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FUJITSU PRIMERGY TX1320 M1によるESXiサーバ構築手順まとめ

Last updated at Posted at 2020-09-19

静音サーバの中古を手に入れたので、ESXi6.7u3をインストールして自宅ラボとして使用するために実施した構築手順を備忘録としてまとめておきます。

ハードウェア仕様

品名:PRIMERGY TX1320 M1
型番:PYT1321T2S
CPU:Intel Xeon E3-1220v3
MEM:12GB
HDD:SAS 300GB(2本)
RAID:D2607-A21 (PY-SR2L2, PYBSR2L2)
富士通 製品ページ

メモリの増設について

PRIMERGY TX1320 M1のメモリを増設するにあたって注意が必要だったのでまとめておきます。富士通のシステム構成図をよく読めば理解できる内容ですが、知識不足もあり、自分は適合しないメモリを増設してししまいました。注意すべき点は下記の通りです。

  • メモリはPC3-12800E、またはPC3L-12800Eを購入すること
  • PC3-12800E、PC3L-12800Eの混在でも動く
  • サーバ用としてあるPC3-12800R(ECC Registered)のメモリは動かない
  • 対応するメモリの容量は1枚あたり4GBまたは8GBで、最大32GBまで搭載可能

構築手順

実際に作業した手順を次にまとめました。作業する際に参考にしてください。

  1. BIOSとiRMC S4のファームウェアを最新にする

富士通のサイトからTX1320 M1用のBIOSとiRMC S4ファームウェアのアップデータを入手して最新の状態にします。既存のバージョンによっては段階的にアップデートする必要があるので、ダウンロードしたファイルに格納されている手順書をよく読んでからアップデートします。具体的なアップデート方法はアップデートファイルのドキュメントで確認してください。ドキュメントは日本語で書かれており、また分かりやすい記述なので迷うことはないでしょう。

  1. RAID構成を再構築する

RAID構成を変更するには起動時にCtrl+Hを押し、WebBIOSを起動することで可能となります。画面はGUIとなるので、マウスが必須になる点に注意が必要です。RAID構成については環境によって変わってきますので、各々で決めましょう。

別の方法としてRAIDを管理するソフトウェアがあるみたいですが、ESXiで使うための設定がうまくできずに使えていません。そのうち手順を整理してトライしてみようかとは思います。

  1. My vmwareからESXi 6.7のライセンスキーを入手する

2020年9月時点では、ESXiの最新版は ESXi 7なのでMy vmwreから普通にライセンスキーを取得するとESXi 7用を入手することになります。
PRIMERGY TX1320 M1は、ESXi 6.7までの対応となりますので、ESXi 7のライセンスキーでは問題がありました。色々探してみたものの見つからず、途方に暮れていたところ、ESXi 7無償版ダウンロードページのURLにバージョン指定のパラメータがあったので、そこを変えると何とESXi 6用のライセンスキーを入手できました。ただ、今後も同様の手順が使えるかは不明なので注意してください。

  1. PRIMERGY用のカスタムイメージをダウンロードする

富士通サーバ PRIMERGYはVMwareでサーバ独自のドライバなどを含んだカスタムイメージが公開されているので、今回はそれを使います。

(追記) 後日気が付きましたが、カスタムイメージはESXi 6.7u3が用意されています。
後でアップデートする手間を考えると初めからESXi 6.7u3でインストールする方が良いです。

  1. USBメモリでのインストーラーを準備する

ダウンロードファイルはISOイメージなので、通常であればCD/DVDでの起動ディスクを作りますが、今回はUSBメモリを使ったインストーラーを準備します。自分はMacなので、Mac上で起動USBメモリを作成しますが、いろいろ試した結果、下記のやり方で成功しました。

  1. VMware Host Clientへアクセスする

インストール後に再起動すると、初期状態だとDHCPでホストOSのIPアドレスが画面に表示されます。そのIPアドレスにログインするとESXiの設定などをGUIで行えます。

  1. ESXi 6.7u3へのアップデートの適用

ESXi 6.7のインストールはFujitsu用のカスタムイメージを使ったので、u3(Update3)も同じくカスタムイメージを使います。手順の詳細は富士通のページにマニュアルとして公開されていますので、そちらで確認してください。

カスタムイメージはVMwareのページにて公開されていますので、そちらからダウンロードします。

  1. ESXi 6.7u3 へのパッチ適用

脆弱性対応やバグ修正でVMwareからパッチが公開されていますが、FUJITSU PRIMERGY用のカスタムイメージを使ってインストールしたESXiホストにこれらを適用してしまうと、カムタムイメージで適用されていた各種ドライバなどがVMwareのものに上書きされてしまう危険性があります。適用可能なパッチについては富士通のサイトにて公表されていますので、まずはそちらをチェックしましょう。

2020年9月22日時点では、ESXi 6.7u3のカスタムイメージを使った場合には、パッチ ESXi670-201912001 が適用できるみたいです。

パッチ適用コマンド例

テストコマンド例
esxcli software vib update --dry-run -d /vmfs/volumes/datastore1/updata/ESXi670-201912001.zip
適用コマンド例
esxcli software vib update -d /vmfs/volumes/datastore1/updata/ESXi670-201912001.zip

終わりに

記事投稿時も試行錯誤しながら作業しています。気になったことがあれば随時追加していきます。

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