docker compose (docker-compose) で複数サービスを起動する

docker compose (docker-compose) で複数のプロジェクトの画面を同時に立ち上げたいとき、調べると「ポートが被ってるからkillしろ」とか「別なところで起動してるdockerをdownさせろ」とか、『同時に立ち上げない前提』の記事ばかり目についたのでそれとは逆の意図で書きました。

現場では2個も3個も同時に開発のプロジェクトが走っていて、いちいちdockerを立ち上げ直すのが面倒だったので。

マシン環境は以下の内容で確認しています。

macOS Catalina バージョン 10.15.7
docker desktop バージョン 3.3.3

結論

プロジェクト同士でポートがかぶらないようにymlファイルを編集してから docker-compose -p other up -d または docker compose -p other up -d のコマンドで起動。

やったこと

結論から言えば上記の通り、docker-compose.yml のファイルを編集してポート番号を変更するのですが、例えばプロジェクトAとプロジェクトBを同時に起動したいとき、ymlファイルが以下のようになっているとします。

プロジェクトAのdocker-compose.yml

version: '3'

services:
  nginx:
    container_name: xxx_nginx
    image: xxx:nginx_v4
    volumes:
    - ./server:/data/www
    ports:
      - "80:80"
    depends_on:
      - php
  php:
    container_name: xxx_php
    image: xxx:php_v6
    volumes:
    - ./server:/data/www
  redis:
    container_name: xxx_redis
    image: xxx:redis_latest
    ports:
      - "6379:6379"
    volumes:
      - "./data/redis:/data"

プロジェクトBのdocker-compose.yml

version: '3'

services:
  nginx:
    container_name: nginx
    image: xxx:nginx_latest
    volumes:
    - ./server:/data/www
    ports:
      - "80:80"
    depends_on:
      - php
  php:
    container_name: php
    image: xxx:php_latest
    volumes:
    - ./server:/data/www
  redis:
    container_name: redis
    image: xxx:redis_latest
    ports:
      - "6379:6379"
    volumes:
      - "./data/redis:/data"

プロジェクトAを docker-compose up -d または docker compose up -d のコマンドで起動した後、ステータスを見てみると以下のようになります。

% docker compose ps
NAME                      SERVICE             STATUS              PORTS
xxx_nginx   nginx         running             443/tcp, 0.0.0.0:80->80/tcp, :::80->80/tcp
xxx_php     php           running             9000/tcp
xxx_redis   redis         running             0.0.0.0:6379->6379/tcp, :::6379->6379/tcp

nginx　や redis のポートがプロジェクトAとBで重複しているので、プロジェクトBのymlを以下のように変更します。

プロジェクトBのdocker-compose.yml

version: '3'

services:
  nginx:
    container_name: nginx
    image: xxx:nginx_latest
    volumes:
    - ./server:/data/www
    ports:
      - "81:80" #　←ここを変更
    depends_on:
      - php
  php:
    container_name: php
    image: xxx:php_latest
    volumes:
    - ./server:/data/www
  redis:
    container_name: redis
    image: xxx:redis_latest
    ports:
      - "6380:6379" #　←ここを変更
    volumes:
      - "./data/redis:/data"

その後 docker-compose -p other up -d または docker compose -p other up -d のコマンドで起動すると、

プロジェクトAは http://localhost/ で、 プロジェクトBは http://localhost:81/ で繋がるようになります。

参考URL

docker-compose の ports 指定まとめ
docker-compose.ymlの書き方について解説してみた
docker-compose を複数起動する