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iPhoneのアプリClaushでClaude Code環境を作る——サーバーセットアップから接続まで

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Last updated at Posted at 2026-04-07

Claushとは

Claushは、iPhoneからVPS上のClaude CodeをSSH経由で操作するiOSアプリです。チャット感覚でClaude Codeに指示を出せるほか、アプリを閉じてもVPS上で処理が継続するバックグラウンド実行に対応しています。

はじめに

この記事では、iPhoneだけでサーバー上のClaude Codeを操作できる環境を構築する手順を解説します。

完成すると以下が実現します。

  • iPhoneのアプリからサーバーに接続し、Claude Codeをチャット形式で操作できる
  • PCを開かずにコード生成・ファイル編集・デプロイ指示ができる
  • バックグラウンド処理中は別のことをして、完了をSlack通知で受け取れる

カフェで作業しながら、旅行の移動中に、美容室でカラー中でも——スキマ時間を開発時間に変えられます。


必要なもの

項目 詳細
iPhone iOS 16以上推奨
サーバー VPS(Hetzner、さくらのVPS等)または自宅PCにVPN経由
Claude Code サーバー上にインストール(手順は後述)
Claushアプリ App Store配布(無料)

Claushアプリ: App Storeからインストール
公式サイト: https://claush.jp/


Step 1: サーバーを用意する

ClaushはSSHで接続できるLinuxサーバーであれば動作します。大きく2つの選択肢があります。

選択肢A: VPS(推奨)

VPS(仮想専用サーバー)はデータセンターで24時間365日稼働するサーバーです。月数百円〜数千円で借りられ、外出先からでも常時接続できます。

選択肢B: 自宅のPCにVPN経由で接続する

すでに自宅にLinux環境(Ubuntu等)があり、外出先からも接続したい場合はVPNという手段もあります。

  • TailscaleなどのVPNサービスを使うと、自宅PCにプライベートIPで接続できる
  • 自宅PCの電源が入っていることが前提となる
  • VPSより初期費用を抑えられるが、自宅PCのスリープ・シャットダウンの影響を受ける

外出中も関係なく使いたい、バックグラウンド処理を確実にこなしたい場合はVPSが安定しています。

VPSのスペック選びの目安

Claude Code自体はAnthropicのAPIを呼び出すだけなので、VPS本体に高スペックは必要ありません。VPS上で何を動かすかによってスペックを選びましょう。

用途 推奨スペック 具体例(Hetzner)
Webサイト管理・ファイル編集 2vCPU / 2〜4GB RAM CX22(月約$4)
軽い開発(Node.js / Python) 2〜4vCPU / 4〜8GB RAM CX32(月約$6)
Dockerを使った開発 4〜8vCPU / 8〜16GB RAM CX43(月約$10)

おすすめ: Hetzner CX43

筆者はHetzner CX43(8vCPU / 16GB RAM)を利用しています。フィンランドにサーバーがありますが、SSHはテキストベースの通信なので遅延はほとんど感じません。コストパフォーマンスに優れており、Dockerを含む開発用途であればCX43が最初の選択肢として最適です。

参考: VPS選び——Hetzner CX43がおすすめな理由


Step 2: サーバーの初期設定

サーバーを用意したら、PC(またはiPhoneのターミナルアプリ)からSSH接続して初期設定を行います。

ユーザーの作成と権限設定

多くのVPSはrootユーザーで初期ログインします。rootのまま作業するのはセキュリティ上好ましくないため、まず一般ユーザーを作成します。

# 新しいユーザーを作成(例: ubuntu)
adduser ubuntu

# sudoグループに追加
usermod -aG sudo ubuntu

# 新しいユーザーに切り替えて確認
su - ubuntu
sudo whoami  # rootと表示されればOK

パスワードなしsudo(NOPASSWD)の設定

Claude Codeはコマンドを自動実行します。sudoのたびにパスワード入力が求められると処理が止まってしまうため、NOPASSWDを設定しておくことを推奨します。

# sudoersファイルを安全に編集
sudo visudo

# 末尾に以下を追記(ubuntuの部分は自分のユーザー名に変更)
ubuntu ALL=(ALL) NOPASSWD:ALL

注意: NOPASSWDは利便性が上がる反面、サーバーへの不正アクセス時のリスクも上がります。SSHキー認証を使い、パスワード認証を無効化するなどのセキュリティ設定と合わせて運用してください。

新しいユーザーでSSHキーを設定する

Claushから新しいユーザーでSSH接続するために、公開鍵を登録します。

# 新しいユーザーでSSHディレクトリを作成
mkdir -p ~/.ssh
chmod 700 ~/.ssh

# Claushアプリで生成した公開鍵を登録
echo "ssh-ed25519 AAAA...(Claushで生成した公開鍵)" >> ~/.ssh/authorized_keys
chmod 600 ~/.ssh/authorized_keys

以降の手順はこの一般ユーザーで作業します。


Node.js のインストール(LTS版推奨)

Claude Codeの動作にはNode.jsが必要です。LTS版(偶数メジャーバージョン)を使用してください。

nvm を使う方法(推奨)

# nvm をインストール
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.40.1/install.sh | bash

# シェルを再読み込み
source ~/.bashrc

# LTS版をインストール・有効化
nvm install --lts
nvm use --lts

# バージョン確認
node -v   # v22.x.x 以上であることを確認
npm -v

apt を使う方法(Ubuntu)

# NodeSource リポジトリを追加して最新LTSを導入
curl -fsSL https://deb.nodesource.com/setup_lts.x | sudo -E bash -
sudo apt-get install -y nodejs

node -v

Claude Code のインストール

npm install -g @anthropic-ai/claude-code

# インストール確認
claude --version

認証方法について

Claude Codeの認証には2種類あります。

方式 概要 向いているケース
APIキー方式 ANTHROPIC_API_KEY 環境変数を設定 VPS常時稼働・自動化・チーム利用
OAuthサブスクリプション方式 ブラウザでAnthropicにログイン ローカルPC・個人利用

VPSでの利用にはAPIキー方式を推奨します。ブラウザが不要なため、ヘッドレス環境でもそのまま動作します。

# Anthropic Console(https://console.anthropic.com/)でAPIキーを発行し、環境変数に設定
export ANTHROPIC_API_KEY="sk-ant-xxxxxxxxxx"

# 永続化する場合は .bashrc または .zshrc に追記
echo 'export ANTHROPIC_API_KEY="sk-ant-xxxxxxxxxx"' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc

# Claude Code を起動して動作確認
claude

OAuthサブスクリプション方式を使う場合は claude を初回起動した際にブラウザが開くので、PCからその認証URLを開いてログインする必要があります。


Step 3: Claushアプリの設定

インストール

App Store: Claush からインストールします。

SSH接続情報の入力

Claushを起動したら、画面右上またはサーバー管理画面から「サーバーを追加」を選びます。

入力項目 内容
ホスト(Host) サーバーのIPアドレスまたはホスト名 123.456.789.123
ポート(Port) SSHポート(デフォルト22) 22
ユーザー名(Username) SSHログインユーザー ubuntu / root
認証方式 SSHキーまたはパスワード SSHキー推奨

SSHキー認証を使う場合

Claushアプリ内でSSHキーペアを生成できます。生成後に表示される公開鍵(~/.ssh/authorized_keys に追記する文字列)をサーバー側に設定してください。

# サーバー上で公開鍵を登録
echo "ssh-ed25519 AAAA...(Claushで生成した公開鍵)" >> ~/.ssh/authorized_keys
chmod 600 ~/.ssh/authorized_keys

接続情報を入力後、「接続テスト」を実行して成功すれば設定完了です。


Step 4: 実際に使ってみる

基本的なチャット操作

接続後、Claushのチャット画面に自然言語で指示を入力します。Claude Codeがサーバー上で処理を実行し、結果を返します。

ユーザー: プロジェクトのREADMEを更新して、セットアップ手順を分かりやすく書き直して

Claude: かしこまりました。現在のREADME.mdを確認して更新します...
(Claude CodeがVPS上でファイルを読み込み・編集)

ターミナルモードへの切り替え

Claushはチャットモードとターミナルモードを切り替えられます。

  • チャットモード: Claude Codeと会話形式で操作
  • ターミナルモード: 通常のSSHターミナルとして使用(直接コマンドを実行)

ターミナルモードに切り替えるには、画面上部のモード切替ボタンをタップします。

バックグラウンド処理 + Slack通知

Claushの最大の特長は、アプリを閉じても処理が継続する点です。

ユーザー: docker compose build して、終わったらSlackに「ビルド完了」と通知して

Claude: 了解しました。docker compose build を開始します。完了したらSlackに通知します。

この一言で:

  1. docker compose build がVPS上で実行される
  2. iPhoneをポケットにしまって別のことができる
  3. ビルド完了後、SlackにClaude Codeから通知が届く
  4. 通知を見て作業を再開

ビルドやデプロイ、テスト実行など時間のかかる処理も待ち時間ゼロで進められます。

参考: Claude Codeのバックグラウンド処理とSlack通知


トラブルシューティング

SSH接続できない場合

症状: Claushから接続しようとすると「Connection refused」または「Timeout」になる

確認手順

  1. サーバーのIPアドレス・ポート番号が正しいか確認する
  2. サーバー側のファイアウォール(ufw)でSSHポートが許可されているか確認する
# ufw の状態確認
sudo ufw status

# SSH(22番ポート)を許可
sudo ufw allow 22
sudo ufw enable
  1. SSHサービスが起動しているか確認する
sudo systemctl status ssh
# 停止している場合
sudo systemctl start ssh
  1. カスタムポートを使っている場合は /etc/ssh/sshd_configPort 設定と一致しているか確認する

Claude Codeが起動しない場合

症状: claude コマンドを実行するとエラーになる

確認手順

  1. Node.jsのバージョンを確認する(v18以上が必要、v20以上推奨)
node -v

バージョンが古い場合はnvmで更新します。

nvm install --lts
nvm use --lts
node -v  # v22.x.x 以上になっていることを確認
  1. Claude Codeが正しくインストールされているか確認する
which claude
npm list -g @anthropic-ai/claude-code

インストールされていない場合は再インストールします。

npm install -g @anthropic-ai/claude-code
  1. APIキーが設定されているか確認する
echo $ANTHROPIC_API_KEY

空白の場合は環境変数を設定してください(Step 2参照)。


まとめ

この手順を完了すると、以下が実現します。

できること 詳細
どこからでもClaude Codeを操作 カフェ・旅行中・外出先からiPhoneで操作
チャット形式で指示 自然言語でコード生成・ファイル編集・実行を依頼
バックグラウンド処理 アプリを閉じても処理継続・Slackで完了通知
ターミナルとして使う 通常のSSHターミナルとしても利用可能
コスト VPS代のみ(Hetzner CX43で月約$10)

PCを持ち歩かなくても開発サイクルを回せます。スキマ時間の活用が自然になりたい方にぜひ試していただきたい環境です。


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