日常的に買う食品や日用品の値上げは、各社のニュースリリース・PDF・IR資料など発表媒体が分かれていて、「どの会社の、何が、いつから、どれくらい変わるのか」を横断的に確認しづらいと感じていました。
そこで、公式発表を中心に価格改定情報を整理して確認できる 値上げナビ を作りました。この記事では、値上げ情報をそのまま集めるのではなく、確認できるデータとして扱うために分けている工程を紹介します。
目標
ユーザーが知りたいのは「値上げがあるらしい」という話題ではなく、次のような具体的な情報です。
- 対象の企業・ブランド・商品
- 発表日と実施日
- 値上げ・価格改定・内容量変更などの種別
- 改定率または改定額
- 改定理由
- 元になった公式発表へのリンク
この形にそろえることで、カレンダー・カテゴリ・メーカー別ページ・検索結果のいずれから見ても、同じ基準で比較できます。
データを候補と公開済みに分ける
収集時点の情報をそのまま公開すると、対象範囲の読み違い、実施日の取り違え、古いURLの再利用などが起こります。そのため、データはまず候補として保存し、確認済みのものだけを公開側へ反映する構成にしました。
データには、企業名・ブランド名・カテゴリ・発表日・実施日・改定種別・対象商品・価格幅・理由・出典URL・出典種別・確認ステータスを持たせています。出典URLと確認ステータスを含めることで、「なぜ掲載しているのか」を画面から追えるようにしています。
収集から公開までの流れ
- 企業の公式サイト、ニュース、PDFなどを巡回する
- 変更がありそうなページを候補としてキューに追加する
- 商品名・実施日・価格幅・理由などを抽出する
- 重複、過去の発表、対象外のページを確認する
- 確認済みの候補だけを公開データへ反映する
特に4番目を省かないことを重視しています。1つの発表に複数ブランドや多数の商品が含まれることもあるため、候補を分割したり、情報不足なら確認待ちに戻したりできるようにしました。
失敗URLと処理コストも運用対象にする
価格改定情報の収集は、URLの移転・PDF差し替え・DNSエラーなどで必ず失敗します。失敗を単なる件数として扱うのではなく、取得失敗・探索失敗・未修復のように理由を分け、代替URLの探索や修復を行えるようにしています。
また、解析処理はキューと実行履歴を持たせ、取得・候補作成・確認・公開を別々に管理しています。これにより、処理量や費用を確認しながら必要な範囲だけを再実行できます。
現在の公開機能
- 値上げ予定を月ごとに確認できるカレンダー
- 食品・外食・日用品・ヘルスケアなどのカテゴリ別一覧
- メーカー・ブランド別のページ
- 実施日、対象商品、改定幅、理由、公式出典の表示
- 公式確認済みかどうかを区別するステータス表示
サイト: 値上げナビ
今後
今後は、実施前の通知、過去の価格改定推移、内容量変更の見える化をより充実させる予定です。情報の量だけではなく、出典と確認状態が追えることを大事にしながら改善していきます。
値上げ情報の収集・正規化・公開フローを作る際の参考になればうれしいです。