Azureで「可用性ゾーンに対応している」といえば3つある可用性ゾーンがすべて使えそうなイメージがありますが、実際そうではないものがありました。Azure Portalでデプロイしようとした際に警告が出てきて発覚しました。
↓ 可用性ゾーンを1,2,3と選択すると警告が出てきてデプロイできない

調べたところ、全ての可用性ゾーンが使えないパターンには2通りあります。
- 選択しているSKUがそもそもすべての可用性ゾーンに対応していない
- 特定可用性ゾーンへのデプロイ制限がかけられている
そもそもすべての可用性ゾーンに対応していない
このパターンは新しめのSKUを選択した際に発生する可能性があります。
例えばAzure VMのv6、v7シリーズですが、2026年3月28日時点で東日本リージョンだと可用性ゾーンが2個しか対応していないものが大半です。ドキュメントには書いていません。AzureCLIで確認すると分かります。3台以上で冗長構成組む場合、3つの可用性ゾーンに分散して配置する可用性設計をすることがあると思いますが、現状v6、v7シリーズでは構成できないのでご注意ください。
↓ 以下のAzure CLIコマンドで確認できます。
az vm list-skus --location japaneast --output table
↓ こんな結果が返ってきます。
左から4列目の部分でv6シリーズは「2,3」となっていますが、可用性ゾーン2/3しか使えないよ、という意味です。なお、可用性ゾーンの番号はサブスクリプションごとにシャッフルされるため、環境によって出力される対応ゾーン番号は異なります。
参考:ゾーン未指定時の VM 起動ゾーン、およびサブスクリプション毎のゾーン番号指す物理ゾーンについて
Azure側のリソース増強次第でこのあたりは状況が変わっていくと思われるので、設計するタイミングで都度コマンドを使って状況確認することをおすすめします。
特定可用性ゾーンへのデプロイ制限がかけられている
今回、CSP契約の新規サブスクリプションで構築を始めたのですが、v6シリーズでVMをデプロイしようとしたところ、1個の可用性ゾーンしか使えないように制限がかかっていました。つまり可用性ゾーン間での冗長構成が組めません。
コマンドで確認するとD4s_v6の行に「NotAvailableForSubscription, type: Zone, locations: japaneast, zones: 1,2」とあります。Zone1は物理的に存在しないので利用不能、Zone2は存在するもののこのサブスクリプションでは制限かかかっていて使えないよ、という意味です。
サポートへ解除申請をあげたところ、2日ほどで解除してもらえましたがすんなり解除してくれるかはやってみないとわかりません。
なお、この問題に直面した環境では、v5シリーズにいたっては全ての可用性ゾーンへのデプロイ制限がかかっていて1台もデプロイできない状態になっていました。
この制限に対する注意点は以下が挙げられます。
- 新規に払い出した環境だと制限が入っている可能性が高い。Azure環境が使えるようになった段階でまずはAzure CLIコマンドを使ってVMのデプロイ可否を確認しておくことが推奨。Cloud Shellを使えばすぐに確認できます
- この制限はサブスクリプション、リージョン単位でかかっているのでご注意ください
- 契約形態(EA契約、CSP契約、ほか)や時期でも状況が異なると思われるため、環境ごとに確認ください
- この問題とは別に仮想マシン数やCPUに対するクォータも留意ください
