はじめに ✨📝
生成AIツールを活用した、自動運転AIチャレンジへの取り組みを不定期に連載していきます。 本記事は、GoogleのNotebookLMを使った音声解説でポッドキャスト配信を行っています。
前回は、筆者が勝手ながら呼んでいる「AIツール三種の神器」を生かすにあたり、土台となるVS Codeの導入について触れました。今回は、WSL(Windows Subsystem for Linux)上にUbuntuをセットアップし、AIチャレンジのシミュレータをセットアップします。🚀
ChatGPT5のリリース 🆕🤩
さて、ここで使っているGitHub Copilotも、チャットウインドウからGPT5(Preview)が選択できるようになりました。😎
気になった特徴として、これまではいろいろなAIモデルがあって、目的に応じてどれを使うか、選択に迷うことがありましたが、GPT5では、リアルタイムルーターという機能が追加され、自動で最適なモデルを選択するようになりシンプルになりました。
この分野で重要な数学やコーディング能力も向上しており、三種の神器をより賢くしていければと思います😆
WSL(Windows Subsystem for Linux)とUbuntuのセットアップ 🐧💻
- ここでは、Windows11を前提に、WSL(Windows Subsystem for Linux)上でUbuntu22.04をセットアップし、AIチャレンジの開発環境を整えます。
- WSLはWindows上でLinuxを動かすための機能で、手軽にLinux環境を利用できます。🔧
VS Codeからのターミナル起動 🖥️🟩
- まず左下の緑色のアイコン"><"をクリックして、"Connect to WSL"を選択し、WSL上のUbuntuと接続します。
- VS Codeは接続先のプラットフォームごとに新しいウインドウが開きます。(少し慣れが必要ですが)
- メニューバーの「Terminal」から「New Terminal」を選択し、エディター下にUbuntu22.04のターミナルを表示します。
- 新しいターミナルを開く場合は"+"ボタンで追加できます。
- ここではWSLを用いていますが、ホストPCと開発環境のLinux PCが異なる場合は、SSH接続を利用して同様に接続を行うこともできます。🔗
チャットウインドウ起動 💬🤖
- VS Code上部のGitHub Copilotのアイコンをクリックし、Open Chatを選択します。Copilotのチャットウインドウが開きます。
- GitHub Copilotの場合、Ask:参謀、Edit:書記、Agent:執事を使い分けることができます。
- Cursor,Cline,Windsurfなど他のツールの場合、少しUIが異なるかもしれませんが、基本的な考え方は同じです。
- セットアップ中にエラーが発生した場合、参謀や執事に質問しながら進めていくことができます。
- どうしても行き詰ってしまった場合は、チャットから執事(Agent)に依頼してコマンドを実行してもらいます。😅🆘
WSLのUbuntu Desktop環境のセットアップ 🖥️🧑💻
Ubuntu22.04をインストールした直後は、Desktopツールがインストールされていません。
Ubuntu Desktopをインストールして、GUI環境が利用できるようにします。🛠️
export DEBIAN_FRONTEND=noninteractive
sudo apt update
sudo apt upgrade -y
sudo apt install -y ubuntu-desktop-minimal
ファイルマネージャーの起動 📂🗂️
インストール後、GUIアプリが起動できるか確認します。
WSLでは、ウインドウアプリと同じようにLinuxアプリを起動することができます。
nautilus &>/dev/null &
WSLの再起動 🔄
WindowsのPowerShellを開き、以下のコマンドを実行します。
wsl --shutdown
wsl
トラブルが発生し、再起動したい場合などでも利用できます。⚡
AIチャレンジ用のシミュレータのインストール 🏎️🕹️
公式サイトの環境構築手順に従って、AIチャレンジ用のシミュレータをWSL上にインストールします。
仮想環境のインストール 🐍
VS CodeのターミナルでUbuntu22.04を開き、公式サイトのコマンドを実行していきます。
WSLを使う場合、描画なしAWSIMを選択します。
AWSIMのコピー 📦
- 公式サイトの描画なしAWSIMのダウンロードに従い、ホストPCからAWSIM.zipをダウンロードします。
- Windowsのエクスプローラを使って、Linuxのフォルダーへコピーすることができます
コピー先: ~/aichallenge-2025/ - 以下のコマンドで解凍し、aichallenge-2025/aichallenge/simulator/AWSIM/AWSIM.x86_64に実行権限を設定します
unzip ~/aichallenge-2025/AWSIM.zip -d ~/aichallenge-2025/aichallenge/simulator
chmod +x ~/aichallenge-2025/aichallenge/simulator/AWSIM/AWSIM.x86_64
大会用リポジトリのビルド 🏗️
公式サイト大会用リポジトリのビルド・実行の手順に従い、Dockerイメージのビルドを行います
Dockerコンテナ起動とAutowareのビルド 🐳🔧
以下のコマンドでDockerコンテナを起動後、Dockerコンテナのターミナルに切り替わります。
cd ~/aichallenge-2025
./docker_run.sh dev cpu
- ここで、VS Codeの左下の緑色のアイコン"><"をクリックして、Attach to Running Containerを選択し、起動したコンテナを選択します。
- 新しいウインドウが開いたら、メニューの「Terminal」から「New Terminal」を選択し、ターミナルを表示します。これにより、VS CodeでDockerコンテナ上のファイルを開くことが可能になります。🗃️
- 次に、公式サイトに従い、Autowareのビルドを行います。
Dockerコンテナ上でのSimulator起動 🏁
公式サイトの手順に従い、Dockerコンテナのターミナルで、以下のコマンドを実行し、Simulatorを起動します。🚦
./run_evaluation.bash
WSLの環境では、Rviz起動後、車両が初期位置でふらついた状態ですが、VS Codeのターミナルで+ボタンを押してターミナルを開き、次のコマンドを実行するとスタートするようです。🏎️
./publish.bash all
Simulatorの終了 🛑
Simulatorのプロセスを強制終了する場合は、Dockerコンテナのターミナルで以下のコマンドを実行します。🗑️
./pkill_all.bash
さいごに 🎉👏
今回はWSL上にUbuntuをセットアップし、AIチャレンジのSimulatorをセットアップし、車両を走らせるところまで行いました🚗
次回は、AIチャレンジの指南書を作成し、AIとコンテキストを共有しながら協同作業し、次のステップへ進んでいく内容を予定しています。📚🤖