。 400ZR は −10 dBm 前後の1種類でしたが、800ZR は −2 dBm 級まで高いクラスを持ちます。

3-2. 相互接続試験での実測

OIF は 2025年の OFC で、400ZR モジュールの相互接続試験を行いました。送信機と受信機の組み合わせごとに必要な OSNR を測ったところ、ほとんどの組み合わせは IA の値(26 dB/0.1nm 以下)を満たしましたが、2組は 26.2〜26.38 dB/0.1nm で、IA の値をわずかに超えました19。

同じ規格に沿ったモジュールでも、メーカーの組み合わせによっては規格の値ぎりぎりになります。回線を設計するときは、規格の値だけでなく、実際に使う組み合わせでも確かめる必要があります。

3-3. 規格の値と理論値の差

必要な OSNR が、理論上の値からどれだけ離れているかを計算しました。

image.png
図4 (a) 16QAM の SNR と BER の関係。CFEC と oFEC の限界で、必要な SNR が 0.88 dB 違う。(b) 必要 OSNR の理論値と、規格の値との差(いずれも筆者計算と作図)。

計算の前提:雑音は白色ガウス雑音だけ、16QAM はグレイ符号、確率的な整形はなし、受信機は理想的とします。偏波多重で、雑音を測る幅 $B_{\rm ref}$ = 12.5 GHz のとき、OSNR と SNR には次の関係があります。

\text{OSNR} = \text{SNR} \times \frac{R_s}{B_{\rm ref}}
項目 400ZR 800ZR
訂正できる限界の BER 1.22×10⁻²(CFEC) 2.0×10⁻²(oFEC)
必要な SNR(筆者計算) 13.59 dB 12.71 dB
$10\log_{10}(R_s/B_{\rm ref})$ 6.80 dB 9.76 dB
理論上の必要 OSNR(筆者計算) 20.4 dB 22.5 dB
規格の値 26 dB 27 dB
差 約 5.6 dB 約 4.5 dB

この差には、送信機と受信機の性能の不完全さ、送信機が出す雑音、測り方の違いが含まれます。二次資料によると、800ZR の必要 OSNR は、送信機自身の雑音を含めた値として決められています20。400ZR とは値の決め方が違う可能性があるので、2つの差を比べて「どちらに余裕があるか」を判断することはできません。


4. 1波の 800G と 2波の 400G

4-1. 比べる条件

800G を送る方法として、800ZR を1波使う場合と、400ZR を2波使う場合を比べます。

前提

  • 光アンプの雑音(ASE)が主な劣化で、非線形の影響は考えない
  • 変調はどちらも DP-16QAM
  • OSNR の雑音は 0.1 nm(12.5 GHz)の幅で測る

4-2. ボーレートの差

変調と必要な SNR が同じなら、必要な OSNR はボーレートに比例します。800ZR と 400ZR のボーレートの比から、差は次のとおりです(筆者計算)。

10\log_{10}\frac{118.2}{59.84} \approx 2.96\ \text{dB}

4-3. パワーの配り方で結論が変わる

この 2.96 dB の差がそのまま残るかどうかは、1波にどれだけのパワーを配るかで決まります。

image.png
図5 PSD(スペクトルの高さ)をそろえたときの比較。800ZR の1波は幅が約2倍なので、1波のパワーも約2倍になる(模式図、筆者作成)。

前提 1波のパワー 受信側の OSNR 必要な OSNR 結果
① PSD をそろえる 800ZR は 400ZR の約2倍 800ZR が +2.96 dB 高い 800ZR が +2.96 dB 高い 差は打ち消し合う
② 1波のパワーをそろえる 同じ 同じ 800ZR が +2.96 dB 高い 800ZR が 2.96 dB 不利
③ ①に誤り訂正の違いを加える 800ZR は約2倍 800ZR が +2.96 dB 高い 800ZR が +2.08 dB 高い 800ZR が約 0.9 dB 有利

③の約 0.9 dB は、CFEC と oFEC の限界で必要な SNR の差(13.59 − 12.71 = 0.88 dB、筆者計算)です。

DWDM の網では、波長ごとのパワーを PSD がそろう形で管理することが多く、①が実際に近い前提だと筆者は考えています。実際、Juniper の発表資料では、60 GBd の 400G と約 133 GBd の 800G を比べる際に、800G のチャネルパワーをボーレートの比の分(約 3.5 dB)だけ高く設定しています15。この前提なら、雑音への強さの点で 800ZR の1波と 400ZR の2波にほとんど差はなく、誤り訂正が強い分だけ 800ZR がやや有利です。

なお、理論値ではなく規格の値(400ZR:26 dB、800ZR:27 dB)で同じ計算をすると、800ZR の必要 OSNR は 1.0 dB 高いだけなので、①の前提では 800ZR が約 2 dB 有利という結果になります。ただし、3-3節で述べたとおり2つの値は決め方が違う可能性があるため、この 2 dB をそのまま比べることはできません。

4-4. 周波数の使い方

構成 使う帯域 周波数利用効率
800ZR × 1波 150 GHz 5.33 b/s/Hz
400ZR × 2波(75 GHz 間隔) 150 GHz 5.33 b/s/Hz
400ZR × 2波(100 GHz 間隔) 200 GHz 4.00 b/s/Hz

75 GHz 間隔なら、周波数の使い方の効率は同じです。ただし、400ZR を 75 GHz 間隔で使うと、隣の波長からの漏れ込みなどで、100 GHz 間隔より必要な OSNR が最大で約 2 dB 悪くなりうる、という検討があります21。これは 2020年に IEEE 802.3ct の審議で示された計算結果で、実測ではありません。

4-5. 比較のまとめ

観点 800ZR × 1波 400ZR × 2波
雑音への強さ(PSD をそろえた場合) 誤り訂正の分、約 0.9 dB 有利 ―
周波数利用効率 5.33 b/s/Hz 75 GHz 間隔なら同じ、100 GHz なら 4.00
部品に必要な速さ 約 118 GBd 約 60 GBd
モジュールとポートの数 1 2
故障したときの影響 800G が一度に止まる 400G ずつ
想定する回線 光の分岐・挿入のない2点間 2点間

800ZR の IA は、光の分岐・挿入(add/drop)を含まない2点間の回線を対象にしています9。ROADM をいくつも通る網は、どちらの規格も想定していません。そのような網では、OpenZR+ や Open ROADM のモード、または 800G ZR+ のような長距離向けのモードを選ぶことになります。あるメーカーの 800G ZR+ は、Open ROADM と相互接続できる確率的整形(PCS)モードを使い、光アンプありで 1,000km 超を公称しています22。


5. 送信パワーと分岐・挿入の構成

OpenZR+ Rev 3.0 は、送信パワーの高いモードと、カラーレスと呼ばれる構成向けのモードを追加しました4。

型 送信パワー 分岐・挿入の構成
60LA 低い(400G で −10 dBm 以上) カラード
60HA 高い(0 dBm 以上) カラード
60HB 高い(0 dBm 以上) カラーレス
80HA / 80HB 高い カラード / カラーレス(8QAM の 400G)

出典:OpenZR+ Rev 3.04

カラードは、送信機ごとに帯域を絞るフィルタを通してから光を合わせる(合波する)構成です。カラーレスは、フィルタを使わず、光カプラなどでそのまま合波する構成です4。

違いが出るのは、送信機が出す「帯域外雑音」の扱いです。送信機は、信号の帯域の外側にも、広い帯域にわたって弱い雑音を出しています。

image.png
図6 (a) 送信機1台の出力。(b) カラードでは、合波の前にフィルタが帯域外雑音を除く。(c) カラーレスでは、全送信機の帯域外雑音が、どのチャネルの帯域にも重なって積み上がる(模式図、筆者作成)。下の表は OpenZR+ Rev 3.0 の送信仕様(Table 11-4x)から抜き出した値。

カラードなら、各送信機の帯域外雑音は合波の前にフィルタで除かれます。カラーレスでは除かれないため、ほかの送信機の帯域外雑音が、注目するチャネルの帯域の中に積み上がります。送信機が N 台なら、雑音はおよそ N 倍(8台で約 9 dB)になります。いったん信号の帯域に重なった雑音は、受信側のどんなフィルタでも取り除けません。カラーレスで合波すると帯域外雑音がこのように集まってくることは、メーカーの特許でも OSNR が悪くなる要因として挙げられています23。

そこで仕様書は、カラーレス用の送信機(60HB)に、帯域外の雑音を小さくすること(帯域外 OSNR 43 dB 以上)と、送信を止めたときの漏れ光を小さくすること(−35 dBm 以下)を求めています4。カラード用(60HA)の値は、それぞれ 23 dB 以上、−20 dBm 以下です。送信を止めた送信機からの漏れ光も、カラーレスではほかのチャネルにそのまま重なるためです。

受信側(分岐)をカラーレスにする場合、コヒーレント受信機は局発光の波長を合わせることで、必要な波長だけを取り出せます。ただし受信機にはすべての波長の光が入るので、波長の数が多いと、受信機の飽和や、ほかの波長による干渉が問題になります24。

分岐・挿入の部品をフィルタのない安い構成にすると、その分の負担が送信機と受信機の性能に回る、という関係です。


6. 監視と運用

6-1. 誤り訂正前の BER で劣化を見つける

800ZR の IA は、誤り訂正前の BER(pre-FEC BER)を使って回線の劣化を見つける仕組みを決めています9。

機能 内容
測る間隔 変えられる。初期値は1秒
FDD(劣化の検出) pre-FEC BER がしきい値を超えると、劣化を知らせる
FED(大きな劣化の検出) さらに高いしきい値を超えると、経路の切り替えなどに使える
しきい値 発報と解除のしきい値を別々に決められる
劣化の通知 ルータが経路を穏やかに切り替えるために使える(ITU-T G.709.1 Annex C.1 の考え方)

しきい値は利用者が決める値で、IA は具体的な数字を決めていません9。どの BER で切り替えるかは、運用する側が決める必要があります。

6-2. C-CMIS で読める値

800ZR の IA は、相互接続を確かめるための監視値として、C-CMIS で読める項目を挙げています。EVM(最大値と実効値)、MER、eSNR、SNR マージンです9。

監視値 意味
EVM 受け取った信号点が、理想の位置からどれだけずれているか
MER 信号点のずれの大きさを dB で表したもの
eSNR 誤り率から推定した SNR
SNR マージン 誤り訂正の限界まで、あとどれだけ余裕があるか

モジュールだけで、受け取った信号の品質を数字で読み出せます。

6-3. 短い断で経路を切り替えないための猶予

800ZR の IA は、受信側で障害(フレームの同期が外れたなど)を見つけてから、ルータへ障害を知らせるまでに、待ち時間を設けられる仕組みを決めています。待ち時間のうちに障害が消えれば、ルータには知らせずに元に戻ります9。

ごく短い断のたびにルータが経路を切り替えるのを避けたいときに使えます。待ち時間を 0 にできることも求められていて、その場合はすぐに知らせます9。


7. IEEE の規格との関係

規格 方式 距離 状況
IEEE 802.3ct-2021 コヒーレント(100G) DWDM で 80km 以上 承認済み6
IEEE P802.3dj の 800GBASE-ER1 コヒーレント、DP-16QAM 40km 以上 策定中256
OIF 800LR コヒーレント 10km 級、光アンプなし 2025年4月に公開12
OIF 800ZR コヒーレント 1スパン 80〜120km 2024年10月に公開9

IEEE P802.3dj は、2026年9月の時点で IEEE SA のページに「Active PAR(策定中)」と表示されていて、承認済みの規格としては載っていません6。802.3dj には、IM-DD(強度変調・直接検波)の物理層に加えて、DP-16QAM のコヒーレント検波で 40km 以上を伝送する 800GBASE-ER1 が含まれています25。

800ZR の IA は、クライアントの 800GbE として IEEE P802.3df の 800GBASE-R を参照しています9。回線側は OIF、クライアント側は IEEE という分担です。


8. 仕様書や調達でどう書くか

同じ「400G ZR 対応」でも、誤り訂正やモードが違えば、向かい合うモジュールとつながりません。仕様書には、少なくとも次の3つを書く必要があると筆者は考えています。

書く項目 例 理由
規格名 OIF 400ZR、OpenZR+ 決めた団体と、対象の回線が違う
版 OIF-400ZR-03.0、OpenZR+ Rev 3.0 版によって値の決め方が変わる
モード ZR400-OFEC-16QAM、ZR400-OFEC-8QAM-HA など 誤り訂正、変調、送信パワーの組み合わせが違う

OpenZR+ の仕様書は、モードごとに SFF-8024 の Media ID という番号を割り当てています。たとえば ZR400-OFEC-16QAM は 46h です。ただし、Rev 3.0 で追加されたモードの番号は、仕様書の時点では決まっていません(TBD)4。


まとめ

論点 要点
規格の系譜 400ZR(OIF、CFEC)から、誤り訂正を oFEC に替え、100G〜300G のモードを加えた OpenZR+(MSA)へ。800ZR(OIF)は ITU-T の FlexO と oFEC を組み合わせた
フレーム 400ZR と OpenZR+ は ZR フレーム、800ZR は 100G のインスタンス8本を束ねた FlexO、800LR は独自のフレームも OAM も持たない
誤り訂正 oFEC は CFEC より NCG が約 0.8 dB 高く、訂正できる限界の BER が 1.22×10⁻² から 2.0×10⁻² に上がる
ボーレート 増えた分の約8割は oFEC の冗長ビット、約2割はパイロット記号
1波800G と 2波400G ボーレートの差は 2.96 dB。PSD をそろえれば打ち消し合い、誤り訂正の分だけ 800ZR が約 0.9 dB 有利
分岐・挿入の構成 カラーレスで合波すると全送信機の帯域外雑音が各チャネルに積み上がるため、送信機の帯域外雑音と漏れ光を厳しく抑える必要がある
監視 pre-FEC BER による劣化の検出と、C-CMIS で読める EVM、MER、eSNR、SNR マージン

参考文献

日本語の資料

  • NTT技術ジャーナル「デジタルコヒーレント光伝送技術の今後の展開」── デジタルコヒーレント技術の世代ごとの高速化の流れ:https://journal.ntt.co.jp/article/18123

規格・仕様書

発表資料・技術資料


  1. OIF「Implementation Agreements」。IA の位置づけと、400ZR(01.0:2020年3月、02.0:2022年11月、03.0:2024年10月)、800ZR(2024年10月)、800LR(2025年4月)、C-CMIS 01.4(2025年4月)の版と時期:https://www.oiforum.com/technical-work/implementation-agreements-ias/ ↩ ↩2 ↩3

  2. OIF プレスリリース(2020年4月29日)。400ZR は特定の距離での相互接続に焦点を当てた OIF 初のプロジェクト。光アンプありの2点間 DWDM(120km 以下)と、光アンプなしの単一波長(損失 11dB)の2用途。単一キャリアの DP-16QAM、差動でない位相符号化、誤り訂正後の誤り率の下限 1.0E-15 未満の CFEC、400GBASE-R の物理層として動作:https://www.oiforum.com/oif-publishes-implementation-agreement-for-400zr-coherent-optical-interface/ ↩ ↩2 ↩3

  3. Lightwave(2020年10月)。OpenZR+ MSA は 2020年5月に設立を発表し、当初のメンバーは Acacia、Cisco、富士通オプティカルコンポーネンツ、InnoLight、Juniper、Lumentum、NTT エレクトロニクス:https://www.lightwaveonline.com/optical-tech/transmission/article/14184990/openzr-msa-group-releases-first-specification ↩

  4. OpenZR+ MSA Technical Specification Rev 3.0。改版履歴(Rev 1.0:2020年9月4日、100 GHz 向け/Rev 2.0:2022年7月29日、75 GHz 向け/Rev 3.0:2023年7月28日、400G 8QAM・送信パワーの高いモード・カラーレス構成)、モードとボーレート(Table 1-3、Table 10-1)、ボーレートの式、ZR400 フレームの構造(§3.2)、oFEC の NCG 11.6 dB と限界の BER 2.0E-2、oFEC の効果(§4)、送信パワーと構成の型(Table 11-0)、回線の値(Table 11-1)、送信の値(Table 11-3、11-4x)、Media ID:https://openzrplus.org/wp-content/uploads/2024/04/openzrplus_rev3p0_final2.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16 ↩17

  5. OIF プレスリリース(2024年10月30日)。800ZR IA は1スパン・光アンプありの 80〜120km DWDM 向けで、データセンター間接続が対象。400ZR IA 3.0 は不備の修正と値の定義の明確化:https://www.oiforum.com/oif-releases-800zr-coherent-interface-implementation-agreement-ia-and-key-400zr-ia-updates-addressing-market-demands-for-scalable-interoperable-high-capacity-solutions/ ↩

  6. IEEE SA「IEEE P802.3dj」。状態は Active PAR。同じページの承認済み規格の一覧に、DWDM でコヒーレント検波により 80km 以上を伝送する 100G の物理層を加えた IEEE 802.3ct-2021 がある:https://standards.ieee.org/ieee/802.3dj/11115/ ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  7. OpenZR+ MSA「FAQ」。OIF が決めた Ethernet 向けの ZR フレームと、Open ROADM でも使われる oFEC を組み合わせたもの:https://openzrplus.org/faqs/ ↩

  8. OpenZR+ MSA Rev 1.0 の発表(2020年9月30日)。oFEC はもともと Open ROADM MSA が通信事業者のメトロ用途向けに決めたもの:https://openzrplus.org/resources/openzr-msa-group-releases-rev-1.0-specification/ ↩

  9. OIF-800ZR-01.0(2024年10月8日)。§1〜2:1スパン・光アンプあり・80〜120km・2点間の雑音で制限される DWDM、光の分岐・挿入なし。§3:クライアントは 100GbE×8、200GbE×4、400GbE×2、800GbE×1。§4:フレームは ITU-T G.709.1 と G.709.6 の FlexO-8e と FlexO-8e-DO-16QAM、100G ZR インスタンス8本の 128ビットインタリーブ(Figure 9)、クライアントの割り当て(Table 2)、GMP、FDD/FED と測定間隔(初期値1秒)、待ち時間の仕組み。§5:oFEC と DP-16QAM、oFEC は G.709.6 と同一、冗長ビットの割合 15.3%、最小ハミング距離 42 以上。§7.3:C-CMIS による EVM、MER、eSNR、SNR マージン。§8:150 GHz 間隔 × 32チャネル:https://www.oiforum.com/wp-content/uploads/OIF-800ZR-01.0.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16

  10. CableLabs「Forward Error Correction (FEC): A Primer」。OIF 400ZR の CFEC は限界の BER 1.22E-2(NCG 10.8 dB)、oFEC は 2E-2:https://www.cablelabs.com/blog/forward-error-correction-fec-a-primer-on-the-essential-element-for-optical-transmission-interoperability ↩

  11. MapYourTech「FEC Families for Coherent Interfaces: CFEC and OFEC」(二次資料)。400ZR のボーレートから逆算すると、CFEC の冗長ビットは約 14.8%:https://mapyourtech.com/fec-families-for-coherent-interfaces-cfec-and-ofec/ ↩

  12. OIF-800LR-01.0(2025年4月)。800ZR や G.709.3 と違い、FEC 構造と別のフレーム構造を定義せず、クライアント信号を FEC 構造に直接入れる。OAM はない。内側の符号だけを使う形と、外側の符号を付け直す形の2構成:https://www.oiforum.com/wp-content/uploads/OIF-800LR-01.0.pdf ↩ ↩2 ↩3

  13. NADDOD 400G QSFP-DD ZR+ データシート(OIF-400ZR-02.0 と OpenZR+ 2.0 への準拠をうたう)。400ZR:59.84375 GBd、送信 −10〜−6 dBm、受信 −12〜0 dBm、必要 OSNR 26 dB、波長分散 2,400 ps/nm、DGD 33 ps、ピーク偏波依存損失 3.5 dB(OSNR ペナルティ 1.8 dB 以下)、偏波の回転 50 krad/s。400ZR+:必要 OSNR 24 dB、波長分散 20,000 ps/nm:https://resource.naddod.com/files/%20products-Optical%20Transceivers%20&%20Cables/2024-11-01/qdd-400g-zr-datasheet-010345.pdf ↩ ↩2

  14. P. Stassar ほか、IEEE P802.3ct 寄書(2019年3月)。400GBASE-ZR の表に「OIF の値」として、送信 −10〜−6 dBm、受信 −12〜0 dBm、受信 OSNR 耐力 26 dB、波長分散 2,400 ps/nm、DGD 30 ps、偏波依存損失 3.5 dB、偏波の回転 50 krad/s を記載(当時の OIF 400ZR 草案の値):https://www.ieee802.org/3/ct/public/19_03/stassar_3ct_01_0319.pdf ↩

  15. D. van den Borne(Juniper Networks)、ECOC 2024 Market Focus 発表資料。400ZR と 800ZR の比較表(到達距離 120km、最小リンク損失 24 dB、送信パワー 400ZR −10 / −9 dBm・800ZR −13 / −7 / −2 dBm、受信 400ZR −12〜0 dBm・800ZR −9〜0 dBm、受信 OSNR 26.0 / 27.0 dB)、800ZR の 118.2 GBd と 150 GHz 間隔、400ZR IA 02.0 での 75 GHz 対応、400G OpenZR+ の必要 OSNR 24 dB と、800G の比較でチャネルパワーを 10log(133/60) ≒ 3.5 dB 高くする設定:https://www.ecocexhibition.com/wp-content/uploads/Dirk-van-den-Borne-20240925-ECOC24-Market-Focus-The-need-for-speed-IP-optical-integration-with-800ZRZR-final.pdf ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5

  16. OIF「OFC 2025 800ZR Interop White Paper」。受信 OSNR のしきい値の測定は、2台を除き 800ZR の受信 OSNR 耐力の要求値(27 dB/0.1 nm 以下)を満たした:https://www.oiforum.com/wp-content/uploads/OFC-2025-800ZR-Interop-White-Paper-4_17.pdf ↩

  17. E. Maniloff「IEEE P802.3dj Coherent PHYs」ITU-T ワークショップ資料(2024年)。審議中の案として、800GBASE-ER1 のボーレートを 118.2 GBd(許容差は未定)と記載:https://www.itu.int/en/ITU-T/Workshops-and-Seminars/2024/0713/Documents/Eric%20Maniloff.pdf ↩

  18. Nokia 800G ZR/ZR+ データシート。800ZR 対応品(800G モード)で、118.20 GBd、送信 −10〜−2 dBm、送信機の帯域内 OSNR 37 dB、受信 OSNR 26.6 dB、波長分散 3,000 ps/nm、偏波モード分散 108 ps、偏波依存損失 4 dB、偏波の回転 175 krad/s(いずれも製品の値):https://www.nokia.com/asset/i/215394/ ↩

  19. Anritsu「OIF 400ZR Interoperability White Paper OFC 2025 Plugfest」。ほとんどの組み合わせは OIF-400ZR IA の受信 OSNR の値(26 dB/0.1nm 以下)を満たしたが、2組は 26.2〜26.38 dB/0.1nm で値を超えた:https://dl.cdn-anritsu.com/en-en/test-measurement/files/Technical-Notes/White-Paper/ofc2025-400zr-er1100.pdf ↩

  20. MapYourTech「OSNR Budget Design for Single-Span ZR/ZR+ DCI Links」(二次資料)。800ZR は DP-16QAM・118.203 GBd・150 GHz × 32チャネルで、受信 OSNR の値 27.0 dB は送信機自身の雑音を含めて決められている、と説明:https://mapyourtech.com/osnr-budget-design-for-single-span-zr-zr-dci-links/ ↩

  21. IEEE 802.3ct 寄書(2020年1月)。OIF 400ZR に準拠した送受信機を 75 GHz 間隔の DWDM で使うと、隣の波長からの漏れ込みと符号間干渉で、100 GHz 間隔より約 2 dB の OSNR の悪化が生じうる(計算による検討):https://www.ieee802.org/3/ct/public/20_01/sluyski_3ct_01_0120.pdf ↩

  22. Cisco 800G ZR/ZR+ データシート(2026年7月更新)。800ZR は光アンプありで最大 120km、800G ZR+ は Open ROADM と相互接続できる PCS モードを使い、光アンプありで 1,000km 超(メーカーの公称値):https://www.cisco.com/c/en/us/products/collateral/interfaces-modules/transceiver-modules/qsfp-dd-osfp-800g-zr-zr-plus-coherent-optics.html ↩

  23. US Patent 12,463,727「Tunable optical filter in coherent optical transmitters」。端局の OSNR ペナルティの要因として、カラーレスの合波構造による雑音の集中(noise funneling)を挙げ、送信機の前段に波長可変フィルタを置いて低減する方法を説明:https://image-ppubs.uspto.gov/dirsearch-public/print/downloadPdf/12463727 ↩

  24. 「Towards full band colorless reception with coherent balanced receivers」(ResearchGate 掲載の論文と関連文献の要旨)。受信機の前段のフィルタを除くカラーレス受信は、波長数が少なければ可能だが、一定数を超えると受信機の飽和を防ぐためにフィルタが必要になる:https://www.researchgate.net/publication/224846585_Towards_full_band_colorless_reception_with_coherent_balanced_receivers ↩

  25. IEEE P802.3dj D1.0 のコメント集。800GBASE-ER1 を、DP-16QAM とコヒーレント検波で少なくとも 40km を伝送する 800 Gb/s の物理層(Clause 187)と定義:https://www.ieee802.org/3/dj/comments/D1p0/8023dj_D1p0_comments_final_clause.pdf ↩ ↩2

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?