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2025年にQiitaで流行した技術スタック30選アドベントカレンダー Convex

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はじめに

2025年、モダンなWebアプリケーション開発において、バックエンドの複雑さを抽象化しつつ、リアルタイム性とタイプセーフティを両立させる技術が求められるようになりました。その中で特に注目を集めているのが Convex です。

本記事では、Convexの特徴と2025年の重要なアップデートについて詳しく解説します。

Convexとは

Convexは、フルスタックアプリケーション開発者のためのリアクティブなオープンソースデータベースプラットフォームです。データベース、サーバーサイド関数、クライアントライブラリを一体化して提供し、動的でリアルタイムに更新されるアプリケーションを簡単に構築できます。

主な特徴

1. TypeScriptファーストの開発体験

Convexでは、バックエンドのすべてをTypeScriptで記述できます。データベーススキーマからクエリ、APIまで、一貫してTypeScriptで開発できるため、型安全性が保証され、AIによるコード生成の精度も向上します。

// Convexでのクエリ定義例
export const getMessages = query({
  handler: async (ctx) => {
    return await ctx.db.query("messages").collect();
  },
});

2. リアルタイム同期

Convexの最大の特徴は、フロントエンドとバックエンド間の自動的なリアルタイム同期です。WebSocketの設定やキャッシュの無効化ポリシーを手動で管理する必要がなく、データベースの変更が即座にすべてのクライアントに反映されます。

3. トランザクション保証

SQLを書かなくても、強力なトランザクション保証が得られます。Mutation関数は自動的にトランザクション内で実行されるため、データの整合性が保たれます。

4. ドキュメントリレーショナルデータベース

ConvexのデータベースはJSON形式のドキュメントを扱いつつ、リレーショナルな関係性も表現できるハイブリッドなアプローチを採用しています。

2025年の主要アップデート

1. オープンソース化とセルフホスティング対応(2月)

2025年2月、Convexはセルフホスティング機能を正式リリースしました。これには、Dashboardのオープンソース化、PostgreSQLやMySQLのサポート追加、Dockerコンテナでのパッケージングが含まれます。

セルフホスティングの意義:

  • ロックイン懸念の解消
  • コンプライアンス要件への対応
  • オフライン開発環境の実現
  • アクティブなコミュニティによる検証

ConvexはFSL(Functional Source License)ライセンスを採用しており、リリースから2年後にApache 2.0に変換されます。

2. RAGコンポーネントの追加(7月)

2025年7月、ConvexはRetrieval-Augmented Generation(RAG)コンポーネントをリリースしました。これにより、大規模なドキュメントを扱うAIアプリケーションで、簡単にチャンキング、名前空間管理、フィルタリング、周辺データ取得が可能になりました。

AIアプリケーション開発において、Convexは特に適しています。リアルタイム性、TypeScriptによる型安全性、ベクトル検索のサポートにより、LLMを活用したアプリケーションの構築がスムーズになります。

3. PlanetScaleへの移行(7月)

Convexは、基盤となるデータストレージをAWS AuroraからPlanetScaleに移行しました。新規プロジェクトはすべてPlanetScale上で動作し、パフォーマンスの向上が期待できます。

4. Vercel Marketplaceへの参入(11月)

2025年11月、ConvexはVercel Marketplaceで利用可能になりました。これにより、開発者はVercelのダッシュボードから直接Convexプロジェクトを作成・接続でき、手動設定なしで完全に構成されたバックエンドを取得できます。

統合のメリット:

  • Vercelダッシュボードから直接Convexプロジェクトをプロビジョニング
  • アカウントと請求の一元管理
  • リアルタイムデータ同期とキャッシング
  • ワンクリックでのデプロイ

5. 資金調達の成功(11月)

2025年11月、Convexは2400万ドルの資金調達に成功しました。これは、現代のチーム向けバックエンドプラットフォームの再発明を続けるための重要な投資です。

6. プレビューデプロイメントの無料化(12月)

2025年12月、Convex Professionalプランへの登録なしで、無料アカウントでプレビューデプロイメントを使用できるようになりました。これにより、マージ前にアプリの変更をプレビューすることが容易になります。

7. ベクトルストレージの価格改定

コミュニティのフィードバックに基づき、Convexはベクトルストレージの価格を引き下げました。無料のスタータープランでは0.25GBから0.5GBに増加し、Proプランでは1GBが含まれ、追加使用量は月額10ドル/GBから0.50ドル/GBに値下げされました。

Convexが選ばれる理由

1. FirebaseやSupabaseとの比較

多くの開発者が、ConvexをFirebase、Supabase、Neonと比較検討した結果、リアルタイム同期、多言語サポート、型安全なコードを扱うために必要なバックエンド機能として、Convexを選択しています。

Convexの優位性:

  • リアルタイム機能が標準搭載
  • TypeScriptが第一級言語
  • 分散システムの複雑さを抽象化
  • LLMによるコード理解が容易

2. 開発者体験の向上

Convexは「初日からバックエンドチームを雇うようなもの」と評されています。リアルタイム同期、キャッシング、データベース抽象化、型安全性など、通常は自分で構築する必要がある複雑な分散システムのコードが不要になります。

3. AIコーディングツールとの相性

Convexのシンプルで明確な抽象化は、CursorやCopilotなどのAIコーディングツールとの相性が抜群です。コードベースの理解が容易なため、AIによる正確なコード生成が可能になります。

実践例:チャットアプリケーション

Convexを使った簡単なチャットアプリケーションの例を見てみましょう。

// convex/messages.ts
import { mutation, query } from "./_generated/server";
import { v } from "convex/values";

// メッセージを送信するMutation
export const send = mutation({
  args: { body: v.string(), author: v.string() },
  handler: async (ctx, { body, author }) => {
    await ctx.db.insert("messages", { body, author });
  },
});

// メッセージを取得するQuery
export const list = query({
  handler: async (ctx) => {
    return await ctx.db.query("messages").order("desc").collect();
  },
});

フロントエンド(React)では、以下のように使用します:

import { useQuery, useMutation } from "convex/react";
import { api } from "../convex/_generated/api";

function Chat() {
  const messages = useQuery(api.messages.list);
  const sendMessage = useMutation(api.messages.send);

  // messagesは自動的にリアルタイムで更新される
  return (
    <div>
      {messages?.map((msg) => (
        <div key={msg._id}>{msg.author}: {msg.body}</div>
      ))}
      <button onClick={() => sendMessage({ 
        body: "Hello", 
        author: "User" 
      })}>
        Send
      </button>
    </div>
  );
}

このコードだけで、リアルタイム同期、型安全性、トランザクション保証がすべて実現されます。

Convex Components

Convex Componentsは、バックエンド用のモジュラーなTypeScriptビルディングブロックです。支払い処理、認証、ファイルストレージなど、一般的なバックエンド機能をnpm installするだけで追加できます。

2025年には以下のようなコンポーネントが追加されました:

  • Resendコンポーネント: トランザクショナルメール送信
  • AutumnとDodo Payments: 決済統合
  • R2コンポーネント: ファイルストレージ統合

セットアップ方法

Convexを始めるのは非常に簡単です:

# プロジェクトの作成
npm create convex@latest

# Convexサーバーの起動
npm run dev

Vercel Marketplaceを使用する場合は、Vercelダッシュボードから直接統合できます。

まとめ

2025年、Convexは単なるデータベース以上の存在として、モダンアプリケーション開発のための包括的なバックエンドプラットフォームへと進化しました。

2025年のハイライト:

  • オープンソース化とセルフホスティング対応
  • RAGコンポーネントによるAI機能の強化
  • Vercel Marketplaceへの参入
  • 2400万ドルの資金調達成功
  • プレビューデプロイメントの無料化
  • ベクトルストレージの価格改定

リアルタイム性、TypeScript第一、そして開発者体験へのこだわりにより、Convexは2025年において最も注目すべきバックエンドプラットフォームの一つとなっています。

FirebaseやSupabaseからの移行を検討している方、新規プロジェクトでモダンなバックエンドを探している方には、ぜひConvexを試してみることをお勧めします。

参考リンク

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