今年8月に会社でLonT大会という20分間プレゼンが6枠ある社内ミニカンファレンスに近い催しがあり、そこで脳のリソースをうまく使おうというプレゼンをしました。
せっかくなので公開できるバージョンのスライドも作成しましたが、ブログ記事としても書いていきます!
最近仕事で 「常に何かに追われている感覚」 はありませんか? やりたいことはあるのに手が回らない、タスクをこなしているはずなのに成果が見えにくい。
これは、あなたの能力不足ではなく、脳の「メモリ(リソース)」がパンクしているだけかもしれません。
今回は、エンジニアリング的に自分の脳のリソースを管理し、 「楽して(=無駄な負荷を減らして)成果を出す」 ための手法についてまとめます。
なぜ私たちは「疲弊」するのか?
まず、大前提として脳のリソース(認知機能)には限界があります。 PCに例えるなら、メモリです。ブラウザのタブを100個開いた状態で重たい処理をしようとすれば、PCはフリーズしますよね。人間も同じです。
認知負荷理論では、この負荷を以下の3つに分類します。
- 課題内在性負荷(本来の難易度):そのタスク自体が持つ難しさ。
- 課題外在性負荷(ノイズ):通知、不安、ツールの使いにくさなど、本来不要な負荷。
- 学習関連負荷(成長):理解や学習のために使うべき、ポジティブな負荷。
私たちが目指すべきは、「2. ノイズ」を徹底的に殺し、空いたリソースを「1. 本来のタスク」や「3. 成長」に割り当てることです。
脳のメモリを解放する3つのハック
では、具体的にどうやって「ノイズ(課題外在性負荷)」を減らせばいいのでしょうか。明日からできる具体的なアクションを3つ紹介します。
1. 脳内メモリを使わず「外部化」する
「あれやらなきゃ」「この後MTGだっけ?」といった些細な記憶維持に、脳のメモリを使わないでください。脳は記憶装置ではなく、演算装置として使うべきです。
- タスクは全て書き出す:記憶せずに記録する。
- カレンダーに入れる:時間管理を脳でやらない。
- 手順書を作る:毎回「どうやるんだっけ?」と思い出すコストをゼロにする。
頭の中にあるものを全て外部ストレージ(メモツールなど)に書き出して、脳のキャッシュをクリアにするイメージです。
2. タスクを「2〜4時間」サイズに分割する
「巨大なタスク」はそれだけで不安を生み、認知負荷を高めます。「終わるかな…」という不安がノイズになるのです。
そこで、タスクは 「2〜4時間程度で終わる粒度」 まで分割してください。
- メリット1:見通しが立ちやすくなり、不安が減る。
- メリット2:午前1つ、午後1つなど、スケジューリングしやすくなる。
「検索機能を実装する」ではなく、「検索機能のバックエンド仮組みを実装する(4h)」まで分解しましょう。これだけで心理的ハードルが劇的に下がります。
3. 視覚的ノイズを遮断する
意外と見落としがちなのが、視界から入ってくるノイズです。
- PCのデスクトップ:ファイルで散らかっていませんか?
- ブラウザのタブ:「後で読む」で50個くらい開いていませんか?
- 通知:集中時にSlackやメールの通知が来ていませんか?
これらは全て、バックグラウンドで走る不要なプロセスのようなものです。「今やること」以外は視界に入れない環境を作りましょう。
まとめ:余白(Yohaku)を作ろう
「楽をする」というのは、決して怠けることではありません。 創意工夫によって無駄な負荷を減らし、自分の中に「余白」を作る技術です。
余白ができれば、新しい技術を学ぶ余裕も生まれるし、突発的なトラブルにも冷静に対処できます。そして何より、仕事のパフォーマンス(成果)が上がります。
気合や根性で乗り切るのではなく、自分のリソースを正しく管理(マネジメント)する。 そんなエンジニアリングなアプローチで、日々の仕事を少し「楽」にしてみませんか?