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立場が逆転したときのことを考えて振る舞ったほうがいい

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自分が20代のときの、個人事業主だった時代に、それはもう頻繁に目にした光景だった。

個人事業主はベテラン(ここでは50代以上のことを指す)になると仕事が急激に少なくなるケースがある。会社員だと出世競争にさらされることはあっても仕事を減らされることは特殊な場合を除いてほとんどない。
管理職には興味がなく、あくまでプレイヤーとしてずっと勝負していきたい、という孤高の存在もベテランの域に達した世代からはちょくちょく出てくる。
長年の間、丁寧にキャリアを積んできた熟練のスキルや経験があらゆる局面で役に立つ。ベテランが現場で重宝されることはとても多い。

それは個人事業主も同じだ、むしろスキル一本で飯を食べる側面が強い事業形態なので、なおさら時間をかけて磨いてきたスキルが数多くの案件で引き合いが出てくるはずだ。なのになぜ仕事がなくなっていくのか。

単純な話だ。長年ずっと現場の人の恨みを買ったからだ。

これは個人事業主だけの話ではないが、立場によって態度を変える人間というのは多い。その時点で強い権限を持つ年上の発注者には従順で媚びるけれど、下っ端の若いスタッフにはキツい態度で接する、みたいな人はどこにでもいる。
ただ月日が流れるとキツく接してきた若いスタッフの実力が伸びてきて権限が付与されるようになると状況がガラリと変わる。

人間はいろいろな意味でシンプル。愛情を注いできてくれた人には恩を返すし、不当に扱ってきた人には同じように接する。よほど代替の効かないスキルを持っていない限りは別の人に仕事が渡っていく。
当然といえば当然のこと。自業自得だし、厳しい世界だとも思わない。平成になって以降に生まれた我々世代にとってベテランのそういう失敗をよく見てきたので、立場の弱い人にこそ親切な態度で接することを意識している仕事仲間は今も多い。

メモリ製造企業の不遇時代

以前にこんな投稿をした。

今年のIT業界はAIをテーマにしたデータセンター関連の出来事が非常にホットである。AIサーバ向けのメモリ需要がかつてない爆発的な伸びを見せており、特にHBMの需要は桁違いに膨れ上がってきて、Micron(マイクロン)は今、世界で最も注目を浴びている企業だろう。

そんなマイクロンだが、最近とある企業との対立が表面化され、大衆の興味・関心はにわかにそちらに移行しつつある。

iPhoneやiPadを展開するAppleは世界最大級の半導体購入企業である。彼らが販売している端末向けに毎年莫大な数のDRAM、NANDフラッシュメモリを購入する。
Appleによる巨大な発注を長期契約で受けられたら。メモリ製造企業にとってこれほど大きな仕事はない。とんでもなく大きな売上になるため、各サプライヤにとってApple案件は絶対に失いたくない、という心理的構造になりやすい立場にあった。

そこで摩擦が起きたのが2023年のメモリ不況。DRAMとNANDが大幅な供給過剰となって、販売価格は急落した。マイクロンはこの時期に利益率がかなり低下して赤字を抱えそうなところまで追い込まれた。
販売価格が急落した最も大きな要因として、一部の購入企業が非常に攻撃的な振る舞いで、価格引き下げを要求してきたことを最近明かしている。直接的な名指しはしなかったものの、勘が悪い人間でもそれがAppleを指していることは一目瞭然だった。

メモリ製造企業の逆襲

そして今年、立場が完全に入れ替わった。

需要の方が大きくなったメモリ市場で、製造側の価格決定力が強くなったことで今度はAppleがメモリ価格上昇で苦しめられている。追い込まれたAppleは中国のメモリ製造企業への製品調達の要望をトランプ政権に提出する事態にまで発展した。その企業は中国軍関連の重要企業であるため、承認が下りる可能性が低く、このままではアメリカ国内で暴騰した価格での購入を余儀なくされるだろう。

需要があるうちに高い価格での販売で利益を得るのは当たり前のことであるが、互いに良好な関係を築けていれば、ある程度のサポートも得られただろう。
マイクロンはあの当時、価格引き下げによる利益低下で計画していた設備投資を中止にせざるを得なくなって、それが現在のメモリ不足に大きく影響を及ぼしているとして、Appleだけでなく他のハードやクラウド事業の企業に対しても大きな不満を表明している。

当時の恨みは相当なものに感じる。イケイケどんどんの鼻が伸びる時期にいかに逆風の状況を想像できるか。これはビジネスだけにとどまらず、人生の生き方においても大きな教訓となる事例だと思う。

ひとりごと

ちと早いが今夏のお盆あたりに何の予定を入れないことに決めた。近場で旅行もいいかなと思ったが、おとなしくすることにした。

一回出かけるだけでこんなに体力を使うのかと思わされるばかり。いかに独身の子なし時代が楽ちんだったか、思い知らされている。もうすこし子育て世帯を尊敬すべきだった。多くの子どもの声が響くような場所は避けてばかりだったし。

そしていよいよ自宅が狭くなった。かなりコンパクトな集合住宅に賃貸で生活していて、そろそろ親子ともどもストレスに感じるくらい手狭になってきた。さっさと住宅購入すべき、というサインなのか。
戸建てへの引っ越しだと駅から遠くなるため、マイカーも必要になる。お金がとんでいく。ひぇー。

今夏はおとなしくする。大きな出費は避けて、住宅を買った後でやりくりできるようになればいい。

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