はじめに
ChatGPTの無料版というと、「便利だけれど、何回か使うと上限に達する」という印象を持っている人も多いのではないでしょうか。
ところが2026年8月、かなり嬉しい変更が入りました。
ChatGPT FreeとGoでは、日常的なテキストチャットを回数無制限で利用できるようになっています。1
2026年8月26日時点では、日本語の公式料金ページにもFreeについて「GPT-5.6 Lunaでのテキストチャットは無制限」と明記されており、OpenAI Help Centerの説明とも一致しています。12
これは結構大きな変更です。
ただし、ChatGPTのすべての機能が無制限になったわけではありません。ファイルアップロード、画像生成、音声、データ分析などには別の上限があります。
さらに現在のChatGPTでは、Free/Goに提供される「GPT-5.6 Luna」と、有料プランで使える「GPT-5.6 Sol」の違いも重要になっています。
本稿では2026年8月26日時点のOpenAI公式情報をもとに、現在のChatGPTが「何なら無制限で、何に制限があり、LunaとSolはどう違うのか」を整理します。
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1. Freeでも普通のテキストチャットは無制限になった
OpenAIは2026年8月、FreeユーザーとGoユーザーにGPT-5.6 Lunaを展開し、日常的なテキストチャットを無制限化しました。3
OpenAI Help Centerでは、FreeおよびGoについて、不正利用防止措置の範囲内で「日常的なテキストチャットを無制限に利用できる」と説明しています。1
つまり、たとえば次のような使い方です。
- 分からない用語について質問する
- 文章について相談する
- アイデアの壁打ちをする
- コードの意味を質問する
- 勉強の相手になってもらう
- 旅行や買い物について相談する
こうした通常の文字ベースのやり取りについては、従来のように「あと何回話せるだろう」と強く意識する必要がなくなりました。
もちろん、不正利用防止のための安全対策や一時的な制限までなくなったわけではありません。したがって厳密には「一切の制限が存在しない」ではなく、通常利用におけるテキストチャットの回数上限が撤廃されたと理解するのが適切でしょう。1
Goの意味も少し変わった
ここで興味深いのがGoです。
Freeでも通常テキストチャットが無制限になったため、Goを単純に「Freeよりたくさんチャットできるプラン」と捉えると、現在の仕様とは少しずれます。
2026年8月26日時点の日本語料金ページでは、Goの特徴としてFreeより次の利用量が増えるとされています。2
- ツールを使ったメッセージ
- ファイルアップロード
- 画像生成
- 音声チャット
- メモリ
つまり現在のFreeとGoの違いは、普通の会話回数よりも、ChatGPTに道具を使わせる量の違いに寄ってきています。
これはChatGPTの料金体系そのものが、「何回AIと話せるか」から「どこまで高度な処理をさせるか」へ変わってきたとも考えられます。
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2. GPT-5.6 LunaとSolは何が違うのか
Free/Goの通常チャット無制限化を理解するうえで重要なのが、GPT-5.6 LunaとGPT-5.6 Solの違いです。
OpenAIはGPT-5.6を単一モデルではなく、主にSol、Terra、Lunaという性能・コスト特性の異なるモデル層として展開しています。4
| モデル | OpenAIによる位置づけ | 主な特徴 |
|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol | フラッグシップ | 高度な知的作業や複雑な推論を重視 |
| GPT-5.6 Terra | バランス型 | 性能、速度、コストの中間 |
| GPT-5.6 Luna | 最速・最低コスト | 日常利用や大量処理に向く |
標準のChatGPTでは、FreeとGoにGPT-5.6 Lunaが提供されます。Free/GoからGPT-5.6 Solを選択することはできません。1
一方、PlusではGPT-5.6 Solの中程度・高の推論を利用でき、Proではさらに極高やGPT-5.6 Sol Proが利用できます。1
Lunaは「性能の低い旧モデル」ではない
Lunaについて注意したいのは、単純な旧世代モデルではないことです。
LunaはGPT-5.6ファミリーに属する現行モデルであり、OpenAIは最速かつ最も低コストなモデル層として位置づけています。4
つまり設計思想としては、
Lunaは日常的な処理を高速・低コストに大量処理するモデル
であり、
Solはより難しい問題に計算資源を投入するフラッグシップモデル
という関係です。
Free/GoにはThinkも用意されていますが、Thinkを押したからSolに切り替わるわけではありません。Free/GoのThinkもGPT-5.6 Lunaを使用します。1
概念的には次のようになります。
Free / Go
│
└─ GPT-5.6 Luna
├─ 通常応答
└─ Think:Lunaでもう少し考える
Plus / Pro
│
└─ GPT-5.6 Sol
├─ 即時モード
├─ 中程度
├─ 高
└─ 極高 / Sol Pro ※対応プランのみ
では、実際の性能差はどのくらいか
OpenAIが公開しているGPT-5.6の評価結果を見ると、Lunaも相当に高い性能を持っています。一方で、複雑な仕事や長い文脈を扱う評価ではSolとの差が広がるケースがあります。4
代表例をいくつか抜き出すと、次のようになります。
| 評価 | Luna | Sol |
|---|---|---|
| Agents' Last Exam | 50.3% | 52.7% |
| 経営コンサルティング業務 | 35.4% | 43.2% |
| Big Finance Bench | 36% | 53% |
これらはOpenAIが公開した評価結果であり、実際のすべての利用場面にそのまま当てはまるわけではありません。4
それでも、日常的な質問ではLunaでも十分高性能であり、仕事の複雑さが上がるほどSolを使う価値が出てくる、という役割分担は理解しやすいでしょう。
FreeでLunaを使ってChatGPTに慣れ、より複雑な分析、調査、コーディングなどが必要になった段階でPlus以上のSolを使う。
現在のプラン構成は、かなり分かりやすくなっています。
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3. 無制限なのは「普通の会話」。ファイルやExcelは別
ここは今回の変更でもっとも誤解しやすいところです。
テキストチャット無制限と、ChatGPT全機能無制限は同じではありません。
OpenAIは、Free/Goの通常テキストチャットとは別に、次の機能には個別の利用上限が存在すると説明しています。1
- ファイルアップロード
- 画像生成
- 音声
- データ分析
- その他のツール
Freeのファイルアップロードは1日3個
2026年8月26日時点のOpenAI「ファイルアップロードFAQ」では、Freeユーザーのアップロードは1日3ファイルまでとされています。5
一般ユーザー全体には3時間あたり最大80ファイルという制限もあり、ピーク時間帯には上限を引き下げる場合があります。5
また、CSVやスプレッドシートについてはファイルサイズがおおむね50MBまでとされています。5
したがって、
普通に文章で質問する
→ Freeでも無制限
PDFをアップロードして解析する
→ ファイル利用枠を消費
Excelをアップロードして分析する
→ ファイル・データ分析側の制限対象
と考えると分かりやすいでしょう。
ChatGPT for Excelも別枠
さらに現在は、ExcelやGoogle Sheetsそのものの中でChatGPTを使う「ChatGPT for Excel and Google Sheets」も提供されています。6
2026年8月26日時点では、Free、Go、Plus、Proを含む対象ユーザーに世界的に提供されており、FreeとGoは制限付きアクセス、PlusとProはプランのエージェント型使用上限の範囲内で利用できます。6
大きなブック、多段階の編集、複雑な分析ほど、エージェント型の利用量を多く消費する場合があります。6
ここも通常チャットとは考え方が違います。
AIと文字で話して答えを返してもらうだけなら計算量は比較的小さい一方、Excelのセルを読み、数式を理解し、複数シートを参照しながら実際に編集するとなれば、AIが実行する作業量は大きくなります。
そのため現在のChatGPTは、
普通の会話
↓
広く無制限化
ファイル・画像・データ分析
↓
個別の利用上限
Excel・Work・Codexなどのエージェント型作業
↓
作業量に応じた利用枠
という階層で捉えると理解しやすくなります。
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4. Free/Goには広告が表示される場合がある
FreeとGoには、もう一つ有料プランとの違いがあります。
広告です。
2026年8月26日時点のOpenAI Help Centerでは、FreeおよびChatGPT Goには広告が表示される場合がある一方、Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduには広告を表示しないと説明されています。7
ただし、Free/Goを使えば必ず広告が出るという意味ではありません。広告は対象地域などに応じて段階的に提供されています。7
また、OpenAIはChatGPTの回答と広告は独立して生成されると説明しています。広告主がChatGPTの回答内容を決める仕組みではありません。7
Freeには広告なし設定もある
広告テストの対象地域では、Freeのまま広告なしに切り替える選択肢も用意されています。7
ただし、広告なしFreeでは利用上限が低くなり、画像生成やDeep Researchなど一部機能が利用できなくなる場合があります。
つまりFreeには、
広告を許容して、より広い無料利用枠を使う
という選択肢と、
広告を表示せず、利用できる量や機能を減らす
という選択肢が存在します。
Free/Goの通常テキストチャット無制限化と広告導入を合わせて見ると、無料ユーザーとの会話そのものを広く提供しつつ、計算量の大きな処理や広告非表示、高度なモデルを有料側の価値として設計しているように見えます。
これはOpenAIが公式に料金戦略として説明したものではなく、本稿で現行仕様から整理した仮説です。
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おわりに
2026年8月26日時点で、ChatGPT FreeとGoは、日常的なテキストチャットを無制限で利用できます。12
これはシンプルですが、かなり大きな変更です。
以前の無料版ChatGPTでは、「あと何回使えるのか」を考えながら質問する感覚がありました。
現在は、
普通にAIと話すことそのものは、Freeでもかなり自由になった
と言えます。
その代わり、差が付く場所が変わりました。
| やりたいこと | 現在の考え方 |
|---|---|
| 普通にAIと会話する | Free/Goでも無制限 |
| より多くファイルや画像を扱う | Go以上で利用枠が拡大 |
| 複雑な推論をさせる | Plus以上のSol |
| 最大級の推論を使う | Pro等のSol Pro |
| Excelやエージェントに実作業させる | 別の利用枠を意識 |
| 広告を表示したくない | Plus/Pro等、または対象地域の広告なしFree |
以前は「課金すると、より多くChatGPTと話せる」という側面が目立っていました。
2026年8月現在は、
会話は広く開放し、高度な知能、長いコンテキスト、ツール、エージェント作業に対して利用枠を設ける
という構造へ寄っているように見えます。
そしてFreeに提供されているLunaも、単なるお試し用の旧モデルではありません。GPT-5.6世代の高速・低コスト層です。
とりあえずAIに聞いてみる。何度でも壁打ちしてみる。
その入口が無料でかなり広くなったことは、生成AIをこれから使う人にとって素直に嬉しい変更ではないでしょうか。
なお、ChatGPTのプランや利用上限は短期間で変更されることがあります。本稿は2026年8月26日時点の公式情報に基づいています。将来参照する場合は、OpenAIの料金ページとHelp Centerで最新情報を再確認することをおすすめします。
参考
-
OpenAI Help Center「ChatGPT の GPT-5.6」 — Free/Goの通常テキストチャット無制限、Luna/Sol、Thinkおよび推論設定の根拠 公式ページ ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9
-
OpenAI「ChatGPT 料金」 — 2026年8月26日時点のFree/Go/Plus/Proの機能比較、日本語ページでのテキストチャット無制限表記の根拠 公式ページ ↩ ↩2 ↩3
-
OpenAI「ChatGPT の GPT-5.6 Sol を改善し、無料ユーザーの利用機会を拡大」 — Free/GoへのLuna展開とテキストチャット無制限化の発表 公式ページ ↩
-
OpenAI「GPT-5.6:目標に合わせて拡張するフロンティアインテリジェンス」 — Sol、Terra、Lunaの位置づけと公式ベンチマーク 公式ページ ↩ ↩2 ↩3 ↩4
-
OpenAI Help Center「ファイルアップロード FAQ」 — Freeの1日3ファイル、3時間80ファイル、スプレッドシートのサイズ上限など 公式ページ ↩ ↩2 ↩3
-
OpenAI Help Center「ChatGPT for Excel and Google Sheets」 — Excel/Sheetsの対応プランとエージェント型利用上限 公式ページ ↩ ↩2 ↩3
-
OpenAI Help Center「ChatGPT での広告」 — Free/Goの広告、有料プランの広告非表示、広告なしFreeの仕様 公式ページ ↩ ↩2 ↩3 ↩4


