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2025年にQiitaで流行した技術スタック30選アドベントカレンダー Rust

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はじめに

2025年、Rustはシステムプログラミング言語として大きな転換点を迎えました。実験的な段階を脱し、主要プロジェクトにおいて本格採用が進んだ一年となりました。本記事では、2025年におけるRustの重要な出来事と、その技術的な魅力について解説します。

2025年のRust - 重要なマイルストーン

Linuxカーネルでの正式採用

2025年最大のニュースは、12月に東京で開催されたLinux Kernel Maintainers Summitにおいて、Rustが「実験的」な段階を卒業し、Linuxカーネルの正式な核となる言語として認められたことです。

Linux創始者のLinus Torvaldsは以前「Rustは本当にカーネルの一部になりつつあり、もはや実験的なものではない」と発言していました。この決定により、Rustは5年間の議論と統合の期間を経て、C言語とアセンブリと並ぶLinuxカーネルの正式な言語となりました。

Linux カーネルメンテナーのSteven Rostedは「反対意見はゼロだった」と述べています。これは、Rustがシステムプログラミングコミュニティから広く支持を得ていることを示しています。

興味深いことに、2025年12月に初のRust関連CVEが発行されました。しかし、この脆弱性は単にシステムをクラッシュさせるだけで、メモリ破壊を悪用できるものではありませんでした。同日、C言語部分で159件の他のCVEが発行されており、Rustの安全性の優位性が証明される形となりました。

Rust 2024 Edition

2025年2月にリリース予定のRust 1.85と共に、Rust 2024 Editionが導入されます。この新しいエディションでは、言語の一貫性と人間工学を向上させ、gen blocks、let chains、never型(!)などの待望の機能が追加されます。

主要バージョンリリース

2025年には以下のバージョンがリリースされました:

  • Rust 1.83 (2024年11月): constコンテキストでの機能が大幅に拡張され、コンパイル時評価の能力が向上しました
  • Rust 1.84 (2025年1月): さらなる安定化と改善が実施されました
  • Rust 1.85 (2025年2月予定): Rust 2024 Editionと共にリリース

Rustの技術的な強み

メモリ安全性とパフォーマンス

Rustは、ガベージコレクション無しでメモリ安全性を実現し、比類のないパフォーマンスと並行処理機能を提供します。これは、C/C++の速度とJavaやGoの安全性の良いところを組み合わせたものと言えます。

所有権システムと借用チェッカーにより、コンパイル時に多くのバグを検出できるため、ランタイムエラーのリスクが大幅に減少します。

成長する開発者コミュニティ

直近12ヶ月で226万7千人の開発者がRustを使用し、70万9千人が主要言語として使用しています。Rustは記録を更新した唯一の言語であり、Goの開発者の6人に1人がRustへの移行を検討していることも明らかになっています。

充実したツールチェーン

Rustの成功の一因は、優れたツールエコシステムにあります:

  • Cargo: パッケージマネージャーとビルドシステムが統合され、依存関係管理とコンパイルを簡素化
  • rustfmt: コードフォーマットの標準化
  • rust-analyzer: IDEとの優れた統合を実現する言語サーバー
  • crates.io: 急速に成長している高品質なライブラリエコシステム

主要な採用事例

クラウドインフラストラクチャ

AWS、Google、Amazon、Metaなどの主要テクノロジー企業は、重要なシステムコンポーネントにRustを採用しています。例えば、AWSはマイクロVM技術であるFirecrackerを完全にRustで開発しました。

WebAssembly (WASM)

Rustは、ブラウザやその他の環境でハイパフォーマンスなアプリケーションを実現するWebAssemblyの人気言語です。FigmaやShopifyなどの企業がWASM向けにRustを活用しています。

組み込みシステム

Rustの安全性とパフォーマンスは、組み込みプラットフォームでも高く評価されており、2024年には組み込みプラットフォームを対象とするユーザーがわずかに増加しました。

人気のWebフレームワーク

Rustでは、いくつかの高性能Webフレームワークが注目を集めています:

Axum

  • Tokioベースで、非同期処理に優れる
  • 型駆動のアプローチで、コンパイル時に多くのエラーを検出
  • 2025年のベンチマークで50万リクエスト/秒を達成
  • Web3やWasmとの親和性が高い

Actix Web

  • 速度重視のフレームワークで、60万リクエスト/秒を達成
  • Actorモデルを採用しており、学習曲線が急

Rocket

  • マクロを多用した洗練されたAPI
  • サーバーサイドレンダリング(SSR)に適している
  • async対応が他のフレームワークに比べて遅れている

2025年以降の展望

開発者需要の増加

Amazon、Google、Microsoftなどの主要テクノロジー企業がRustを本番環境で使用し、積極的にRust開発者を採用しています。2025年に向けて、Rust開発者の需要は大幅に増加すると予想されます。

新興技術への応用

IoTデバイス、AI・機械学習の推論エンジン、ブロックチェーン技術など、新興技術分野でRustの活用が進んでいます。KaspaやParity Technologiesなどのプロジェクトは、高性能で安全なブロックチェーンインフラストラクチャの構築にRustを使用しています。

エコシステムの成熟

Rustコミュニティは、開発者体験の継続的な改善に取り組んでおり、より良いエラーメッセージ、ユーザーフレンドリーなツール、スムーズな開発ワークフローが期待されます。

学習曲線への対処

Rustは学習曲線が急であることで知られていますが、その投資には価値があります。所有権や借用について慎重に考えること、安全に並行コードを書くこと、強力な型システムを活用することなど、Rustで開発することで得られるスキルは、他のプログラミング文脈にも応用できます。

まとめ

2025年は、Rustが実験的な言語から主流のシステムプログラミング言語へと移行した重要な年となりました。Linuxカーネルでの正式採用は、その転換点を象徴する出来事です。

メモリ安全性、高性能、そして成長するエコシステムを持つRustは、システムプログラミング、Webバックエンド、組み込みシステム、そして新興技術分野において、今後ますます重要な役割を果たすでしょう。

学習の難しさやコンパイル時間などの課題は残るものの、強力なコミュニティ、信頼性の高いツール、そしてパフォーマンスとセキュリティにおける明確な利点により、Rustは2025年以降も継続的な成長が見込まれます。

参考リンク

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