はじめに
生成AIツールを活用した、自動運転AIチャレンジへの取り組みを不定期に連載していきます。本記事は、GoogleのNotbookLMを使った音声解説でポッドキャスト配信📻も行っています。
自動運転AIチャレンジとは?
自動運転AIチャレンジは、日本自動車技術会が主催しているイベントで、自動運転技術の開発を模擬した競技です。2019年に始まり、予選ではシミュレーションレース、本選ではカートを使った実車でのレースが行われます。参加者はAutowareというオープンソースの自動運転ソフトウェアを使用し、独自のアルゴリズムやコードを開発して競い合います。過去の大会情報は公式サイトで確認できます。
予選ルール
自動運転AIチャレンジ2025の予選は、シミュレーションによるレース形式で行われます。参加者は、お台場シティサーキット東京ベイのコースを模擬したシミュレーター上で、6周の周回タイムを競います。速度上限は35km/hで、これを超えると一時的に速度が5km/hに制限されます。各チームは、提供されたAutowareのソースコードを基に独自のアルゴリズムを開発し、そのコードを圧縮してオンラインで提出します。採点はシミュレーターと自動採点機能を用いて行われます。
URL:https://automotiveaichallenge.github.io/aichallenge-documentation-2025/preliminaries/rules.html
シミュレータ
自動運転AIチャレンジのシミュレータは、Ubuntu22.04が動作する環境が必要で、AIチャレンジ用のAutowareはDockerコンテナで提供されます。シミュレータはAWSIMを使って車両やコースを再現しており、提供されるAWSIMシミュレータはCPU版とGPU版があり、CPU版は3Dアニメーションはありませんが、ROSのRVizを使って2D画面で走行状態を確認できるようになっています。
URL:https://automotiveaichallenge.github.io/aichallenge-documentation-2025/specifications/simulator.html
Autowareとは
Autowareは、自動運転ソフトウェアのオープンソースプロジェクトで、GitHub上で公開されています。現在はROS2をベースに開発されており、MiddlewareとしてROSのコンポーネントで構成されています。Autowareは、センサーからのデータを処理し、車両の制御を行うための機能を提供しており、自動運転技術の開発に利用されています。
自動運転AIチャレンジのハードル
「自動運転AIチャレンジ」に参加してみたいけれど、Autowareはなんだか難しそう…。
このように感じている方も多いのではないでしょうか。LinuxコマンドやDocker、ROSといった専門知識に加え、シミュレーション環境のセットアップやデバッグなど、初学者にとっては「どこから手をつければ…」と途方に暮れてしまうことも少なくありません。
AIツール 三種の神器とは?
AIツールの進化は目覚ましく、日々新しいモデルやサービスが登場しています。まさに過渡期にある今、それぞれのツールは互いに切磋琢磨し、機能も目まぐるしく変化しています。
そこで本記事では、たくさんあるツールをその「役割」に着目し、筆者が勝手ながら「三種の神器」と名付けています。特定のツール名ではなく、3つの機能に注目し必要に応じて使い分けるのがポイントです。
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🧠AIチャット(参謀)
どんな素朴な疑問やアイデアの壁打ちにも、24時間いつでも付き合ってくれる賢い相談役です。根気よく質問を重ねることで、思考を深める手助けをしてくれます。 -
📝AIコードアシスタント(書記)
コード生成やドキュメント作成など、面倒なドラフト作業を高速でこなす有能なプログラマー兼ライターです。この記事を含めて、裏方でサポートしてくれます。😆 -
🤖AIエージェント(執事)
無茶ぶりなタスクも、計画を立て、自律的に実行してくれる頼れる実行役です。デバッグなど複数のステップが必要な作業を自動化してくれます。
AIツールの例
- AIチャット
- ChatGPT
- Microsoft Copilot
- Google Gemini
- Claude
- AIコードアシスタント/ SWエージェント
- Cursor
- Cline
- WindSurf
- GitHub Copilot
- Gemini CLI
さいごに
次回は、Visual Studio Code の準備やシミュレータのセットアップについて解説していく予定です。AIツールを活用して、自動運転AIチャレンジの予選に向けて一歩ずつ進めていきます!🚗💨