駆け出しエンジニアの心境を綴る
この記事は、新卒1ヶ月目の駆け出しエンジニアが感じたリアルな気持ちを書きなぐったものです。
エンジニア一年目の同期や、これからエンジニアになろうと思っている学生に読んでもらえたら嬉しいです。
生い立ち(という名の経歴)
大学時代、僕は研究でPythonを少しかじった程度の学生でした。自分の研究に必要なコードを書くくらいで、体系的なエンジニアリング能力は皆無。
情報系の学部でもなかったため、「CLIって何? Gitって美味しいの?」というレベル。にもかかわらず、そこそこの大手企業に入社してしまいました。なぜかと言えば、研究内容と口先だけの知識で、面接やES(エントリーシート)をうまく乗り切ってしまったからです。
圧倒的知識不足という名の「壁」
これからの世代は、GPTネイティブとして生成AIを使いこなすのが当たり前になるでしょう。でも、ここで注意したいのが、思考停止でAIに丸投げしてしまうことです。
何を隠そう、僕がいいサンプルです。研究ではコードを読めはしたものの、ゼロから書くことはほとんどできませんでした。(今も大して変わらないですが…)
これが、後で本当に自分を苦しめることになります。研究のような小規模な実装なら、AI頼りの"脳筋"でも何とかなるかもしれません。しかし、実際の開発現場では、システム間の連携や環境上の制約が必ず発生します。こうなると、AIにも理解できない現象が次々に起こるのです。
生成AIは、プロジェクトの全ての環境や依存関係を完璧に理解しているわけではありません。そこで思考停止していた人間は、途端に何もできなくなります。
感覚としては、普段答えを丸写ししていた生徒が、模擬試験になった途端に何も解けなくなるのに似ています。それくらい、無力さを痛感するのです。
だからこそ、これからエンジニアを目指すなら、一つひとつの動作やエラーを自分の知識として蓄える習慣を絶対につけてほしいと、心の底から思います。
邪魔でしかないプライド
次に、いらないプライドの話です。
プライドは要らない。誰もが分かっていることだと思います。でも、"変"にプライドが高い人は、無意識に他人と比較して、心の中で見下したりしていないでしょうか。
それは自分の成長を妨げるだけでなく、「自分も誰かに見下されているんじゃないか」という焦燥感に常に駆られ、心をすり減らします。
こんな性格は、長い目で見ると本当に危ない。
いっそ、「自分は何もできない、使えない人間だ」と認めてしまった方が、よっぽど楽になれます。そこからが本当のスタートです。何を隠そう、僕自身が今、こうして文章を書くことで自己肯定感を必死に保っているのですから。
同期との絶望的な差
同期が、とにかく優秀です。
彼はいわゆる名門大学の出身。同じ大学出身でも、専門が違えば張り合えるかもしれません。でも彼は、僕がこれから戦うエンジニアリングの分野に、とことん詳しい。
負けた…いや、最初から勝負の土俵にすら立てていなかった。
もはや張り合う気力も起きない。まるで、負けを確信したベジータのよう。
理想と現実
入社前に思い描いていた理想と合っていた部分もありますが、そのほとんどは勘違いでした。
先輩社員との圧倒的な実力差を目の当たりにして痛感したのは、彼らの「知識に対する欲求」の凄まじさです。これはきっと、子供の頃から培われた先天的なものに違いありません。
僕は根拠のない自信があったから、「開発なんて余裕だろう」と高を括っていました。一日中働いているコンサルタントの方が大変そうだ、とさえ思っていました。
でも、今となってはコンサルが羨ましくさえあります。彼らは自分の頭と手を動かして仕事を進められるからです。一方エンジニアは、基礎知識という土壌がなければ、頭を悩ませることすらできず、ただただ手が止まってしまうのです。
例えるなら、国語の評論文は知識がなくても何とか読み解けるかもしれません。でも、数学は公式を知らなければ一問も解けない。
エンジニアとコンサルの違いは、この「手も足も出ない感」にあるのだと思います。
意気込み
僕はこれから、淡々と業務をこなしていきたいと思います。レベル1でも戦いをやめなければ必ず、パーティには入れると信じて、長い目で勝ちたいと思います。
これからもこういった記事を書いていくので、見ていただければと思います。