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01. GUI CADから脱却して設計をコード化するという考え方

Last updated at Posted at 2026-01-23

はじめに

機械設計の多くは GUI CAD を使って行われていますが、
「この設計をもう一度作れと言われたら面倒だな」
と感じたことはないでしょうか。

私は設計を再利用可能な資産として扱うために、
GUI 操作ではなく コードとして設計を記述する 方法を取っています。

この記事では、その考え方を
Full Code Mechanical Design として紹介します。


GUI CAD の限界

GUI CAD は形状を作るには非常に便利ですが、
設計意図や判断理由が残りにくいという問題があります。

例えば、

  • なぜその寸法なのか
  • どの条件が変わると形状が変わるのか
  • 別の設計に流用できるのか

といった情報は、操作履歴の中に埋もれてしまいます。

結果として、設計は「その場限りの成果物」になりがちで、
再利用や自動化が難しくなります。


設計をコードで書くという発想

設計をコードで書く、というと
「CAD を捨てるのか?」と思われるかもしれませんが、
そうではありません。

ここで言うコード化とは、

  • 設計を パラメータ
  • 設計判断を 条件分岐
  • 設計ルールを 関数や構造

として記述することです。

形状そのものではなく、
形状が生成されるルール を残す、という発想になります。


Full Code Mechanical Design とは

Full Code Mechanical Design では、

  • 図面や GUI 操作を最終成果物にしない
  • 設計の本体は「コード」
  • CAD は結果の可視化・確認に使う

という役割分担を取ります。

コードには、

  • 寸法の依存関係
  • 制約条件
  • 設計意図

がそのまま残るため、
「なぜこうなっているのか」を後から追うことができます。


GUI 操作とコード設計の違い

GUI CAD とコード設計の違いを簡単にまとめると以下のようになります。

観点 GUI CAD コード設計
再現性 人依存 高い
差分管理 困難 Git 等で可能
設計意図 残りにくい 明示的
再利用 手作業 パラメータ変更

特に「差分が取れる」という点は、
設計レビューや長期運用で大きな差になります。


どんな人に向いているか

この考え方は、すべての設計者に向いているわけではありません。

特に向いているのは、

  • 設計を何度も作り直す人
  • 類似形状を量産する人
  • 設計ルールを共有・教育したい人
  • Python などのコードに抵抗がない人

逆に、単発・一品ものの設計では
GUI CAD の方が速い場合もあります。


小さく始めるコツ

最初からすべてをコード化する必要はありません。

  • 寸法計算だけをコードにする
  • パラメータ表をコードで管理する
  • 形状生成の一部だけを自動化する

といった形で、
GUI CAD と併用 しながら始めるのがおすすめです。


おわりに

設計をコードで書くという考え方は、
効率化のためだけのものではありません。

設計を「その場限りの作業」から
再利用可能な知識資産 に変えるための方法です。

GUI CAD を否定するのではなく、
その限界を補う手段として、
コード設計という選択肢を持っておくと
設計の自由度は大きく広がります。


出典・補足

本記事は、以下の資料で整理している考え方を
Qiita向けに要約・解説したものです。

本記事本文は「考え方の共有」を目的としています。
具体的なコードや資料の利用条件については、
上記ページをご参照ください。

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