これは ZOZO Advent Calendar 2025 カレンダー シリーズ1の9日目の記事です。昨日の投稿は @kei_gnu さんの 「Triton Inferene ServerをつかったSageMaker AIを構築する」でした。
はじめに
ZOZO でデータサイエンティストをしている @curry_on_a_rice です。今回はモブプログラミング(以下、モブプロ)でスキルの幅が広がった話をします。
データサイエンティストの役割は年々広がって、分析やモデリングだけでなく、システム運用やプロダクト開発との接点も増えています。AIエージェントの登場もあり、この傾向は加速しているとも感じます。私は最近、MLOps や SRE とモブプロを行う機会を得ました。そのプロセスを通じて、得られた知見を紹介します。
積極的にドライバーを務める利点
モブプロでは、コードを書くドライバーと、コードを見ながら意見をするナビゲーターに分かれます。今回のモブプロは複数回行っていたのですが、積極的にドライバーになるように立候補しました。
ドライバーの役割を担うことは、「専門外の部分まで自分の手を動かす」ことになります。ナビゲーターであれば理解が曖昧な部分は流れてしまいますが、ドライバーになるとそれが許されません。
MLOps や SRE の知識は、データサイエンス領域からは少し距離があり、普段の業務だけでは深く触れにくい分野になります。しかし、モブプロでは専門家であるメンバーとリアルタイムで議論し、理解しながら手を動かすことができます。この体験は、ドライバーになって初めて最大化されます。
事前に素案を作成し、議論の質とスピードを高める
積極的にドライバーに名乗り出るからには時間効率が悪くならないように工夫をしました。それが、モブプロの前の「素案」作りです。
素案と言っても完全な実装ではなく、以下のイメージです。
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叩き台としての実装
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目的・背景の整理
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想定される論点や不明点
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必要そうな情報や調査
素案があることで、モブプロ中の必要な議論に集中できました。もしかするとモブプロの主流なやり方とは異なるかもしれませんが、モブプロは複数人の時間を使う場であるため、事前準備の重要性は大きかったです。
素案作りは AI エージェントとペアプロ
素案作りでは、AI エージェントを活用し、初動を高速化しました。
主に以下のことを AI エージェントと“ペアプロ”することで大幅に時短できました。
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コードの骨組みづくり
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想定される選択肢の列挙
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参考になりそうなアーキテクチャ例の収集
その上で、自分は「方針の妥当性」や「プロダクト文脈との整合性」を考えることに注力しました。こうすることで、素案作りにかかる時間を削減しつつ、質はむしろ向上したと感じています。
まとめ
今回のモブプロで得られた学びをまとめると以下です。
● 専門外の領域ほど、能動的に飛び込む価値がある
ドライバーになると、理解が曖昧なままでは進められない。
その分だけ学習効率は格段に上がる。
● 準備によって議論の質は劇的に変わる
素案は議論の叩き台になる。
軸があるからこそ議論に集中でき、時間を有効に使える。
● AI エージェントは「初動」を担う最高の相棒になる
AI エージェントに任せられる部分は積極的に委ね、人間は総合的な判断や議論に注力できる
おわりに
モブプロを通じて、専門外の領域へ積極的に踏み込むことで、スキルの幅が大きく広がったことを実感しました。事前の素案づくりによる議論の効率化、AI エージェントを活用した初動の高速化は、今後のプロジェクト推進においても再現性の高いアプローチだと考えています。
また、データサイエンティストが MLOps や SRE といった周辺領域に理解を広げることは、より実装可能性を踏まえた提案ができる、プロダクト全体を見据えたモデリングができる、異なる専門家との協働がスムーズになるといった大きなメリットもあります。
この記事がモブプロを行う際やスキルの幅を広げる参考になれば幸いです。