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【Ruby】map関数をマスターして、素敵な競技プログラミング生活を

Last updated at Posted at 2016-05-20

Rubyに入門して5ヶ月が経ちました。
そこでまずatCoderというサイトでひたすら競技プログラミングの問題を解いて、Rubyの素振りをしました。

残念ながら比較的カンタンなA問題とB問題しか消化しなかったのですが、どちらもワンライナーで書けるようになってきたのでメモします。

ワンライナーとは
※ちなみに、セミコロンを挟んだような擬似的なワンライナーではありません。

ワンライナーではないコード

まず、ワンライナーではないコードを示します。

例えば、こんな問題があったとします。

4x4のマス目の盤面があります。
これが標準入力の形で与えられるので、180度反転させて標準出力しなさい。

入力例:
. . . .
. o o .
. x x .
. . . .

解答:
. . . .
. x x .
. o o .
. . . .

安直に書いたら、こんなコードになるかもしれません。

# 空の配列を用意。
table = []

# 入力を4行分受け取り、配列に格納。
4.times do |t|
  table.push gets.chomp
end

# 配列の各要素を反転。
4.times do |t|
  table[t].reverse!
end

# 配列自体を反転。
table = table.reverse!

# 標準出力。
puts table

あるいは、もう少しシンプルに書くとこうなるかもしれません。

table = []

4.times do |t|
  table << gets.chomp.reverse
end
puts table.reverse

ワンライナーのコード

さて、上記のメソッドをワンライナー化していきます。
ポイントはコレクション系のメソッドを使うことです。mapかreduceがいいのですが、今回の例ではmapを使います。

mapなどの配列の値を操作するメソッドまとめ

さて、mapを使ったコードがこちらになります。

puts (0..3).to_a.map{gets.chomp.reverse}.reverse

以下、説明をします。

範囲(Range)クラス

まず、範囲クラスのインスタンスを作ります。

(0..3) # 範囲クラスをインスタンス化

Ruby 1.9.3 リファレンスマニュアル > ライブラリ一覧 > 組み込みライブラリ > Rangeクラス

範囲を使うのは、後述するようにmapを使うためです。

範囲の配列化

次に範囲を配列化します。

(0..3).to_a # [0, 1, 2, 3]

ちなみに、配列の要素はなんでも構いません。
結局配列化するなら、以下の方法でもいいかもしれません。

Array.new(4) # [nil, nil, nil, nil]

http://ref.xaio.jp/ruby/classes/array/new

今回の例では、盤面は4x4と決まっていましたが、ひょっとしたら5x5の場合もあるかもしれません。その場合は、以下のようにして配列を作成します。

(0..gets.to_i).to_i 
# 盤の列数が標準入力で与えられるとする。

追記

コメントをいただきました。
Rangeの配列化は、to_aではなく以下のようにも実現できるようです。

(*0..3) # [0, 1, 2]

また、RangeはEnumerableを実装しているので、Enumerableの持つメソッドを使うことができます。

(0..3).map() # 配列化は不要

map関数で処理を行う

ここでようやくmapの登場です。

(0..3).to_a.map{ # ここに処理 }

[0, 1, 2, 3]という要素に対してそれぞれ、処理内容を実行します。なので、4回の処理が行われることになります。

今回の処理は、1行の入力を受けて反転させることです。

(0..3).to_a.map{gets.chomp.reverse}

map関数のポイントとして、map関数は新しく配列を作成して返す、というものがあります。
つまり、以下のコードのような挙動になります。

nums = [1, 2, 3, 4]
nums.map{|a| a * 2} # [2, 4, 6, 8]

上記では、4回ループが回ります。そして、その度にaにnumsの各要素が入り、aに対してa * 2が行われます。その結果を格納した配列が、最終的に返されるのです。

なので、以下のコードは、

(0..3).to_a.map{gets.chomp.reverse}

4回の標準入力をそれぞれ反転させた結果、それらを格納された配列を返します。

そして、その配列に対して、reverseをかけることで、最終的に180度回転したように出力することができます。

puts (0..3).to_a.map{gets.chomp.reverse}.reverse

何が嬉しいのか

ワンライナーで書くと何が嬉しいのでしょうか。
まず、頭を使います。if文やfor文をゴリゴリ書いても正解なのですが、頭を使ったほうが楽しいです!
肝となるmapやreduceの内容をどう書けばいいのか。それを考える時間は楽しいです。さらに、mapやreduceに持ち込むにはどうすればいいのか、というフェーズもあります。

また、mapはreduceは関数型チックであります。
ある配列を参考にして、新しい配列を返す、というのはイミュータブルで良いです。
イミュータブルに関しては、以下の記事がわかりや分かりやすかったです。

Immutableの利便性、大きなメリットについて。

というわけで、mapやreduceを使いうこなせば、ちょっと賢いエンジニアになれるかもしれません。

注意

リーダブルコードにあるように、短いコードと良いコードはイコールではありません。
ワンライナーはエレガントで面白いものですが、この記事では実務で書くことを推奨するわけではありません。

また、筆者はRuby初心者です。
文中に誤りがあったり、より良いコードの書き方があればぜひご指摘下さると嬉しいです。

では、素敵な競技プログラミングライフを~!!

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